ひのきとひなげし (ガラス絵の宮沢賢治 (3))/宮沢 賢治

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【著者】宮沢賢治
【対象年齢】全年齢
今回紹介するのは、悲しい話です。
とはいっても、読んで涙を流すような話ではなく、切ない気持ちが後に残る話です。

以下は読書のポイント

【あらすじ】
ある庭にひのきとひなげしたちが生えていました。
ひなげしたちは美しいスターになりたいといつも願っていました。
あるとき、ひなげしの実を狙って悪魔がやってきました。
悪魔は医者に化けて、美容術といってひなげしたちに怪しげな呪文を唱えます。
しかし、あと一歩というところでひのきが悪魔を追い払ったのでした。

【今を生きる者と未来に生きる者】
悪魔が退散し、ひなげしたちも無事でハッピーエンドと思いきやそうはいきません。
ひなげしたちは怒ってしまいます。

 「何をいってるの。ばかひのき。けし坊主なんかになってあたしら生きていたくないわ。
  おまけにいまのおかしな声。悪魔のお方のとても足もとによりつけないわ。
  わあい、わあい、おせっかいの、おせっかいの、せい高ひのき。」

せっかく助けたのにひどい言われ様です。
ひのきは、悪魔に食われたら来年はこの庭にひなげしがはえないことや、
美容術なんてしなくてもひなげしたちはスターなのだとフォローしたのですが
一年で枯れてしまうひなげしたちには、そんな言葉は届かないのです。
異なる人生を歩む者同士の、切ないすれちがいの物語なのでした。