こちら妖怪クラブ (偕成社の創作)/那須 正幹

¥1,223
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【著者】那須正幹
【対象年齢】小学校高学年

記念すべき第1回は、この本です。
著者はズッコケ三人組シリーズでおなじみの那須正幹先生です。
この本を買った当時の私は、表紙の絵を見て怪談話を期待していたのですが、良い意味で期待を裏切られました。
小学生の三人組が、町の怪奇現象の謎を解き明かしていくという内容で、怪談ではなく少年探偵団のようなお話でした。
読み終えた後さわやかな気分になるような終わり方で、何度も読み返した覚えがあります。
残念ながら現在は絶版になっているようで、昭和の頃からある大きめの図書館でないと見つけるのは難しいのではないかと思います。
もし幸運にもこの本に出会うことができたら、ぜひ読んでみてください。

以下は読書のポイント

【主人公の三人組】
谷岡卓司
勉強は苦手だが度胸と行動力なら自身あり。三人のリーダー格。
夏休みの自由研究で悩んでいたが、俊彦とグループ研究をすることを思いつく。
後藤俊彦
近所に住む卓司の友人。のんびりやでちょっと気が小さい。自由研究でおばけの研究をしようと思いつく。
朝岡真理子
卓司の幼馴染。美人だが男の子に負けないくらい元気な少女。中学生の兄がいる。

ズッコケ三人組とくらべるとちょっと地味な印象ですが、そのぶん現実的なキャラクターだと思います。
クラスに一人はいそうなタイプではないでしょうか。
メンバーに女の子がいるのもポイントです。ほんの少しですが恋の芽生えみたいな展開もあります。

【あらすじ】
3つの短編が収録されています。ネタバレはもったいないので前半部分だけ紹介します。

真夜中のブランコ
自由研究におばけの研究をしようと決めた卓司と俊彦だったが、なかなかうまくいかない。
そんなとき、真理子が怪奇現象の噂を持ってきた。
近所の舟見山団地の公園にあるブランコが、夜中ひとりでに動くのだという。
卓司たちは夜の公園でブランコを見張ることにする。
そして、三人の目の前で誰も乗っていないブランコが動き始めた。

人食い屋敷
夏休みも終わったある日、卓司の家に変な電話がかかってきた。
駅の裏の空屋、通称「人食い屋敷」に幽霊が出るのだという。
屋敷の近くのタバコ屋で、実際に幽霊を見たという話を聞いた卓司たちは、夜に屋敷を調査することにした。
屋敷の庭で、卓司たちは女の幽霊を目撃する。あまりの恐ろしさに逃げ出す三人。
屋敷を離れてようやく落ち着いたとき、卓司は気がついた。俊彦がいない。

黒ねこののろい
転校生の野村道子は猫におびえていた。
引っ越してきたばかりのころ、一家でドライブ中に飛び出してきた黒猫をひいてしまい、
それ以来野良猫が彼女と家族につきまとうようになったのだ。
話を聞いた卓司たちは、死んだ黒猫の飼い主「西崎典子」がいやがらせをしていると考え、調査に向かった。
だがそのときすでに西崎典子は自殺していたのだった。

いかがだったでしょうか。基本的に私が子どものころ読んでおもしろいと思った物語を中心に紹介していくので、
今では入手しにくい本も時々出てきます。その点はご了承ください。
ちなみに、この物語は1982年の秋から中国新聞に連載されていたそうなので、そちらの縮刷版を探して読むという手もあります。