今日、共通テスト追試験を終えたキミへ
お疲れ様。
よく頑張った。
他のみんなより、半月ほど遅れることは、辛かったろう。勉強の計画が根こそぎ変更を強いられたようにも思えたろう。怪我をしたり、インフルエンザやコロナに罹患したりした自分を、責めたり、事故の相手や感染元を恨んだりもしたかもしれない。
周りのみんなが、自己採点の結果を声高に語り合う中、ただ1人だけぽつんと佇み、居場所すらないような淋しい気持ちに、やる気を落としてしまったかもしれない。そしてその悲壮な気持ちは、キミのこれまでとは違って、周りの友人の誰とも共有できない、行き場のないものだったのだろう。
それでも、キミは、昨日と今日、カバンと受験票をもって、受験生のほとんどいない電車に揺られ、みんなと違う日程の教室に入り、何人かの中で、鉛筆を持って、試験を受けた。
えらいぞ!
本当によく頑張った!
ここからだ
追い込まれてからが本当の勝負だ。
ただ試験を受ける以上の、何かを背負い込んで闘ったことを、僕はちゃんと知ってる。
誰とも同じでない、キミだけの大事な人生の一歩を、昨日と今日、ちゃんと歩いた。
逃げようもないキミのその痛みや悲しみは、必ず、必ず、必ずいつかキミを強くする。
そうして、時を経て、誰よりもタフな自分に、ある日気がつくことがあったら、そのときは、不安で壊れそうになっていた「かつての自分」を見つけて、こんなふうに声をかけてやりなさい。
えらいぞ!
本当によく頑張った!
ここからだ
追い込まれてからが、本当の勝負だ、と。