昨日の夕方。
JRの某駅改札を出て、道を急いでいたときのことです。商業施設の入り口近くまで来て、周囲がやや明るくなって初めて気がついたんですが、僕、見知らぬ男性2人に声をかけられていました。
「あのーすいません！」
耳に詰めるほらあの豆みたいなのあるでしょ。
ノイズキャンセリング機能の付いたあれ。
あれで鬼滅の刃の主題歌聴いてたから全然気がつかなくて。片耳むしり取って何ですか？と尋ねたら
照れ臭そうな笑顔で
「あのーYouTube・・・」
え？
（まじかーバレたー）
（もーやだなーこれからスグ授業なのにー）
（まーでもサインくらいしてやらないとねー）
（いやーついに僕も有名になっちゃったかなー）
勝手に心中ドキドキしながら、そこは僕もプロ。
瞬時にいい声モードに切り替えて応えました。
YouTubeがどうかしたんですか？
とこう少しとぼけてみたわけです。
だってそうでしょう。
観てくれてありがとう。
じゃどこにサインしましょうか。
えTシャツ？そんなところにいいの？
とまあそんな言葉って自分から言うのめっちゃ照れ臭いしさ
すると次の瞬間。
「あの、僕たちYouTubeやってるんですけど」
は？
「面白い動画を撮影させていただけませんか？」
え？
「僕ら面白い動画を撮ってる者なんです！」
面白いドウガ？
予想に反する展開にもう動揺と恥辱が止まらないわけです。
あ、いや、ちょっと僕イマ、時間ないんデス申し訳ナイケド・・・
「あーそうなんですか残念です！」
「でも僕たちのYouTube観てくださいね面白いから！」
「ぜひチャンネル登録もしてください！」
はい
別れて離れてスマホで確認すると、登録者542人動画10本。
・・・なんだか切なく愛おしい夕暮れの空でした。
