昨夜遅くのこと。
人影もない京都駅前。
静まり返った暗く寒い戸外に若い女性が2人。
「お兄さんガールズバーどうですかぁ〜」
え。いやいや。さすがに今それはないわ。
2人の前をそのまま素通りする僕の後ろで、ため息混じりの声が聞こえました。
「も〜むりぃ・・・」
まあそりゃそうでしょう。申し訳ないけど三密にばっちり該当してるし。志村けんさんもホントかどうか夜のお店で感染したとかいうし。今の状況でお店やってること自体どうなのよ。
・・・と、そう思いつつも、客がひとりもいない夜の飲食店の先行きを想像すると複雑な気持ちにもなりました。
この先経済的に疲弊しきってゆくであろうこの世界で、もはやこれまで当然視されていた常識のいくつかは、そのままでは通用しないことになるはずです。
この写真は本日の京都駅のお昼。午前11時頃です。
京都には現時点でまだ外出禁止の厳戒態勢は敷かれていないはずですが、このように街を歩く人はほぼゼロ。なんだか映画で見た風景のよう。
こちらはやはり本日の品川駅。午後13時半頃です。
人の姿がほぼ見えません。都内は原則として外出の禁止が要請されているわけですから、こうなるでしょう。普段の品川でこんな景色は見たことがありません。
世間が、こんな風に不安にうずくまっているとき、キミが机に向かってコツコツ勉強する気になりにくいだろうことは、よく分かります。
でも想像してください。
いまこの瞬間にも死にものぐるいでワクチンの開発に取り組んでいる研究者はいるはずです。世界中にいるであろうそうした英雄たちは、今どこまで答にたどり着いているのでしょうか。先も見えず遅々として成果の上がらない研究に、それでも誰一人としてさじを投げようとはしていないはずです。あらゆる英知を結集して、人類がいま直面している危機に、真っ向から闘いを挑んでいる。深く深く潜水しながらするそうした誠実で必死で地味な努力に、僕たちのこの世界の未来はかかっているんです。目に見えないウイルスとの闘い。
分かりますか。
キミがいま机に向かって誠実で必死で地味な努力を続けているとするなら、キミは必ず未来のどこかで英雄になれるはずです。深く潜水するかのように、目の前の勉強に取り組むその姿は、いま人類を救おうと闘う研究者と、まったくの相似形をなしていることに気がついていますか。
今こそ、逃げず怠けず、勉強しなさい。
キミがいつか守ろうとする大切なものができたとき、キミの力でそれをしっかり守り抜くことができるようにするために。