2022 年5月保護のさくらは、

住宅地で繁殖した生後6~8ヵ月位の中猫でした。

 

介護ヘルパーさんから知り合いを通じて「利用者さんの倉庫で子猫が生まれている。保護して里親さんを見つけ欲しい」という連絡がありました。

 

こういう漠然とした、情報とも依頼ともつかない話はよくある事です。

 

餌やりさんからの依頼だともう少し具体的に話が進められますが、目撃情報だけだと

「どこで、誰から餌を貰っているのか?」「掛かる費用負担は誰が持つのか?」不明です。

 

情報提供者は「子猫なら貰い手はつくだろう。ボランティアに伝えれば何とかしてくれるに違いない。ボランティアなんだから」

という軽い気持ちで、費用がどうとか、そんな事は考えてもいないのかもしれません。

 

保護活動を始める前の私も、概ね同じような考えでした。

 

逆に「あなたはどうしたいの?」

と聞かれて、内心うろたえた覚えがあります。

 

 

こちらもそのような相談に毎回応じる義務も余裕もないので、前年度は御断りしました。現場にも行きません。

 

しかし、やはり、モヤモヤしたものは残ります。

 

今回、情報提供者は違うものの、前回に近い現場です。

一応行ってみることにしました。

 

結果的にそのまま迷宮に入り込む事になり、私の現役最後の大仕事になってしまいました。

 

 

子猫を探して訪ねた

その住宅地には、実にたくさんのノラさんがいて、仕掛けた捕獲器に次々に成猫が掛かりました。

 

この地域に於ける、住民からの苦情が寄せられていないか?

行政に問い合わせたところ、

特にない

との事でした。

 

子猫を見かけたという倉庫には既にその姿はありません。

危険を察知した母猫が場所を移動したのでしょう。

 

詳細は省きますが、さくらとはそういう状況で出逢いました。

 

まだ、幼さが残るパステル三毛で、手術を担当した獣医さんによれば、発情前との事でした。

 

たくさん猫がいれば、それだけ生存競争も激しくなり、糞尿などの苦情も増えます。

 

当然、外で暮らす猫達や餌やりさんへの風当たりが強くなるのは、体験済みです。

 

譲渡が可能な猫には安心できる終の棲家を、それが無理な子たちにはTNRを。

というのが保護活動の定石です。

 

可能性があると思われる他の何匹かの猫と一緒にさくらも譲渡にトライすることにしました。

 

しかし、もう残留は許されません。

何が何でも馴れさせて、譲渡にこぎつけなければ…

という思いから、普段はやらない、リビングにケージを設置する方法を取りました。

こうして身近に置いて毎日撫でてやれば、馴れるだろう

と思ったからです。

 

思惑どおり、さくらは少しずつ撫でられる気持ち良さを知り始めたようです。

 

次にケージの扉を開けて、室内で自由にしてみました。

 

ケージに入れたい時はチュールで誘導します。

ケージの中では捕まえる事が出来るので、会場にも連れて行きました。

 

そんなある日、ちょっとした隙にさくらが庭に飛び出してしまいました。

 

当時庭に出るのはレオンとびん子、あとは庭猫のリマです。

 

その頃、庭の主導権はリマが握っていました。

 

いち早くさくらを見つけて、追いかけ回します。

レオンとびん子は仕方ないけど、新参者のお前はダメだ!

という訳です。

 

 

さくらはケージ以外では絶対に捕まりません。

 

安易に捕獲器は使いたくありませんが、この際仕方ありません。

 

リマや他の猫を家の中に入れ、捕獲器を使う事にしました。

 

初めて現場で使って以来1年ぶり、2度目です。

案外上手くいきました。

但し、次はない

と考えた方がいいでしょう。

 

しかし、それから 1ヶ月後

さくらはまたしても飛び出してしまいました。

 

こんな風に一度成功体験をしてしまうと、こちらの隙をついて、何度でも試すようになります。

 

今回は長丁場になるかもしれない…

でもまぁ~

庭からは出られない訳だしー

と腹をくくる事にしました。

 

何時間かすると、外にから助けを呼ぶようなさくらの鳴き声が聞こえてきました。

 

庭に出て、鳴き声のする方を見て目を疑いました!

 

さくらが居るのは頭上、なんと!フェンスの外に出てしまっているのですゲッソリゲッソリゲッソリ

フェンスを作って20年 初めてのアクシデントでした。泣くうさぎ

 

2023年 6月 5日 さくらと私たちの長い苦難の始まりでした泣

 

続く