前日、日中までは特に変わった様子もなく、ジャムに与えた介護食に脇から顔を突っ込んで舐めていたさきの様子が深夜の缶詰めタイムには明らかにおかしいのです。

いつもなら真っ先に目の前をうろうろするのに、猫ベッドに丸くなり反応も乏しい

今なら捕まるかもしれない
という考えが頭をよぎりました。

数ヶ月前?いやもっと前かもしれない。
痩せ方が尋常ではなく、気づいた時はガリガリでした。

 



本来なら、痩せてきた
と感じたら病院に連れていき、血液検査をして、大まかな健康診断をするのですが、何しろわが家の猫たちの大半は家庭内ノラで捕まえるどころか、触ることも出来ません


その為病院に連れて行く時点で、治療の効果が期待出来ない程に病が進行している場合が多いのです
仮に診断がついても投薬などの継続治療は望めません。

ならばいっそ何もせず静かに見守った方が良いのでは?
と思うのですが、もしかしたら簡単な感染症か何かで、長期の抗生剤の注射1本でよくなるのではないか?
という考えが浮かびます。
現に先月ハスキーはぐったりしていたので何とか捕まえて連れていったら、発熱しており、コンベニアの注射で元気になりました。

 



ケージカバーを上から掛けて更に座布団カバーに入れて持ち上げると驚く程の軽さです。恐らく2キロは切っているでしょう。

カバーに入れる時は暴れていましたが、キャリーに入れるとおとなしくなりました。
猫を病院に連れて行く時はいつもこのスタイルです。洗濯ネットより布のカバーの方が、視界を遮るので臆病な子は落ち着きます。



そのまま朝まで過ごして貰い病院に直行しました。

さきにとっては12年ぶり、生後5ヶ月で山梨からやってきて不妊手術を受けた時以来の受診です。

症状を説明し、診断のため先ずは血液検査をすることになりました。
食べるわりにはガリガリにやせてテンションが高いので、甲状腺機能も併せて調べて貰う事になりました。

結果は甲状腺ではなく、腎不全の末期でした。
クレアチニンや尿素窒素の数値は測定不能な高値、黄疸も出ているとの事でした。

体温も下がり始めて36.0℃
体重1 .7kgでした。

にも拘わらず凄い暴れようでカラーをつけての採血になったようです。

補液と必要な注射2種類して貰い帰宅。
さてどうしょう?
末期と言われたけれど数値が全てではないことはレオンで実証済みです。
まだまだ暴れる元気があるのだから、数日はケージで我慢して貰い補液を続けてみよう。案外好転し、此を機に少し馴れてくれるかもしれない
等と楽天的な事を考えていました。

注射器にチュールを詰めて口に入れると飲み込んでくれました。

しかし…
次第に体温は下がりぐったりしてきました。とても持ち直すレベルとは思えません。

ケージのあるリビングは、本来さきの居住空間ではありません。時々ハンモックを利用しているレオンが不満気に周りをうろついています。
住み慣れたみんなのいる場所に帰してあげることにしました。

 



翌日午前1時さきは静かに息をひきとりました。

病院に連れて行くためにカバーに入れてから丁度丸一日経っていました。

こんなことならあのままそっとしておくんだったと、最後に怖い思いをさせてしまったことを深く悔やみました。

4月に入って直ぐに猫部屋の扉を開放し行動範囲を広げたら、一番喜んだのは意外な事にさきでした。リビングのドアを開けたら直ぐに入ってきて、テーブルや流し台に登って興味深々に探索していました。

小柄ながらとても気が強く、いつも敵意を剥き出しにして、爪を出していたのが、猫部屋を出てからは少し顔つきや態度が穏やかになってきていました。
これから、少しずつ仲良くなれるかな?
と期待していた矢先の急逝でした。

 

さきとしてはギリギリまで生命を使い切って、スッと彼方の世界へ渡ったのでしょう。
むしろ喜ぶべき事かもしれません。
逝き方上手だったね、さき
私もそう有りたいわ


保護猫No.372番 さき 享年 12才