みなさまこんにちは!
冬アニメまとめの第3弾です。
この記事のおすすめは、断然、シュガーアップル・フェアリーテイル(砂糖りんご)です。
ストーリー・作画ともたいへん素晴らしいおススメ作品です。
みなさまもご多忙と思いますので、この記事内では砂糖りんごだけお読みいただければ十分です。
その他の作品には、良い部分もあるので全話視聴しましたが、総合的に問題がありますね。
ネタバレ込みで、批判的な意見も述べました。
よって、マニアの人向けの記事となっております。
23年春アニメも鬼滅の刃をはじめほぼ出そろいました。
少しずつ視聴しております。
記事のほうは、もうしばらくお待ちください。
では、いってみましょう!
もくじ
シュガーアップル・フェアリーテイル
ストーリーがいい上に、作画も上質、アニメーションも動かすところはしっかり動かしています。
視聴後に良い気分が残ります。
稀に見る美しいシーンがハイライトされるのも本作のセールスポイント。
ヒロインが作り上げる砂糖菓子は美しく素晴らしいものです。
選者が、自信を持っておススメしたい作品です。
本作について、同じことの繰り返しだという意見がありましたが、ヒロインは菓子職人であり砂糖菓子を作ることを繰り返しといわれては立つ瀬がありません。
まず本作は、おおむね4話ごとに「最初の品評会」~(幕間)~「青の公爵編」~「2度目の品評会」という構成になっています。
その3つの章ごとに降りかかる妨害や謎かけのような難しいテーマに挑み続けた結果、妖精をテーマとした砂糖菓子を作り上げるのです。
ヒロインの砂糖菓子司としての成長も描かれているし、旅の仲間との絆も描かれているので、同じことの繰り返しには当たらないと考えております。
(4話あたりまでのまとめ)
品評会を終え、王都ルイストンの街を見て回る主人公一行。
アンは背筋を伸ばして馬車の手綱を取っています。
不思議な雰囲気の砂糖菓子店に立ち寄るとすばらしい砂糖菓子が出迎えてくれました。
おっとりした小さな妖精、ベンジャミンが店番のようです。
不審者が店に入ってきて、展示してある菓子を持ち去ろうとします。
ドロボーっと制止しようとしたアンの声に驚いたのか、不審者は菓子を取り落して逃走。
店主のキャットが出てきてアンを責めます。
菓子が壊れた責任を取って働いて返せといわれ、アンは受けて立ちます。
キャットは品評会に来ていてアンのことを覚えていたので、興味を持ったということなんでしょう。
アン「わたし、この人の仕事、見たい。
どんなふうにこの砂糖菓子を作っているのか。
いい機会だし勉強したい」
店での砂糖菓子修行の様子を劇伴とアニメーションで表現。
一日の仕事を終え、疲れて倒れ込むアン。
キャットは、住民でも手の届く安い価格で豪華な砂糖菓子を作ることに誇りを持っている職人です。
みかけによらずまっとうなキャラクターですね。
ところが、傲慢を絵にかいたような貴族が来店し作業場まで入ってきて、キャットの砂糖菓子を押し買いしようとしましたが、キャットは毅然と断るのでした。
壊された作品を作り直したキャットでしたが、またしても不審者が侵入します。
砂糖菓子を盗み出そうとしますが、アンとシャルが待ち伏せて今度は捕まえました。
砂糖菓子は事前に依頼主に届けておいたので無事です。
キャットは、疑って悪かったと立派な防寒着など報酬を渡してくれるのでした(5話)
1000クレスもの報酬が期待できる砂糖菓子職人の試験の話を聞いたアンは、海辺の都市フィラックスにやってきます。
街や城の眺望の作画も味があるし、時間をかけて正確に描かれている印象を持ちました。
仲間の妖精ミスリルをモデルに銀砂糖菓子を作ったアンは見事に合格。
依頼主のフィラックス公爵から城内で、菓子作りをするよう命じられました。
テーマは、美しい妖精の絵画をもとにした砂糖菓子です。
菓子作りを許された職人がもう一人いて、そいつはなんとジョナスでした。
品評会での愚行と失態を棚に上げ、まだ砂糖菓子職人をやっていたようです。
最初の砂糖菓子の制作に挑み、完成させるアンでしたが、全力を出したせいで寝落ちしてしまいます。
そんなアンを抱き上げるシャルがかっこいいです。
公爵は作品を見て「違う、だが雰囲気はいい。精度を上げよ」との講評。
飽きさせないシナリオがほんとうにいいと思います。
また、作画の完成度が上がっており、作画を見ること自体が快感に近いです。
これは驚きの感覚であり、みなさまにもぜひ味わっていただきたいと思います(6話)
何度か作り直してはいるものの公爵のOKが出ません。
いら立つ公爵「形にしろ!形にするのだ!」
写実的なものを作ってみても、全部違うといって作品を叩き壊します。
ジョナスはめちゃくちゃ落ち込んで憔悴。
シャルはアンの身を案じ、手を引くべきだというのでした。
公爵の意図は全く読めず、砂糖菓子では作れないような常軌を逸したものかとも思われましたが、アンは難問であればあるほど闘志を燃やします。
そんな中、ジョナスはアンを脅迫してシャルを追い出すよう仕向けるのでした。
配下の妖精を使い、ミスリルの片羽を奪うという姑息な手段に出たのです。
ジョナスの卑怯な性根は変わっていませんが、アンやシャルもそれを知りながら無防備だったことが悔やまれます。
このあたりが、「同じことの繰り返し」という批判を招いたのかもしれません。
片羽を支配されたことにより苦しめられるミスリルをみかねたアンは、シャルに理由も告げずに出て行ってもらうしかありません。
ジョナスは(強要された)アンを伴い、これ以上公爵の指示に従えないので菓子作りをやめたいと申し出ます。
公爵は、逃げようとすれば鎖につなぐと怒ります。
アンは公爵に、必ず砂糖菓子を作ると約束するのでした。
アンはミスリルの片羽を取り戻し、ジョナスは城から出ます。
次の作品を作ろうにも途方に暮れ、妖精の絵の前で悩むアン。
日差しがうつろい、絵の感じがまるで変ってしまいます。
アンは肖像の妖精の羽が2枚あることに気付いたのです。
このことは、この妖精が誰にも使役されていないことを意味します。
一方、城を出たシャルは、偶然にも銀砂糖子爵ヒュー・マーキュリーに出会い行動を共にすることに。
ヒューは、重要な要件で公爵に会うため、城に向かっていたのです。
この辺の事情は、6話の冒頭にまとめられているのですが、公爵が王に対し、定期的な儀礼を怠っているため反乱の兆しありやと怪しまれているのです(7話)
妖精と公爵がどんな関係だったのか知る必要があると考えたアン。
公爵に面会し、妖精の名を問います。
公爵は血相を変え、アンに剣を突き付けて覚悟を問うのでした。
(妖精との)思い出に踏み込み、立ち入り、かき乱されたというのです。
アン「死ぬ覚悟はできません。私には友人(シャル)との約束があります。それに、伝えたいことも、、、だから、死にません。その覚悟があるから、わたしは絶対に作品を作り上げます」
妖精の名はクリスティーナ。
海から水の妖精として生まれたところを公爵が保護し、銀砂糖子爵マーキュリー作の砂糖菓子を与えるなど精一杯慈しんだものの、数年で消えていったといいます。
公爵の御前で話を聞きながら形にしていきたいと申し出るアン。
討伐軍が城に迫る中、菓子作りを続けるアンのもとにシャルが駆けつけます。
ミスリルがシャルを呼び戻し、事情を説明してくれたのです。
アンを退去させようとするシャルに剣を向ける公爵。
シャルも剣を抜き対峙しますが、アンは砂糖菓子を完成させると言い張るのでした。
クリスティーナが消える瞬間を見てしまった公爵は、精巧な砂糖菓子に、クリスティーナが再生する可能性を求めていたのでした。
それで、形にしろとこだわっていたわけです。
公爵の意図とイメージを理解したアンは、すばらしい砂糖菓子を作り上げますが最後に目の色が決まりません。
公爵「銀だ、光をはじくような透明感があれば、、、」
討伐軍が城内に入ってきたため、シャルが立ちふさがります。
シャル「止まれ。ここを通すわけにはいかない」
銀砂糖子爵マーキュリーが停戦交渉のためやってきますが、シャルは応じません。
銀色の瞳を再現するため手を尽くすアン。
最後の一つに公爵は歩み寄ります。
最高のすごくきれいな妖精の砂糖菓子を完成させたアン。
目の色を決めたのです。
思わず落涙する公爵。
公爵「私はこれがほしかったのだ、ハルフォード。
どんなに愚かな考えでも、ほしかった。
ただ、ほしかった。
彼女に、会いたかった」
公爵の気持ちを想うと切ないシーンです。
今季でもっとも感動した美しい一枚絵かもしれません。
なんというものを見せてくれたんだ。
選者も、もらい泣きしました。
やり遂げたアンは報酬をもらいシャルの元に走ります。
アンを抱きしめるシャル「あまり心配させるな」
王に恭順の意志を示した公爵には寛大な裁定が。
海が見える出窓に飾られた砂糖菓子。
公爵の表情にすっかり険がなくなり、穏やかになっているのが印象的です。
アンはどんな砂糖菓子を完成させたのか、ぜひ8話をご覧ください。
9話から12話は2度目の品評会と出場資格を得るための努力が描かれます。
アンは、1度目の品評会と公爵の砂糖菓子の件で、菓子職人の間ですでに有名となっています。
無派閥の女子が大躍進をやってのけましたので、ひがむ連中も多いようですね。
つまり、工房という名の派閥とのいざこざであり、さらに、女子が地位を得ていくときに生じる見えない障壁との苦闘があるわけです。
このように書きますと、なんだかつまらないストーリーに思うかもしれませんが、大丈夫です。
本作の場合、アンの味方になってくれる銀砂糖子爵マーキュリーや高名な職人(キャットと新キャラのキース)、そして戦闘力もあるシャルもおりますのでたいていのピンチはなんとかしてしまいます。
なにしろアンの菓子職人としての実力が本物ですので、まっとうな勝負になれば負けないのも強み。
ただ、10話で登場するペイジ工房の令嬢・ブリジットにご注目いただきたいと思います。
シリーズ最終盤でとんでもない波乱を巻き起こしますので。
二度目の品評会の行方は?
アンは砂糖菓子職人を続けることができるのか、ぜひ本編でお確かめください。
悲喜こもごものエンディングが待っていますので寛いでお楽しみくださいね。
艦これ いつかあの海で
かなりの毒舌が混じる記事になるかもしれません。
まず選者は、1期と劇場版はそこそこ評価していました。
なので、けっこう期待しながら本作を見始めたのは事実です。
ちなみに、艦これのゲームをプレイしたことはありません。
下記のリンクから前半のまとめを読んでいただければ、選者は、本作に相当期待していたことをお察しいただけると思います。
(1話~6話あたりのまとめ)
憎まれ口ばかり書いてもいけませんので、テンプレにそってまとめます。
本作の印象として、良かったのは、OPとキャラデザぐらいかもしれません。
けっこうストレスのかかる視聴だったなと思います。
8話という中途半端な尺でシリーズが終わってしまいましたが、むしろ冗長でした。
50分×3話ぐらいのOVAにしたほうが良かったような気がします。
本作のおすすめ度は、艦娘を見ただけで誰なのかわかる提督(艦これのゲームプレイヤー)なら、ある程度楽しめるのかもしれません(その逆もありえますけどね)
推しの艦娘が出演していれば喜べるかもしれません(逆にお粗末な取扱いに怒りがわくかも)
ただ、1期のヒロイン吹雪は登場しないですし、本作では生きているのかどうなっているのかわかりません。
(艦これをプレイしていれば当然のように分かる、という反論は抜きでお願いします)
本作のストーリーについて申すと、最大拠点の一つである呉鎮守府が敵の大空襲を受けるぐらい戦況が異常に悪いのが、まず、いただけません。
重油などの資源不足も史実どおりではあるのですが、ただただ困窮しているだけで、視聴がつらいです。
艦娘たちががんばって勝つところを観たかったので、ストーリーに決定的な違和感があります。
物議を醸しているラストについては、特にコメントしませんが、つまらなかったという感想です。
もしかして、「ヤマト」シリーズを愛してやまない人がいて、くどくどしいラストの真似をしてみたりしたのでしょうか。
視聴メモ「なんだこりゃあという変なラストだな。勝ったのか負けたのかよくわからん結末」
本作のシナリオは、尺を取る部分と説明する部分、戦いの準備や実戦、それらの取り合いが悪すぎて破たんしていたと思います。
具体的には、鎮守府での日常シーンのゆったり感と、誰が何を目的にして行動しているのか分からない混乱した戦闘シーンです。
しかも、それぞれがおもしろいわけでもありませんでしたので、反省を求めたい内容です。
時雨の第三改装の効果をもっと発揮してもらいたかったと思います。
本作のキャラデザは良い方だと思います。
時雨にしても雪風にしても、個性が表現されていました。
時雨の改三への改修シーンが披露されたのもいいのではないでしょうか(尺を取りすぎでしたが)
本作の作画・アニメーションには良い部分もあれば、微妙な部分、ダメな部分もあって総合的には良くも悪くもありません。
本作の制作はENGI(エンギ)、代表作に「宇崎ちゃん」や「たんもし」など。
最上からの水上機発艦シーンなどはメカデザインも良く、かっこいいと思いましたよ。
本作の評価は、艦これをプレイしている人なら、チラ見してみる?という感じです。
ただし、一見する価値があるのかどうかまでは保証いたしかねます。
提督以外の一般の人なら、見て学べることも特にありませんので、スルーして後悔しないと思います。
アルスの巨獣
ファンタジー世界のヒロインが、冒険をしながら仲間を作り、命がけのバトルで世界を救う、という作品で、欠かせない要素とはなんでしょう。
それは、一見倒せそうもない強大な敵、ラスボスです。
仲間の献身や、賢者の助力、ヒロインは覚醒してパワーアップして倒していくというのがおきまりのストーリーとなります。
本作の場合、ファンタジー世界の設定と、ヒロインのキャラデザやキャラ設定、初期のバトルまではかなりうまくいっていたと思うのです。
下記のリンクから前半のまとめをご覧いただければ、選者は本作を相当気に入っていたとお分かりいただけると思います。
(1話から8話あたりまでのまとめ)
実験体とのバトルまでは、順調にストーリーのふところを広げておりました。
さらに、実験体の寿命という悲劇要素も加わり、実験体を解放あるいは救出し、マッドサイエンティストでもあるメザミを倒すあたりまでのストーリーで12話完結としていればまとまりよく、続きも期待できたかもしれません。
ふと思ったのですが、実験体って「超電磁砲S」のシスターズみたいなもんだなと思いました。
シスターズはみな、お姉さまである美琴を慕っていました。
全く同じデザインの少女が数人いるという絵ヅラは、得体のしれない忌避感と共に、妙な様式美もあるのかなと思います。
クウミはお姉さまではないですし、実験体は強烈な洗脳状態であるところに相違点がありますかね。
余談はさておき、実験体を助けに行こうというストーリーは想定できる範囲内と思います。
ですが、敵の本丸である研究所の守りは簡単に突破するし、内部のセキリュティとかどうなっているんでしょうか。
挙句の果ては、多数いた実験体をいっぺんに気絶させ、数体ずつ搬出するという雑な描写はいかがなものでしょうか。
猫かぶりのミャアの何らかの力で眠らせたようで、仲間の力を活用するのはいいんですが、どうしてそうなったのかわかりませんし、多数いた実験体が弱すぎました。
8話の激闘はなんだったのでしょうか。
作品への不平不満ばかり書き連ねてもいけませんから、テンプレに沿ってまとめていきますね。
本作の印象は、楽しめた部分と、雑になってしまった部分が混在していて、あまりいいとはいえません。
亜人の村を巡っていたあたりまでは楽しめました。
それにしても、最終回のラスト部分はひどすぎやしませんか。
そこだけでもリメイクして、続きのOVAを出すとかなんとかしてくれないと作品が可哀相だと思います。
こういう少人数パーティーが主役のストーリーで、身の丈に合わないものを倒そうとか、多少強くなって自信を持ち、世界を救おうとかいいだしたら、たいていダメになりますね。
大きすぎた風呂敷をさらに広げて広げて、最後はびりびりに破れて分解してしまったような印象を持ちました。
本作のおすすめ度は、高くないのは事実ですが、低いともいえないです。
ストーリーは脇に置いておいて、作画やキャラや声優さんが気になった人に観ていただきたいマニア向け作品です。
本作のシナリオは、前半までは丁寧に物語やキャラを扱っている感じがして良かったと思います。
後半に行けば行くほど魅力のないシナリオとなってしまったのは残念。
本作のキャラデザはヒロイン・クウミと実験体たちの描き分けなどたいへんな部分もあったかと思いますが、良い方だと思いました。
もう一つ目を引いたのは。カブリ族のキャラデザ。
かわいいのに年齢不詳で、特殊能力がありそうでそれを隠している感じがよかったと思いました。
実際に、最終盤で驚きの変身も見せてくれます。
キャラクターの設定として、3種類のクローン体(実験体・カブリ族・11話あたりに登場する部族)が描かれたのは興味深いと思いました。
今後の他作品へのヒントや示唆となるかもしれません。
SFとしてもおもしろく、深掘りしてもらいたいテーマが含まれた作品といえましょう。
また、カンナギとナギモリの合体とパワーアップについても、もっと詳しく説き明かしておけば、最終話のクウミの超パワーアップについてもわかりやすかったと思います。
本作の作画は良い部類だと思います。
立体感や遠近感、キャラの表情、舞台の背景(特に野外)いずれも、水準以上の丁寧で見ごたえのある仕上がりでした(9話あたりまで)
本作のアニメーションも水準以上の実力を感じました。
キャラが走るシーンや、街並みの雑踏で多くのモブキャラが動く様子とか1話にして作り込みが分かりました。
その後も近接の格闘が何度か描かれ、見ごたえのある立ち回りとなっていました。
本作の評価は、とても惜しい作品という印象です。
もちろんおすすめとはいえませんが、総合的にもっともっとおもしろいエンディングがあったような気がします。
いまのところ、続編のニュースもないですし、各方面の話題にも上らない本作ですので、早晩、人々の記憶から消えていくのでしょう。
いつかどこかの誰かが、本作からヒントを得て、おもしろい作品を作ってくれることを願っています。
HIGH CARD
本作のイントロダクション「老舗自動車メーカー・ピノクルに勤務する表の顔を持ちながら真には、
フォーランド国王直々に王国中に四散してしまったといわれるカードを回収する任務を命じられたプレイヤー集団《ハイカード》。
その第5のメンバーとしてスカウトされたフィンはイカした仲間たちとともに、危険なミッションに当たる。」(公式サイト)
本作の印象は、おもしろいというにはイマイチですし、じゃあつまらないのかと言われればそれほどでもないような感じ。
視聴が続くかどうかは、主人公コンビのフィンとクリス、あるいはピノクルのメンバーが好きになれるかどうかだと思います。
選者は、フィンが少しかわいいので、どうなるのか見てみたいというのがありまして全話視聴しました。
また、「カード」を回収あるいは争奪するための、異能を使った駆け引きとバトルがおもしろいと思える人なら楽しめるんじゃないでしょうか。
本作のおすすめ度は、低めですが非推奨というほどではありません。
なにしろ、二期が決まっている作品ですので、制作側は本気でやっているんでしょう。
上記のキャラ設定やストーリー設定に興味を持った人に加え、クラシックカーがお好きな人にもご覧いただきたいと思います。
各話に登場しますし、けっこう凝っているんじゃないでしょうか。
ピノクル社を中心にゴージャスに描かれていますし、クルマを使ったアクションも描かれます。
本作のストーリーは、なんとなく洋物ゲーム感があります。
(本作を)おもしろがって作っている人々がいるんでしょうが、選者にはあまり面白いと思えませんでした。
たとえば、本作の基本アイテムである、トランプのような外観の「カード」
侵略から国を守った歴史上の騎士52人の異能が、52枚のカードになったという設定です。
まず、多すぎますし、スートと数字で(神経衰弱が得意な人なら)覚えやすいのかもしれませんが、律儀にこだわる部分でもないように思います。
また、本作のストーリーは「カード」集めを目的に進みます。
所有者から譲渡してもらうだけでなく、戦って奪い取ったり、フェイクをつかませて盗み出したり、違法性とか特に気にせず何でもアリです。
本作のシナリオは、フィンの華麗なスリ技などが機能している回はまあまあなのですが、なぜか妙に笑わせようとする回があったりして、笑いの押しつけみたいなものを感じました。
たとえば、6~7話あたりです。
また、ピノクルの紅一点キャラ・ウェンディの二面性の表現にしても、ただ変なだけで評価できません。
特に、日本刀っぽい刀の取り扱いが変すぎ。
せっかくCVに白石さんを当てているのですから、彼女の演技力をもっと信頼すべきでしょう。
さらに、悪役の使い捨て感がひどいです。
例えば3話とか10話あたりのセリフの多い、ドラマ性も個性もある敵の取り扱いが情けないですね。
敵なので、倒すのはしかたないですが、もう少し何とかしてほしいものです。
本作のキャラデザはダンディズムが感じられ好感が持てます。
特に、主人公コンビはさわやかなイケメンコンビですが、愛嬌もあって良いと思います。
本作の作画は、力が入っている部分とそうでない部分の差が大きいです。
ほとんどのシーンは問題ないのですが、肝心のバトルシーンに違和感が生じることが多いですね。
いちおう、見せ場なんでしょうから注力して作っていただきたいと思います。
ただ、作画そのものというより、バトルシーンの見せ方というシナリオの問題のような気がしますがね。
本作のOPは、おしゃれでポップな感じです。
スパイファミリー以来、この手のOPが増えたような気がします。
ちなみに、アニメーションブランド名義である「ラルケ(Lerche)」の本体です。
直近の制作実績(ラルケ名義)では、「よう実2期」「逆転世界ノ電池少女」「彼方のアストラ」など。
このように並べてみると、どことなく本作に感じる違和感の正体が浮かび上がってくる気がしませんか。
というのも、作品の仕立て方が、選者にはあまりしっくりこないのです。
逆に申せば、これらの作品が好きな人には本作も気に入ってもらえるんじゃないかと思われますね。
つまりこれは、制作会社や監督が悪いというんじゃなくて、まったく主観的な好みの問題にすぎません。
たとえるなら、吉野家は好きだけどすき家には入らないとか、ユニクロはいやなのでしまむらでいい、など。
ちなみに選者は、ラルケ名義の作品の中では「機巧少女は傷つかない」「モンスター娘のいる日常」「クズの本懐」をかなり高く評価しております。
本作の第2クールは夏クールになる予定。
選者は、フィンの行く末が気になりますので第2クールも視聴します。
TRIGUN STAMPEDE
タイトルの読み「トライガン・スタンピード」
本作の印象は映像の素晴らしさが際立っており、今までに見たことのない世界の表現にある程度、成功したと思います。
正直よくわからないんだけどなんだかすごい、という第一印象でした。
ちなみに、原作漫画や98年版のアニメは見ておりません。
本作は、ストーリーよりも作画・アニメーションを見て楽しみたいという人におすすめできる作品です。
ただし、本作のストーリーはやや難解といえるかもしれません。
「プラント」というものを巡る争いがテーマですので確認しておきましょう。
プラント「ゼロから物質とエネルギーを生み出すことが可能な生体動力炉。
人類は砂漠に覆われた灼熱の惑星・ノーマンズランドでの唯一の生命線として、電力、産水、動力、化学のあらゆる供給源として活用している。
無尽蔵なエネルギー源だと考えられているが、その動作原理は解明されていない。」(公式サイト)
ざっくりいうと、妖精を閉じこめた動力炉で発電しているのでしょうかね。
使いすぎると力が無くなってしまうようです。
主人公のヴァッシュ、それにライバルのナイヴスもプラントに深いかかわりのある存在。
ナイヴスはプラントを搾取する者(人間)からプラントを守ろうとし、ヴァッシュはそんなナイヴスから人間を守ろうと戦っているのです。
どちらの言い分もわかります。
なので殺したくない、不殺というヴァッシュの主張も理解できます。
最終盤で二人は戦いますが、結末はあいまいなものだったように思います。
本作のシナリオは優れた作画力を発揮するためなのか、セリフの分量は多くありません。
少人数しか登場人物がいないエピソードはいいのですが、舞台がダイナミックに転換するような場面、複数勢力の乱戦などは(原作を知らない人には)説明不足になってしまいますね。
あえてそうしているのだろうと思いますが、本作のキャラデザはフルCGであるため独特な印象を受けます。
驚くことに表情の表現も豊かになっており、CG技術の進歩が感じ取れます。
むしろ、亜人や機械人間の表現などは、CGのほうがいいのかもしれません。
本作の作画は随所に素晴らしさを感じさせるものです。
中でも、巨大でダイナミックなものの描写がものすごいと思いました。
冒頭の宇宙船、4話の超巨大ワーム、6話の砂漠をゆく巨艦とその港などなど。
本作のアニメーションは、手抜きなく良く動いています。
バトルシーンの激しい動きがとてもよかったと思います。
むしろ、微細かつ正確過ぎて、見ていると目が回ってしまいそうな作り込みでした。
実際、船酔いみたいになりました。
本作のOPは冬アニメの中ではもっとも優れていたのではないでしょうか。
楽曲・映像もともに素晴らしい仕上がりです。
ぜひ、下記のリンクから視聴してみてください。
本作の制作はオレンジ。
CGアニメのスペシャリストですね。
代表作に「宝石の国」「BEASTARS」
また、「ゴジラS.P」に登場した怪獣のCGも担当しています。
名前を挙げた3作品ともすばらしいものですが、それらの制作で蓄積された技術が、本作で惜しみなく発揮されているのですから、一見の価値はあるといえるでしょう。
本作の良い点をまとめると、作画・アニメーションの一目でわかるクオリティの高さ。
OPの楽曲と映像。
(好き嫌いはあるでしょうが)原作のあるしっかりしたドラマ、ということになるでしょうね。
本作の良くない点としては、(特に序盤が)何が何だかよくわからなかったこと。
作画やアニメーションがすばらしいので、「すごい絵だな」「よく動くなぁ」と感心しているだけで終わってしまうこと。
終わってみて、「で、どんな話だっけ?」となってました。
主人公がおとなしく、あまり語らないため、7話あたりまで、何を巡って何と戦っているのかよく分からなかったこと。
人体を壊したり、改造したりする描写がえぐいこと。
舞台が、砂漠の惑星であるため、殺風景であること、などでしょうか。
本作の評価は、まず、たいへんな労作であることで、賞賛に値するものです。
ただ、どうしても受け手側(視聴者)を選ぶ作品だと思います。
おしまいに、選者の個人的感想を視聴メモから拾って結びとしましょう。
視聴メモ「超未来なのに、エネルギーの奪い合いに命がけとか、動力源を奪われたら生きていけないとか、どうも未来っぽくない。
もっと未来っぽい夢のある仕掛けをみたい。
さもなくば、どこまでいっても人間は変わらないといいたいのだろうか」
「プラントと人間、どちらを優先するのかというはなし。
正直、眠くなった」
「超未来でも資源、エネルギー争いから逃れられないと思うと暗い気分になるな」
「ヴァッシュ対ナイヴスの戦い。
高次元にいけるようなものすごい連中の戦いなのでどうしようもない。
すごいなとは思うが感動とは違う」
23年冬アニメ備忘録①ダンまちⅣ
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇
23年冬アニメ備忘録②とんスキなど
ノケモノたちの夜
とんでもスキルで異世界放浪メシ
イジらないで、長瀞さん 2nd Attack
トモちゃんは女の子!
23年冬アニメ備忘録③砂糖林檎など
シュガーアップル・フェアリーテイル
艦これ いつかあの海で
アルスの巨獣
HIGH CARD
TRIGUN STAMPEDE