自作短編小説『おかえり』 | 세계에서 가장 사랑스러운 김 세용❗️INFINITE、MYNAME사랑、응원blog⭐️

세계에서 가장 사랑스러운 김 세용❗️INFINITE、MYNAME사랑、응원blog⭐️

自作小説執筆家『主に短編小説』
趣味…音楽、写真、鉄道、カラオケ、買い物、散歩等
好きなアーティスト…INFINITE、MYNAME
愛する人…김 세용(MYNAME) 세계에서 가장 사랑하는 사람
好きな番組…KBSミュージックバンク
好きなドラマ…Wish You、You Make Me Dance等『BL好き』

鉛筆自作短編小説『おかえり』

作:優愛(ゆうあ)


カメラマン:『それじゃあ、撮りますよー、3,2,1』
私とふっかがカメラに収まる。
〇〇:『ふふ、いい写真に仕上がるといいね』
ふっかこと深澤 辰哉が私を見てニコリと微笑む。
深澤:『そうだな』
私とふっかとの出会いはネット、そう、皆が知っているあのネット。
しかも、ネットの中のチャット。一昔前は流行ったんだけどなぁ・・・。
1年前のことだった。私はそれまでもずっとパソコンでチャットをよくしていた。
色んな人と話していたけれど、特に進展などはなかった。
✕✕:『まーたパソコンしてる・・・好きだよね、チャット』
私の友達の✕✕がやってくる。
〇〇:『だって、チャットが生きがいなんだもん』
その頃の私はチャットがいわば生きがいだった。
友達は✕✕がいるけど、それでも話し相手がもっと欲しくてチャットをしていたのだ。
✕✕:『私が話し聞いてあげるのに・・・』
〇〇:『ありがとう、✕✕、でも、✕✕ばかりに迷惑かけられないから』
ネットなら顔も分からないし匿名だから気軽に話しができる。
✕✕:『で?出会いあったの?』
私は首を振る。
〇〇:『ううん、全然、やっぱりネットで出会いなんてないのかな~?』
✕✕:『そりゃぁ・・・当たり前だよ、ネットなんだもん』
✕✕は呆れている。
私たちはネットカフェにたむろっていた。
私たち以外にもお客さんは入っているみたい、だけど私と同じチャットに入室してる人
なんているんだろうか、と思っていた。
✕✕:『ねぇ、〇〇、ネットで出会いじゃなくてさ、普通に合コンとかに行ってさ
探そうよ~相手』
✕✕は合コンをするつもりのようだ。
〇〇:『✕✕はそういうの好きならそういうので出会えばいいよ、私はネットで十分』
もちろん出会いなんて求めているわけではないけれど・・・。
色んな話をネット上でするのが好きだった。
✕✕:『本当、変わってるんだから・・・』
✕✕が苦笑いしながらジュースを飲む。
〇〇:『はいはい、変わり者ですよ~』
そう、どうせ変わってるんだから別にどうでもいい、と思っていた。
なかなか私と話が合う人は出てこなかった、もちろん顔も分からないし会ったこともない
同士なんだから話が合わない時点で進展するわけがなかった。
✕✕:『ねぇ~〇〇~』
✕✕がいかにも構ってほしいという態度を見せる。
〇〇:『何~?』
✕✕が私の前に手を出す。
✕✕:『ね、お願い、1回でいいから合コンに参加してよ~ね?』
しつこく勧誘してくる。
〇〇:『やだったらやなのー、私はネットで十分、それ以外の出会いなんて
考えていませーん』
本当にそうだった。
✕✕:『ケチ・・・』
✕✕が拗ねている。
〇〇:『ケチでいいですよ、ケチで』
どうせケチだと思われるならそれでもいいと思った。
✕✕:『分かった、私もそのチャットに参加して、合コンに参加してくれる人探す!』
〇〇:『はぁ!?ちょ・・・✕✕、それ本気なの?』
顔も知らない、あったこともない、どこに住んでるのかも知らない相手同士なのに
いきなり合コンに参加しませんか?とでもいうつもりなんだろうか。
✕✕:『ネットだろうが何だろうが人集めのためなら手段は選ばないってーの』
✕✕は早速パソコンにつなぐ。
〇〇:『えー・・・?』
私はマジか、と思う。
✕✕:『ねぇ、〇〇、そのチャット名って何て言うの?』
✕✕が私のいるチャットの名前を聞いてくる。
〇〇:『□□□チャットだけど・・・』
私はチャット名を✕✕に伝える。
✕✕:『りょーかーい』
✕✕は素早く文字を打ってあっという間にチャットに入室してくる。
〇〇:『これ、✕✕?』
✕✕が頷く。
✕✕:『そー、一応挨拶しないとね、えっと・・・』
✕✕は、はじめまして、という文字を打ち込む。
すると、色んな人たちが✕✕に対して返事を書きこんでくれる。
〇〇:『反応してくれたね、皆』
✕✕:『そりゃぁ、するでしょ~?』
✕✕は次から次へと文字を打ち込んでいく、私は✕✕が打ってくる文字を読んだりする。
〇〇:『ねぇ、本当に合コン集めるの?ここで』
✕✕は頷く。
✕✕:『当たり前じゃない、何のためにチャット開いたと思ってるのよ~』
✕✕は、突然、合コンの話をチャット内に書き込み始める。
〇〇:『おいおい・・本当に大丈夫なのかな・・・』
規約違反になったりしないかドキドキしていた。
周りの反応も驚いたコメントが多い。
〇〇:『ほらー、✕✕がいきなりいうから、皆、怪しんでるじゃん』
✕✕:『え~?全然怪しくないのに・・・・』
✕✕は必死に説明している。
✕✕:『あ、ちなみになんだけど、〇〇は強制参加ね』
〇〇:『え~?何それ・・・私にも選ぶ権利あるじゃん・・・・』
私は拗ねる。
✕✕:『ダメ、〇〇がいないと話進まなくなるから』
何だそれ、と思った。結局私は✕✕の合コンに強制参加させられることになった。
✕✕:『皆、全然反応してくれないね・・・』
〇〇:『そりゃそうでしょ・・・いきなり合コン参加しませんか、って、何?って思うよ』
怪しいって思われているに違いない、と思った。
✕✕:『え~?だって・・・ここのチャットで呼びかけたら皆、参加してくれると
思ったんだもん』
〇〇:『チャットだからってなんでもいいわけじゃないって』
チャットにもチャットなりの礼儀などがある。
✕✕:『・・・ショボーン・・・・』
✕✕が落ち込む。
〇〇:『はいはい、どんまい、どんまい』
と、チャット画面に誰かが入室してきたようだ。
〇〇:『あ、✕✕、誰か来たよ、この人に言ってみたら?』
その人のニックネームは『ふっか』と書かれている。
✕✕:『この人、男の人かな?』
私は首を傾げる。
〇〇:『うーん・・・どうなんだろう・・・ふっかって名前も珍しいよね』
何かのあだ名だろうか、と思った。
✕✕:『とりあえず、こんにちは、って打ってみようっと』
✕✕がふっかという人に対して、こんにちは、と打ち込む。
ふっかという人も同じように『こんにちは』と打ってくる。
✕✕:『挨拶だけじゃ、男か女かなんてわからないよね、性別聞いてもいいよね?』
私は頷く。
✕✕:『あなたは男ですか・・・?女ですか・・・?』
ふっかという人物からすぐに返事が来る。
『男です』
〇〇:『✕✕・・・来たよ!!これ!!』
✕✕:『やったーーもしかしたら、参加してくれるかもしれないね』
私たちはドキドキしていた。
✕✕はいきなりだが、ふっかという人に合コンに参加しませんか?と誘いをかけてみた。
✕✕:『ど・・・どうだろう・・・?』
〇〇:『うーん・・・出て行っちゃったらどうする?』
✕✕が涙目になる。
✕✕:『え~?せっかく男の人が来てくれたのに・・・お願い、出て行かないでっ・・・』
祈るように返事を待った。すると、ふっかという人物から返事が来る。
『いいですよ』
〇〇:『✕✕!!』
✕✕:『や・・・やった!!』
何ていい人なんだろう、と思った、だっていきなり入ってきて合コンに参加しませんか?って
言われて、いいですよ、って・・・どんなにいい人なんだろうって思った。
✕✕:『わぁ~~~やばいね、じゃあさ、ふっかって人にDM送らないとね。
私たちのチャットには個人で連絡が取れるようにDM機能というのがついていた。
✕✕:『DMのアドレスを教えてください、っと・・・』
ふっかという人物がアドレスを書いてくる。
〇〇:『おお~~~本当に大丈夫みたいだね』
私は、その人がどんな人か気になっていた、だって初対面なのにDMアドレスまで
教えてくれるなんて・・・よっぽどいい人に違いない、と思ったから。
✕✕:『場所と日付と・・・・』
✕✕は開催場所と日時を書いてふっかに送る。
〇〇:『・・・分かってくれたかな?』
✕✕:『ね、どうなんだろう・・・・』
ふっかからの返事を待つ。
しばらくして、ふっかから返事が来た。
『奇遇ですね、近所です』
〇〇:『え・・・!?』
✕✕:『う・・・嘘・・・!?』
ふっかという人は近所らしい。ま、まさか・・・・同じネットカフェに
いるんではないか、と思い辺りをチラチラ見てしまう。
✕✕:『ま、まさかね・・・?』
〇〇:『そうだよね・・それはあり得ないよね・・・』
私たちはあり得ないと思いながらも、ふっかという人に、ネットカフェの名前を
DMしてみた。
〇〇:『もし、一緒のネットカフェにいたら、すごくない?』
✕✕:『そ、そんなの・・・運命じゃん』
✕✕が運命という言葉を使う。
〇〇:『運命って・・・』
大げさだな~と思っていた。ふっかから返事が来る。
『そのネットカフェなら知っていますけど、俺がいるネットカフェはちょっと違うかな』
〇〇:『あ~やっぱりね、そこまでは一緒じゃないんだよ』
✕✕が肩を落とす。
✕✕:『もし、一緒のネットカフェなら顔合わせてる可能あったのになぁ・・・』
すっごく残念そうな声を出す。
〇〇:『気になるの?この人の事』
✕✕が頷く。
✕✕:『私、チャットなんて初めてしたけど・・・なんか、すっごいドキドキしてるの・・
これ、恋かな?』
私は微笑む。
〇〇:『さあね?でも合コンの時に会えるじゃん?』
✕✕が頷く。
✕✕:『そうなの、すっごく楽しみ、どんな人なんだろうね』
〇〇:『そうだね』
✕✕はふっかという人に恋をしているんだ、その時は凄く微笑ましく感じていました。
それから私たちはふっかと色んな話をしました。
✕✕:『ねぇ、〇〇、ふっかって身長高いのかな?』
〇〇:『うーん・・・どうなんだろう?聞いてみたら?』
気になることは全部聞けばいいのに、と思ってしまう。
✕✕:『そうだね、全部聞いちゃえ』
✕✕はふっかと楽しそうに会話をしている。
〇〇:『よかった・・・いい人が見つかって』
✕✕が本当に幸せそうな表情をしている、もしかしたら、二人会った瞬間に運命感じて
付き合ったりして?なんて思ったりしました。
✕✕:『あぁ~~もう、早くふっかに会いたいよ~~ぉ、ね?〇〇もそう思うよね?』
私が笑う。
〇〇:『✕✕は、本当会うの楽しみなんだね』
✕✕が頷く。
✕✕:『だってぇ~~どんな人か見たいし・・かっこよかったら・・・付き合えるかな、って
思っちゃうし・・・・』
✕✕が照れくさそうに話す。
〇〇:『ふふ・・・本当、✕✕ってふっかのこと好きなんだ?』
✕✕が頷く。
✕✕:『・・・好き・・・顔とか会ったことないけど・・・胸がすっごくドキドキするの・・・
早く会いたくてたまらない・・・・』
恋する乙女って感じだ。
〇〇:『そうだね、楽しみだね』
それからあっという間に合コンの日になった。
✕✕:『〇〇、こっち~~~』
✕✕は気合を入れておしゃれをしてきている。
〇〇:『す、すごいね・・・・いつもより・・・』
圧倒されてしまう。
✕✕:『そりゃ、そうよ、ふっかが来るんだから、ちゃんと分かってもらえるように』
事前に✕✕はふっかにどういう服装をしているから、とチャットの中で教えていたらしい。
〇〇:『そうなんだ、気づいてもらえるといいね』
✕✕が嬉しそうに頷く。
✕✕:『あぁ~ふっか~ぁ、やっとあなたに会えるわ・・・本当に夢みたい・・・』
本当に✕✕はふっかのことが好きみたいだ。
〇〇:『ふふ・・・・本人がそれ聞いたらどう思うんだろう?』
✕✕:『ん~?さあ』
二人で微笑み合っていた。しばらくすると、一人の男性が私たちの方にやってくる。
男性:『あの・・・✕✕さんですか?』
私に声をかけてくる。
〇〇:『え・・・あ、もしかして・・・』
その男性が私たちを見てペコリとする。
深澤:『初めまして、ふっかこと、深澤 辰哉です』
深澤辰哉・・・・だから、ふっか、なんだと思った。
✕✕:『あ・・あなたが、あの・・・ふっか?』
ふっかが✕✕を見る。
深澤:『そうですけど・・・』
✕✕が大きく深呼吸をする。
✕✕:『〇〇』
私に声をかけてくる。
〇〇:『な、何・・・・?』
✕✕:『やばい・・・・ふっか、超かっこいい・・・』
私はふっかを見る、確かにモデル並みにかっこよかった、しかもおしゃれだし・・・。
深澤:『合コンって・・・後誰か来るんですか?』
✕✕:『あ、うん、あとはねぇ・・・』
あの後、ふっかと一緒に✕✕は他の人にも合コン参加を呼び掛けていた。
〇〇:『・・・・・』
本当綺麗な人・・・・整っている顔を見て私はドキドキしてしまう。
ふっかが私の方を見る。
深澤:『✕✕ちゃんんの友達?』
ふっかが声をかけてくる。
〇〇:『あ・・・はい、そうです、〇〇です』
私は一応自己紹介をする。
深澤:『いっつもチャットに居る子だよね、知ってる』
ふっかが笑う。その笑顔にさらにドキッとなる。
✕✕:『ふっか~、聞いてよ、〇〇ってね、いっつもチャットばっかりしてるんだよ、
私がね、どんなに合コン誘っても一度も参加してくれなかったの、今回は半ば強制参加なのよ』
余計なことを言わないでよ、と思った。
深澤:『うーん・・・でも、無理に参加しなくてもいいんじゃないかな?』
ふっかが✕✕と私を交互に見る。
✕✕:『え~?だってね、〇〇ってチャットで出会い求めてるんだよ?どう思う?
ないよね~?』
〇〇:『ちょ・・・・〇〇・・・・』
私は慌てる。ふっかが笑う。
深澤:『いいんじゃないかな?チャットでも出会いってあるって俺は思うし』
ふっかが私を見て微笑む。
〇〇:『・・・ふっかも、そう思うの?』
ふっかは頷く。
深澤:『実は、俺もその一人なんだよね、チャットで出会い求めてて・・・合コン誘われたときは
びっくりしたけど・・・でも、それも1つありかなって思って・・・・』
ふっかもそうだったんだ、と思った。
✕✕:『え~?ふっかまでそうなの~?今どきネットで出会うなんて・・・』
✕✕が古臭いよ~というような顔つきになる。
〇〇:『いいじゃない、別に、ネットでも出会って結婚する人だっているんだから』
ふっかも頷く。
深澤:『確かにいますね』
それから合コンメンバーが全員集まって、いよいよ合コンが始まった。
✕✕:『それじゃあ、皆、カンパーイ!』
✕✕がお酒の入ったグラスをかかける。私はお酒が苦手なのでジュースを持つ。
深澤:『お酒、苦手なんですか?』
ふっかが私に話しかけてくる。
〇〇:『あ・・・・うん、ふっかは?』
ふっかは首を振る。
深澤:『少しなら大丈夫です』
ふっかは平気なんだ、と思った。
✕✕:『はい、ふっか、かんぱーい』
✕✕はふっかの隣に座る。
深澤:『あ、はい、乾杯』
ふっかも✕✕のグラスに自分のグラスを当てる。
〇〇:『✕✕、飲み過ぎないようにね』
✕✕は結構すぐ酔っぱらったりするのだ。
✕✕:『大丈夫だよ~、いただきまーす』
✕✕が勢いよくビールを飲む。
✕✕:『ぶはぁ~~~最高~』
他の人たちも美味しそうにお酒をたしなんでいる。
〇〇:『いただきます・・・』
私もジュースを飲む。
深澤:『〇〇さんって・・・・』
ふっかが私を見る。
〇〇:『はい?』
深澤:『いや・・・若く見えるから何歳なのかな、って思って・・・あ、すみません、
女性に年齢聞くなんて失礼ですよね』
ふっかが申し訳なさそうにする。
〇〇:『ううん、大丈夫、私はね・・・・』
私は自分の年齢を言う、ふっかが驚く。
深澤:『年下なんですね、俺は・・・・』
私はふっかの年齢を聞いて、年上なんだ、と思った。
✕✕:『ふっか~、年上~?私は~』
✕✕はもう酔っぱらってきている。
〇〇:『も~早くも・・・』
✕✕:『ふっかより~年下ぁ~~~えへへ~~ぇ』
本当すぐ酔うんだから・・・。
深澤:『えっと・・・大丈夫ですか・・・?✕✕ちゃん』
✕✕がふっかを見る。
✕✕:『だいじょーぶだよぉ~ん、へへ~ぇ』
どう見ても大丈夫には思えないが・・・。
〇〇:『ごめんね、ふっか、✕✕が迷惑かけて・・・』
ふっかが首を振る。
深澤:『大丈夫、気にしないで』
ふっかはチャットで話していた通り本当にいい人だった。
他の合コン参加者たちが女性たちに声をかけている。
ま、そういう場だから仕方ないことなのだけれど・・・。
✕✕:『まだお酒飲むひとぉ~~~!』
✕✕がお酒をどんどんグラスに注いでいく。
〇〇:『ちょ・・・✕✕、もう✕✕はやめなって!』
✕✕:『いいからぁ~離してよぉ~』
✕✕はグイグイお酒を飲んでいく。
深澤:『本当に大丈夫なんですか・・・?』
ふっかが心配している。
✕✕:『ふっか~ぁ、心配してくれるのぉ~?優しいやつだね、あんたはぁ~』
✕✕がふっかの頭をナデナデする。
深澤:『ちょ・・・・本当に酔ってますって・・・』
ふっかが嫌そうな顔をしている。
〇〇:『もう、やめなって!』
私が✕✕からグラスを奪う。
✕✕:『なーにすんのよ~!返して!』
〇〇:『何言ってるの、ダメ!もうこんなにベロンベロンになってるくせに!』
これ以上飲んだら大変だ。
✕✕:『いいのぉ~~~もっと飲ませてぇ~』
私からお酒の入ったグラスを奪って飲む。
深澤:『〇〇さん、そろそろ終了したほうがいいんじゃないですか?』
ふっかが困った顔をしている。


〇〇:『そうだよね・・・・もう✕✕ったら・・・』
他の参加者たちも酔っぱらってる人もいるみたいだし・・・。
✕✕:『だーーめ、まだするのぉ~~~ほら、みんな飲んで飲んで~』
✕✕はお酒を勧めていく。
〇〇:『もう・・・・』
困ったもんだ。
深澤:『・・・・・・』
ふと、ふっかの指を見ると、薬指に指輪がはめられている。
彼女でもいるのだろうか、と思った。
〇〇:『ふっかって・・・』
ふっかが私を見る。
深澤:『うん・・・?』
〇〇:『もしかして・・・既婚者なの?』
左の薬指に指輪をしていたらそう思うだろう。
✕✕がびっくりする。
✕✕:『えぇ!?ふっかぁ~既婚者なのぉ~~?だめじゃ~~ん!』
✕✕が倒れ込む。ほかの人たちが✕✕を助ける。
ふっかが指輪を見る。
深澤:『あー、これですか?違いますよ、ただ・・・女除けのためです、ほら、俺って
見た感じこんなんだから、色んな女性から声かけられたりするんで・・・・
それを防止するためにわざとつけてるんです』
ああ、なるほど、と思う。
〇〇:『そうなんですね・・・』
少しだけ何故かホッとしていた、何でホッとしたのか分からなかったけど。
深澤:『〇〇さんこそ、出会い求めてるって言ってましたけど、もう出会いありました?』
出会い・・・・。私はふっかを見る、ふっかとの出会いが運命だったらいいのに、なんて
一瞬でも思ってしまう。
〇〇:『・・・ううん・・・・ないですね・・・』
私はそう言いたかったけど言わなかった、ふっかに迷惑をかけたくなかった。
深澤:『そうなんですか・・・そのうちきっといい出会いありますって』
ふっかの声も何だか寂しそうに聞こえてしまう。
✕✕:『ふっかぁ~~ふっかぁ~~~』
✕✕がふっかを呼ぶ。
深澤:『はい?何ですか?』
✕✕:『ねぇ・・・・この後時間ある~?一緒にもう1軒飲みに行こうよ~』
〇〇:『も、もう、まだそんなこと言って・・・』
ふっかにこれ以上迷惑をかけないで、と思った。
深澤:『あー、すみません・・・今日は俺、この辺にしときたいので・・・・』
ふっかは断る。
✕✕:『え~?少しぐらいいいでしょ~?ほらぁ~』
✕✕がふっかの腕を掴む。
〇〇:『ちょ・・・✕✕!』
✕✕:『や~~行くのぉ~~~ふっかと飲みたいのぉ~~~』
ふっかが困る。
深澤:『でも・・・・』
ふっかが私を見る。
〇〇:『もう、ふっかが困ってるでしょ、ダメったらダメ!』
✕✕からふっかを離す。
深澤:『俺、もう帰るんで・・・すみません・・・』
ふっかは急いでその場を去ろうとする。
✕✕:『やーーー、ふっか~~~ぁ待って、行かないで~』
✕✕が叫んでいる。
〇〇:『もう・・・いい加減にしてよ・・・✕✕ったら』
私は✕✕の傍でしっかりと支えていた。
それからしばらくして酔いがさめたのか✕✕が起き上がる。
✕✕:『あれ・・・ふっかは・・・?』
〇〇:『・・・帰った・・・・困ってたよ、✕✕が酔っぱらったせいで』
✕✕は、あっちゃぁ~という表情になる。
✕✕:『・・・ごめん・・・私、お酒飲むとすぐ酔っちゃうから・・・・』
だから言ったのに、と思った。
〇〇:『合コンだからってお酒飲むからでしょ?』
ふっかにどう謝るつもりなんだろう。
✕✕:『ふっか・・・怒ってるかな・・・・もう私の事嫌いって言ったらどうしよう・・・』
✕✕が泣きそうになっている。
〇〇:『ふっかに限ってそれはないと思うけど・・・』
そのぐらいで嫌いになるような人には見えないが・・・。
✕✕:『あ~~~チャット入るの怖い~』
✕✕が目を押さえる。
〇〇:『でも、ちゃんと謝らないと・・・』
もとはと言えば、✕✕が合コンする、なんて言ったからだ。
✕✕:『うん・・・・そうだけどさ・・・』
〇〇:『私も一緒に謝るからさ』
✕✕が私を見る。
✕✕:『うん・・・ありがとう、〇〇』
それから私たちはチャットに繋ぐ。ふっかが入室してくるのか分からなかったから
すごくドキドキしていたし、不安だった。もう二度と入室してこなかったら
どうしよう、と思った。
✕✕:『どうしよう・・・やっぱり怒ってるのかな・・・?』
〇〇:『うーん・・・』
私たちはふっかが入室してくるのをひたすら待っていた。すると・・・。
✕✕:『あ!〇〇!』
✕✕が叫ぶ。
〇〇:『どうしたの・・?』
私がチャット画面を見ると、ふっかが入室したという文字が流れた。
✕✕:『ふっか!!』
✕✕はすぐにふっかに話しかける。
ふっかが返事をしてくる。
✕✕:『怒ってないのかな・・・・』
✕✕はふっかに合コンのことを謝る。
〇〇:『・・・・』
私も一緒に謝る。ふっかから返事が来る。
『大丈夫ですよ、だけど、あまり飲み過ぎないようにしてください、心配になりますから』
あ~~本当に優しい・・・・いや、優しすぎると思った。
✕✕:『ふっか・・・・あぁ~もうダメ、好き・・・大好き・・・・・告白したい』
✕✕が心の叫びを叫ぶ。
〇〇:『告白・・・?』
私の胸がなぜかもやっとする。
✕✕:『うん?うん、そう、ふっかに告白するの、好きって、付き合ってって、ダメ?』
ダメってわけじゃないけど・・・。
〇〇:『うーん・・でも、急過ぎないかな?』
✕✕が首を振る。
✕✕:『何言ってるのよ、早くしないと、ふっか、めっちゃかっこいいから、ありゃモテるよ?
他の人に取られちゃうじゃない』
他の人に取られる・・・。
〇〇:『でも・・・ふっかだって・・・』
ふっかの気持ちもあるし・・・。
✕✕:『何?〇〇、私がふっかに告白したらまずいっていうの?』
私は慌てて首を振る。
〇〇:『そ、そんなことないけど・・・』
だけど・・・私の胸は凄くモヤモヤしていた、✕✕が告白する、✕✕はふっかを好きなんだから
それは当然、分かってるけど・・・。
✕✕:『よし、ふっかを呼び出そう』
〇〇:『え!?ちょ・・・✕✕・・・』
✕✕は、ふっかにDMをかけて、話がしたいと誘う。
〇〇:『・・・どう?返事来た?』
✕✕が首を振る。
✕✕:『まだ~』
返事が遅い、ふっかは✕✕と話しがしたいと思っていないのだろうか?
〇〇:『忙しいのかな?』
✕✕:『うーん・・・どうなんだろうね』
しばらく待っていると・・・。
✕✕:『あ、返事来たよ』
ふっかから返事が来たようだ。
〇〇:『なんて書いてる?』
✕✕:『えっと・・・』
そこには、『俺も話したい事があります』と書かれていた。
✕✕:『ねぇ・・これって・・・』
〇〇:『・・・・』
もしかしたら、ふっかも✕✕のこと・・・。
そう思うと胸がズキズキと痛む。
✕✕:『わぁ~~もしかしたら、私たち両想いだったりして・・・』
〇〇:『う、うん・・・よかったね』
よかったね・・・胸がズキズキしながらもやっと言えた言葉だ。
✕✕:『ね、〇〇、私とふっかが付き合えたらさ、お祝いしてくれるよね・・・?』
お祝い・・・。
〇〇:『え・・・あ、うん・・・・』
うん、なんて言ったけど、正直、複雑だった。
✕✕:『うんうん、パーッとお祝いしようね』
✕✕には申し訳ないけど、私はとてもじゃないけどお祝いなんて出来ないと思った。
それから✕✕とふっかは会うことになった。
〇〇:『・・・・・』
盗み聞きするなんて・・・ダメなの分かってるけど・・・。
私は✕✕とふっかにバレないように隠れて様子を見守っていた。
ふっかが✕✕に何を言うのか不安だった、もしも二人が両想いで付き合う事になったら
それは仕方のないことなのかもしれないけど・・でも、それでも・・・。
私の胸はズキズキと痛む。
〇〇:『・・・・・』
やがて、ふっかがやってくる。
✕✕:『ふっか、今日もかっこいいね』
ふっかはまたオシャレをしている、✕✕に見せるためだろうか?
深澤:『話って何?俺の話はあとからでいいからさ』
ふっかは冷静だった。
✕✕:『うん・・・あのね・・・私・・・・』
✕✕は緊張しているようだった。
〇〇:『・・・・・』
✕✕:『私・・・ふっかのこと・・・ふっかが好き・・・好きなの・・・すごくすごく好きなの・・・大好きなの』
溢れる想いを✕✕はふっかに伝える。
〇〇:『・・・・・』
ふっかはどう返事をするんだろう・・・。
✕✕:『ふっかは・・・・?私の事どう想ってるの・・・・?』
✕✕がふっかを見ている。
ふっかがうつむいている。
✕✕:『好き・・・好きだよふっか・・・凄く好きなの・・・』
✕✕は想いを伝え続けている。
深澤:『・・・・ごめん、✕✕ちゃん』
ふっかが謝る。
✕✕:『え・・・?』
深澤:『俺・・・・他に好きな人がいるんだ、凄く凄く好きで、気になってて、
その人に告白したいって思ってる』
ふっかに好きな人・・・・私の胸がチクリと痛む。
✕✕:『え・・・?嘘・・・え・・・?だ、誰・・・?私の知ってる人?』
ふっかは首を振らない。
✕✕:『え・・・・?私、ふっかが話しあるって言うから、てっきり
私と同じ思いなのかと思ってたのに・・・・』
✕✕がその場に崩れ落ちる。
深澤:『ごめん・・・気持ちはありがたいけど、でも、✕✕ちゃんの想いには応えられないんだ』
ふっかは、そのまま立ち去ってしまう。
✕✕:『嘘・・・嘘・・・・・』
✕✕は崩れ落ちたまんま動かない。
〇〇:『✕✕・・・・』
ふっかには好きな人がいる、一体誰なんだろうと気になった。
✕✕の知ってる人か、って聞かれてふっかは何も答えなかった。
首を振ったりとか何の反応もしなかった、それはどういう意味なんだろう・・・。
それから✕✕はあまりにもショックでチャットをやめてしまった。
〇〇:『✕✕・・・・もうチャットしないの?』
✕✕:『・・ほっといて・・・・』
落ち込む気持ちはわかるけど・・・・。

 


〇〇:『ふっかの好きな人って誰なんだろうね・・・』
✕✕は何も反応しない。
✕✕のことをてっきり好きかと思っていたのに・・・。
〇〇:『✕✕・・・・』
本当に✕✕はふっかのことが好きだったんだな、と思った。
チャット画面にふっかが入室してくる。
〇〇:『あ、ふっかだ・・・』
私はふっかにコメントしてみる。
ふっかが私に挨拶してくる。
〇〇:『・・・・・』
本当に✕✕のこと何とも想っていないのか聞いてみる。
『本当です、✕✕ちゃんのことは何とも思っていません、ごめんなさい』
何度聞いても同じ答えだった。
✕✕:『・・・・・・・』
✕✕はチャット画面を見ようとしない。
〇〇:『✕✕・・・・』
私はふっかに聞いてみようと思った、ふっかの好きな人は誰なのかって
もちろん勇気はいるけれど・・・。
〇〇:『・・・・・』
『ふっかの好きな人って誰なの?こんなこといきなり聞いて失礼だとは思うけど・・・・』
私がそうふっかにコメントを打つ。
しばらく返事が返ってこない。
✕✕:『・・・返事来ないの?』
〇〇:『うん・・・やっぱり言えない人なのかな・・・?』
もうしばらく待ってみることにした。
✕✕:『〇〇、私、ちょっと眠いから寝るね』
✕✕は眠る。
〇〇:『うん・・・おやすみ、✕✕』
失恋の疲れが出たのだろう、✕✕はぐっすり眠っている。
しばらくすると、DMが届いた、ふっかからだ。
〇〇:『DM・・・・?』
開くと・・・。
『〇〇さんに、お話があります、△△という場所に来てもらえませんか?』
話って何だろう、と思った、✕✕のことをもう一度聞くチャンスだと思った。
私は✕✕にバレないようにパソコンをシャットダウンして、ネットカフェを出る。
指定された場所へと向かう。
〇〇:『・・・・・』
その場所に向かうと、ふっかがすでに到着していた。
〇〇:『ふっか、早いね』
✕✕の時は後からだったのに。
深澤:『よかった、場所知ってるかなって思って・・・・』
私は事前に調べていた。
〇〇:『えっと・・・話って何ですか?あ、それと・・✕✕のことなんですけど・・・』
私は✕✕のことを話す。
〇〇:『ふっかは、本当に✕✕のこと好きじゃないんですか?もし、嘘ついてるなら、✕✕に・・・・』
ふっかが私の手を握ってくる。私はドキリとなる。
〇〇:『え・・・・?ふっか・・・?』
深澤:『✕✕ちゃんの話はやめましょう、もう終わった話です』
終わった話って・・・。
〇〇:『で、でも・・・・✕✕は、ふっかのこと・・・』
ふっかが首を振る。
深澤:『✕✕ちゃんのことは本当に何とも思っていません、嘘もついてません』
ふっかが私の手を握ったまま答える。
〇〇:『そうなんだ・・・・』
私はなぜかホッとしていた、二人が両想いじゃなくてよかった、って思ってる・・・?
深澤:『今日は、〇〇さんに話しがあって呼んだんです』
〇〇:『話って・・・』
一体何の話だろう。
深澤:『俺・・・・〇〇さんのことが・・・好きです』
〇〇:『え・・・・?』
え・・・・?ちょっと待って、となる。
深澤:『✕✕ちゃんには言えなかったけど、俺は、チャットで初めて〇〇さんと話した時から
ずっと〇〇さんのこと気になってました、どんな人なんだろうって、いい人だといいな、って
会ってみたいって思って・・・そしたら合コンに参加しないか、って言われて、もしかしたら〇〇さんに
会えるかもしれないって思ったんです・・・だから参加したんです』
ふっかは✕✕が目的ではなく、私が目的だったようだ。
〇〇:『ふっか・・・・』
深澤:『好きです・・・合コンの時会って、俺の思っていた通りの人だったから、嬉しくて・・・
やっと会えて・・・本当に嬉しくて・・・・ずっと想い伝えたいって思ってたんです・・・』
ずっと想いを伝えたかった・・・・。
〇〇:『で、でも・・・・✕✕のこと・・・』
ふっかが首を振る。
深澤:『✕✕ちゃんの気持ちとかじゃなくて、俺は〇〇さんの気持ちが知りたい・・・
俺の事、どう想ってますか・・・?』
私は・・・・私はふっかのこと・・・・。
〇〇:『・・・・私もふっかのことが好き・・・・好きです・・・』
ふっかが驚いている。
深澤:『本当に・・・?俺の事好き・・・?』
私は頷く。
〇〇:『うん・・・・私も、ふっかが初めてチャットに来たときから気になってた、いい人そうだなって
思ってたし、合コンの時に初めてふっかと顔合わせたときに、運命の人だったらいいな、って、
すっごい失礼だけど思ってました』
ふっかが首を振る。
深澤:『嬉しい・・・・俺も〇〇さんのこと、運命の人だったらいいな、って本当は思ってたから』
〇〇:『ふっか・・・』
ふっかが私の手をギュッとする。
深澤:『同じ想いで居てくれて・・・本当に嬉しい・・・・』
ふっかが微笑む。
〇〇:『ふっか・・・・』
でも、同時に✕✕に対してどう説明していいのか分からなかった。
深澤:『好きです・・・付き合ってください』
ふっかが私の目を見て真剣に言う。
〇〇:『ふっか・・・』
私は頷く。
ふっかが私を抱きしめてくる。
深澤:『〇〇さん・・・・ありがとう・・・』
私は首を振る。
それから私たちは✕✕がいるネットカフェに戻る。
✕✕が起きていた。
✕✕:『〇〇・・・?どこい・・・・』
私とふっかを見てびっくりする。
✕✕:『え・・・?何でふっかと一緒にいるの?』
ふっかが✕✕の前に頭を下げる。
深澤:『✕✕ちゃん、ごめんなさい・・・俺、〇〇さんのことが好きなんだ』
ふっかの告白に✕✕が驚く。
✕✕:『え・・・・・嘘・・・〇〇のこと・・・?』
ふっかが頷く。
深澤:『うん・・・チャットに初めて入って話した時から、〇〇さんのことが
ずっと気になってて・・・会って好きになったんだ・・・だから、✕✕ちゃんとは
付き合えないって思って・・・・・』
〇〇:『✕✕・・・』
✕✕は私を見る。
✕✕:『〇〇は・・・・?ふっかのこと、どう思ってるの?』
もし好きって言ったら✕✕は怒るんだろうか、怖い・・・・でも・・・。
〇〇:『・・・・私、ふっかのこと・・・好き・・・✕✕には申し訳ないって思ってる、でも
私もふっかのことが好きなの・・・・』
ああ、もう✕✕はカンカンに怒ってしまうんだろうな、と思った。
✕✕:『〇〇・・・・』
覚悟した、ブッ叩かれても仕方ないと思っていた。
深澤:『・・・・』
〇〇:『・・・・』
✕✕:『なーんだ・・・・〇〇とふっかって両想いだったんだ~』
え・・・?と思い✕✕を見る。
〇〇:『え・・・?✕✕、怒らないの・・・?私の事ブッ叩かないの?』
✕✕が頷く。
✕✕:『当たり前でしょ?友達だもん、そんなことしないよ、それに・・・逆に〇〇で
よかった、私の知らない人だったら、耐えられなかったと思うし』
✕✕が微笑む。
〇〇:『✕✕・・・・・っ』
私は✕✕を抱きしめる。
✕✕:『あー、もう、はいはい・・・泣かない、泣かない』
✕✕が私の背中をよしよししてくれる。
深澤:『良いやつでよかった・・・』
✕✕がふっかを見る。
✕✕:『ふっか、〇〇のこと泣かせないでよね、私の大事な友達なんだから、もし
〇〇のこと粗末にしたら、ボコボコにしてやるからね』
私が✕✕から離れて笑う。
〇〇:『ありがとう、✕✕』
✕✕が首を振る。
✕✕:『正直、私じゃないのは悔しいけど、でも、友達の〇〇でよかったって
安心してるの』
私も頷く。
〇〇:『うん・・・・』
私も正直、ふっかに好きな人がいるって知ったとき、一体誰なんだろうって思ってた。
知らない人だったらどうしようって・・・。
深澤:『粗末になんかしない、めちゃくちゃ大事にする』
ふっかが私の事を後ろから抱きしめてくる。
〇〇:『ちょ・・・ふっか』
ふっかが笑う。
✕✕:『あー、はいはい、もうラブラブなんだから~』
✕✕は荷物を持って出て行く。
〇〇:『✕✕、どこ行くの?』
✕✕が振り返る。
✕✕:『ラブラブな所、お邪魔したら悪いでしょ?帰るの、じゃーね』
✕✕が手を振って帰っていく。
〇〇:『ありがとう、✕✕・・・』
深澤:『いい友達で本当によかった』
ふっかが私を抱きしめたまま微笑む。
〇〇:『うん・・・そうだね』
深澤:『〇〇・・・』
ふっかが私から離れる。
〇〇:『うん・・?』
私がふっかの方を向く。
深澤:『キス・・・したい』
その言葉にドキドキしてくる。
〇〇:『ふっか・・・・』
ふっかが私の唇を触ってくる。
深澤:『いい・・・?して』
私は俯いて静かに頷く。
〇〇:『う、うん・・・・』
何だか急に恥ずかしくなってくる。
ふっかが私に顎クイしてくる。真剣なふっかの目が視界に入ってくる。
深澤:『〇〇・・・好きだ・・・』
胸のドキドキが収まらない。
〇〇:『ふっか・・・』
ふっかがキスしてくる。ふっかの唇が柔らかい。
ふっかが私を抱きしめてぎゅ~としてくる。
互いに見つめ合う。
深澤:『・・・・・・』
〇〇:『・・・・・・』
今度は私からキスをするとふっかも応えてくれる。
〇〇:『ふっか・・・好き・・・・大好き・・・』
ふっかが頷く。
深澤:『俺も好きッ・・・・』
それから✕✕は私とふっかのためにお祝いを開いてくれた。
✕✕:『いやぁ~~本当、私ってキューピットじゃ~んって感じ』
少しだけお酒を飲んでいる✕✕。
〇〇:『うん、そうかもしれないね』
そうだ、✕✕がいなかったら、ふっかと会えてなかったかもしれないし。
ふっかも頷く。
深澤:『✕✕ちゃんにも感謝してるよ、ありがとう』
✕✕が首を振る。
✕✕:『いや~、もう、なんか・・・私もチャットでの出会い再開しようかな~?なんて
思い始めてるのよね~』
✕✕はまたチャットを始めるようになったらしい、出会いを本気で求めるらしい。
〇〇:『うん、頑張って、✕✕』
✕✕がブイサインを作る。
ふっかが私の手を握ってくる。
〇〇:『ふっか・・・?』
深澤:『〇〇、俺、今すっごい幸せなんだ、本当にありがとう』
私は微笑む。
〇〇:『ううん、私の方こそ』
✕✕が微笑む。
✕✕:『んもんも~~~、ラブラブすぎて妬いちゃうぅ~』
私とふっかは✕✕を見て笑う。
〇〇:『✕✕も彼氏できたら、ちゃんと紹介してね』
✕✕:『ん~?もちろんだよ、1番に紹介する』
✕✕が笑う。
〇〇:『うん』
それから私とふっかは写真屋さんにやってきた。
カメラマン:『記念写真撮りたいって?』
カメラマンさんにお願いする。
深澤:『はい、お願いできますか?』
カメラマンが私たちを見る。
カメラマン:『うん、大丈夫だよー』
〇〇:『よかったね、ふっか』
ふっかも笑う。
深澤:『うん』
私たちはカメラの前に移動する。
カメラマン:『彼氏さん、彼女さん、二人ともリラックスしてね、リラックス』
私たちは頷く。
〇〇:『はい』
深澤:『大丈夫です』
カメラマンさんが私たちをレンズから見ている。
カメラマン:『彼氏さん、もうちょっと彼女さんにくっついて』
ふっかが私にくっついてくる。
カメラマン:『そう、彼女さん、笑って』
私は微笑む。
カメラマン:『じゃあ、撮りますよー』
カメラマンさんがカウントダウンをする。
パシャッ!とカメラのシャッターが切れた。
〇〇:『わー、凄くいい写真・・・・』
ふっかも写真を見る。
出来上がった写真が届いたのだ。
深澤:『うん、すごくいい写真だね』
✕✕がやってくる。
✕✕:『やっほー、ふっかと〇〇』
隣には新しい彼氏だろうか、男の人がいる。
〇〇:『✕✕、そちらは?』
✕✕が彼の方を見る。
✕✕:『彼?私の新しい彼氏』
✕✕が嬉しそうに微笑んでいる。
〇〇:『✕✕・・・・』
私は泣きそうになる。
✕✕:『〇〇、私、チャットで出会いちゃんと見つけたよ』
✕✕と彼との出会いもチャットだったらしい。
〇〇:『そうなんだ・・・・』
✕✕が頷く。
✕✕:『はぁ~~~なんか、もう彼氏がいるって最高だね』
私は頷く。
〇〇:『そうだね』
互いに嬉しそうに微笑み合う。
深澤:『本当、あのチャットには感謝しないとなぁ・・・』
そうだ、私たちの出会いをもたらしてくれたあのチャットにも感謝だ。
✕✕:『うんうん、そうだね』
✕✕の彼氏も頷いている。
〇〇:『あ、そうだ、久しぶりにあのチャット覗いてみない?どうなってるか気になるし』
✕✕も頷く。
✕✕:『そうだね、皆で覗いてみようよ』
私たちは1台のパソコンで久しぶりにそのチャットを覗いてみる。
そして私たちはコメントを打ち込む。
他の人たちが『おかえり~』というコメントを打ってくれる。
〇〇:『覚えててくれてるんだね』
✕✕:『嬉しい~』
ふっかもコメントを打つと、皆が『一緒に打ってるの!?すごーい』というコメントをしてくる。
〇〇:『ふふ・・・すごいって』
ふっかが笑う。
深澤:『そりゃ、ね・・・・』
私も頷く。
久し振りのチャットは楽しかった、ネットでの出会いってどうなんだろうって思う人もいるかもしれないけど
私はそういう出会いも素敵だなって思ってます。


~完~