『発達に遅れのある子の親になる』『発達に遅れのある子の親になる2』

『発達に遅れのある子の就学相談』『先生、親の目線でお願いします!』

 

 

海津敦子さんの本から、ピックアップしてご紹介です。

 


連絡帳
日常のやり取りをする。
先生との信頼を築いていくうえで、とても大切なものになる。
どんなことを書いたらよいか、どこまで書いてよいのか、どんなことを書いてはいけないのか、悩むが、書いて悪いことは何もありません。
「これくらいは常識でしょう」「わかってほしい」と内心思っているたけでは、気持ちはすれ違うばかりです。

「わからなくてあたりまえ」を基本に「まずは伝える」ための「連絡帳」と思い、親が伝えたいことをありのままに書けばよいのです。
「こうしてほしい」「これはちょっと・・・」「どうして、そんなことを」そんな思いや、将来の夢や希望、そして子どもの体調はもとより親・兄弟姉妹の体調、何を書いてもかまいません。

 


意識して書いたほうがいいこと
「ありがとう」と感じたときは、しっかり綴る。
アメリカ人はほめる習慣がある。日本でも取り入れ、先生とのかかわりに活かす。

日本の先生はほめらることに慣れていないので、なおさら。
ほめるところがなかなかみつからない人でもなんとか少しでも見つけてほめる。リクエストはそのあとです。


現在の先生の指導の中からよいところを見つけ、その部分をさらによいものにしてもらい、底上げしていくほうがよい。
「どこに共感でき、感謝しているのか」「子どもが喜んでいるところ」できる限りの「ありがとう探し」をして、伝える。
先生が、自分の指導のどの点が喜ばれているのか、認識してもえることにもつながる。

案外先生が親から評価されていると思っていることと、親が子どもにとってよいと感じ、うれしいと感じていることは、ずれていることもあるのです。

先生も「~をありがとう」と言われればこそ「~を大切にしていいんだ」「このやり方は認めてもらえているのだ」と安心感を持って、子どもとかかわっていけるようになります。

大人も子どもと同じで、苦手なことよりもできることをよりできる方向に力を注いだほうが、本人も周囲もストレスがかかりません。

今できている先生の指導等で、共感できる部分をさらに増やしてもらったほうが、子どもも先生もずっと幸せです。

相手にとってうれしいことや喜ばれることがわかれば、やってあげたいと思うのが、人情です。

ありがとうの言葉を添えて連絡帳を書いていくと「改善してもらいたいこと」も自然と理解されやすくなります。

そして、その先には、親と先生がチームになって、子どもを支援してくことができるようになるのです。
折りにふれて、小さなことでも感謝の気持ちを伝えるなどして、いつも見ている、知っているという姿勢を示すことです。

先生に対して、どこに共感でき、感謝しているのか、

子どもが喜んでいるのか、

できるかぎり「ありがとう探し」をして伝えることが重要です。


↑これは本当にそう思います!!!!(わたし)

 

 

「何でも書いて渡す」より正確に伝わる
問題指摘型は×。何も生み出さない。「〇〇ができない」「これはまだ無理」という書きかたはしないほうがいい。
必要性把握型で書く。「どうすればできるか、どうすれば楽しいか」支援の方法を相手に知ってもらう。


(例)
「短い文章にして話してもらうとわかりやすい」
「勉強面は問題ないが、情緒面の幼さがあるので、

 場面場面で納得できるように〇〇に向けて言葉を足して気持ちを支えてやってほしい」
「耳から入る情報よりも、目から入る情報のほうが理解しやすいので、カードを使ってほしい」
「こうしてもらうと見通しをもてて安心できる」
「このように手を貸してもらうと落ち着く」
「こんなふうにすると喜ぶ」


だれもがわかるように書く。

 

 


×「〇〇ができていないから、□□に参加できない」

 「〇〇が改善できないから、△△の集団に入れない」

ではなく、
〇「☆☆な支援があればいつでも参加できる」どうしたら参加できるかという視点で、子どもの障がいを説明できるようになることも必要


↑表現の仕方の違いでしょう。ポジティブな感じで伝わるようこころがけました(わたし)



教えてもらいたい子どもの様子(先生に持ってもらいたい視点)
「子どもの興味・関心はどうであったか」
「どのような支援をすると、より安心感や達成感を持つことができるのか」
「行事の際には、どんな支援をするとその子らしく参加できたか」
気づいたことをできるかぎり、具体的に書いてもらう


「子どもの成長のためには、先生が子どもを見てきてくれた視点が、ぜひとも必要です。

積極的に個に応じた指導・支援の内容づくりに参加してほしい」
先生たちのモチベーションをあげていく(参加意欲)


「先生を信頼している」という姿勢を伝える。
他の保護者などにも、子どもの様子や出来事を話し、把握してもらって、理解者になってもらう。


=============

 

連絡帳って、先生との交換日記のようなものです。

同じ保護者同士で連絡帳を見せ合うことなど、ありませんでした。

が、放課後等デイサービスで働いていた時、初めて人様の連絡帳を読ませてもらいました。

そこで、連絡帳を書く人と、真っ白な人がいることがわかりました。

 

支援者は、お子さんの様子、その日あったことなど仕事として書きますが、

保護者からの反応が全くない……ということもあるんだなあ〜と思いました。

それでは、ちょっと寂しいな、と思ったものです。

片思いで、ラブレターをずっと出している、けれど返事がない、みたいな切なさでしょうか。

 

 

 

保護者の生活状況や心の状態で、真っ白もありですが、

出来る人がいるなら、先生とコミュニケーションをとるための「連絡帳」にできたらいいな、と思っていました。