次男(あーくんと呼びます。実際の連絡帳には本名を書いています)

が小学校四年生の時。


「なんで大人は宿題せんと?」と聞かれたことがあります。

そして「連絡帳に書いて先生(支援学級の担任)に聞いて」と頼まれました。

宿題は子どもにとって永遠のライバルのようなもの。

嫌な存在でいて大切なもの・・・というところでしょうか。


そこで私は

「なぜ大人は宿題をしないんですか?教えてください」と連絡帳に書きました。
その様子をあーくんは横でじっーと見ていて、

私が書き終わるのを見ると安心したのか宿題をはじめました。

そして次の日、先生からお返事が・・・

 


その流れになったちょっと前からのご紹介です。




連絡帳より
11月16日
(先生)
算数の「計算のやくそく」が少し難しくて、ちょっと涙が出ました。
4問を一緒に解きました。
式の右側に計算した答えをひとつずつ書いていくのが難しいんですよね、
それで「頭を休めましょう」と漢字のたからじまをしました。
パステルカラーのブルー、グリーン系をつかってキレイに塗っていました。
算数は少しずつやっていきます。


11月17日
(わたし)
「あーくんきのう算数難しかった?」ときくと「無理やった」と言っていました。
これ以上くわしく聞くと怒ると思ったので、それ以上は話題をふらないようにしました。


そして、宿題をしている最中、あーくんから「なんで大人は宿題せんでいいんやろ?」と聞かれました。

少し前(一週間前)には、なんで大人は小学校に行かんのやろ?と聞かれました。
その時は「お母さんも昔小学生だったから、小学校に行きよったよ。北九州の」と言いました。
あーくんが宿題をするとき、私はいつもパッチワークの宿題を一緒にするのですが

「お母さんも宿題しよるよ」とパッチワークを見せましたが、よくわからないみたいでした。


あーくんが「連絡帳に『なんで大人は宿題をしないのか?』と質問したいから書いて」というので、今これを書いています。
(横で書いている文をあーくんがチェックして見ています)
なんで大人は宿題をしないのか、教えてください。
(この文を書いて「これでいい?」ときくと、あーくんは安心して?!宿題を再開しました)


(先生)
おもしろいですね、あーくん。
素朴な疑問に何と答えようかと思案しまして・・・
「お母さんも先生も小学生の時、い~~っぱい宿題したんだよ~~。

だから、大人になったらしなくていいの」といいますと

「なるほどね~わかった!」と言っていました。
「だから、あーくんもおとなになったら?」

「しなくていい!わかった!」と言っていました。
納得してくれたみたいです。
こんな答えでよかったでしょうか?


11月18日
(わたし)
あーくんの疑問に答えていただきありがとうございます。
あーくんに「わかった?」ときくと、

「お母さんもたかちゃん(同じ支援級の子)のお母さんも宿題いっぱいしたんでしょ」

と言っていましたので納得できたのかな、と思いました。
今宿題でしている算数の割り算のひっ算は少し苦手と思っているみたいです。

 

 

 

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このエピソードから、

「見通しを立てる」大切さを学びました。

 

嫌なことでも、先がわかれば「頑張れる」こともあるんですね。

自閉症ですから、特に先の不安は強いので、

先生の答えは本当に素晴らしいと思いました。

 

また子どもが、わからないことを聞くのに「連絡帳」を使ったというところも私は好きです。

きっと答えてくれる先生がいる、と信じられるから、できる行動です。

この時の先生だけでなく、小さいころからの関わりとして、大人を信じられる経験をたくさんさせてもらっていたんですね。

本当に先生に恵まれていました。

ありがたいです。