「さと。ちゃん、しくじり先生になる」の巻 -1-
実は私、お金の使い方が下手くそで、いい歳こいて両親に借金の肩代わりをしてもらった人間だ。しかもその後の引っ越し費用も常に親に出してもらっている。お金を出させることで、私への愛情を確かめていた節もある。37歳にしてローンを持ったまま単身大阪へ飛び出し、アルバイトしながら専門学校へ通っていたが、その時点で暗雲立ち込めていた。卒業後、神戸で就職し引っ越ししたものの、楽しさを見出せないまま早朝夜も明けないうちに出勤することが辛くなってしまい、すぐにリタイア。子供のころ、朝の暗い時間帯に両親が私のことで言い争う声を、力いっぱい耳を抑えて聞こえないようにしてた記憶が蘇るので、太陽が出ていない朝の時間帯が未だに苦手。神戸で再就職を目指して活動するも、なかなかご縁に恵まれず取り急ぎ派遣登録でウエディングサービスと調理補助を始めた。すごく楽しい職場で楽しい仕事だったが、日数と時間が限られるので、大阪時代に増えた赤字と、就活中に増えた赤字と、生活費を支払うには全然足りなかった。支払いの期日が迫ってくると、不安と恐怖と罪悪感で頭と心が病む。そしてとうとう携帯が止まる。カードローンも満額でもう借りれるところもない状態。とりあえず給料は全て返済に充て、何とか生き延びていた。にっちもさっちも行かなくなって、電気、水道、ガスは止められるギリギリまで。家賃も一か月遅れで支払うようになっていく。そんなある日、親友から一通の手紙が届く。「さと。元気にしてる?電話ちょうだい」と書かれた手紙とテレカが入っていた。神っ!このとき私は初めて泣いた。お金の恐怖に、声に出して泣いた。公衆電話に行き、テレカを使って泣きながら友達に電話した。思いがけず超大作になりそうなので(笑)つづく。