バラの花が整然と敷き詰められた、壮麗な庭園に少女が一人たたずんでいる。

庭園のあるじたる、宮廷では晩餐が開かれているようで人々の喧騒と、優雅な音楽がもれ聞こえてくる。

このまま夜までこの調子が続くのだと思うと、ちょっと嫌になってしまって、白いドレスを着た小さなブロンドの少女はため息をつく。
年のころは6歳ほどであろうか、この少女は将来美人になることが約束されているといっても過言ではないほどに整っていた。
まさに美の女神ミューズの寵愛を一身に受けているといったところである。
そんな少女も、この晩餐には自分と同じ年頃の子供たちもいて一緒に遊ぶことはできないか、せめてお話はできないかとひそかに楽しみにしていたのだが、どうやらそれもなかなか適わないらしいと悟り落ち込んでいるように見える。

彼女には年長の兄と姉がそれぞれ2人づつ居るが、10以上年齢が離れているため彼女とは話も趣味も合わないのだ。

この巨大な白の国の皇女とはいえ、皇位継承件第五位以下ではろくな役回りが回ってこないようだった。
近寄ってくる相手は、あからさまに目の色が違っていて、何故か少女の目にはそれがとてもいやらしい移るようで、かんしゃくを起こして遠ざけてしまう。
そんなことを繰り返していくうちに少女は、扱いにくい癇癪皇女として腫れ物扱いを受けるようになってしまっていた。
少女自身はそんなつもりも無いの気がつくと、周りに射た者が怯えるほどの状況になっているのだからよほどだったのだろう。