正直な生き方
御 教 歌
くらがりで したことでさへ 人がしる
うそはつかれず うその世なれど
誰も見てない所でしたことも何時かは知れるように、嘘の多い世の中であっても自分は嘘はつかないように心得ておきたいもの。
このようにお示しの御教歌です。
ことわざに「嘘の世の中」とあり、世の中は偽りが多く真実は少ないということで、「嘘で固めた世の中」という言葉もあります。
確かに世の中は「嘘つき世渡り上手」という言葉のように、嘘をつくことに長けている人ほど世渡りが上手なのかもしれません。
だから「正直な者が馬鹿をみる」という言葉もあるのでしょう。
また「正直貧乏横着栄耀」
「正直な者はいっこう浮かばれないのに、自分の利欲のみを求め、その為の嘘・はったりも平気な者が成功したりすることもある。」
というのです。
だからといって、自分も嘘をついてでも利を取る生き方が良いとは言えません。
正直に生きていけば損をしたり騙されたりと、馬鹿を見ることが多いのかもしれません。
でも長い目で見たとき、人は正直に・実直に生きている人を信頼していくようになる筈です。
ですから、「正直は一生の宝」とか「正直の頭に神宿る」という、勇気づけられることわざもあります。
嘘をついてでも要領よく生きていくより、途中苦しくても正直に生きていく信念を持ち続けたいものです。
そうしていけば、「正直の儲けは身につく」という言葉の意味が実感出来そうなな気がします。