痕がきえない | ひより軒・恋愛茶漬け

痕がきえない

「痕がきえない」


部屋を満たす
若いピアニストの
軽やかなセンリツ。
ルームサービスの
子羊の肉がかすかに匂う。

カーテンは開け放したままで
トウキョウの
マチの
輝く夜景を
背景にしてダキアッタ。

オトコとのさいごに。
ワタシらしくない。

そのオトコの熱意に流される
だから
ココまで続いてきたカンケーの
さいごに
そんな風にダキアッテは
いけなかった。

のに。

優しかったオマエ、といいながら
優しかったオトコが
さいご、だけ
アラアラしく
激しく
ワタシに痕を刻んでいくとは
考えもしなかった。
オロカにも。

声がだせない。

さいごという言葉で
飾られた抱擁は
結局、
愛のないニクタイだけの
つながり。

じゃねぇのかと。
思い知らされる。
オトコのイト。

ゆるせない
ゆるせない
オマエだってヨゴレテイル、と。
キレイゴトじゃすまないんだよォ、と。

キザマ、レ。

たぶん
ワタシの
この痕は
なかなか消えない。




昨日のちゃっぴーさんのトラックバックに答えて
同じ題「痕がきえない」で書いてみたんですが
なんか重くなっちゃった…かな。
自然にこうなってしまったので
今日はこんなところで。

今日のショックなできごとは
1台しかないデジカメが壊れたこと。
があん、です。