ポーの一族もカンパニーも書いてない上に、実はいろんな舞台やらコンやら行ってたのにそれも書いてないというやつなのですが、とりあえず、忘れないうちに雪組さんを。
先日、宝塚歌劇団雪組公演「凱旋門/Gato Bonito!!」を観に行きました。
しかも5日で2回（笑）
凱旋門は、現専科で今回の主演男役でもある轟悠さんが雪組トップスター時代に同じく主演された演目で、2000年に初演、2001年に博多座で再演した後、今回17年ぶりの再演となりました。
手前は公演プログラム以外になんの予備知識もなく観たのですが、いろいろ思うことがあったので書き留めておきます。
ストーリーについて。
内容そのもの、パリを舞台に第二次世界大戦の戦渦に巻き込まれる移民の色恋を描いたものですが、その世界観や時系列はとてもわかりやすかったです。（先日書いた「天は赤い河のほとり」や昨年上演された「邪馬台国の風」は時系列が結構ヤバかったので）
主人公のラヴィックさんはドイツ人、ジョアンさんはイタリア人、ボリスはロシア人で、他の登場人物のほとんども移民です。移民と言ってもほとんどの人が非合法にパリに流れ着いているものですから、あらゆることが制限され、存在も虐げられ、そして強制収容所に入れられていくのです。
ただ、登場人物が、まあある意味人間くさいというかリアルな人間の葛藤なのかもしれないのですが、悪役と全く違う意味でクズすぎだろ！という人もいて、個人的に「へえ（空気の抜ける音）」となりました。
-----------以下ネタバレあり-------------
ラヴィックさんはドイツからの移民で、たぶんドイツでの医師免許はあるみたいだけどフランスのはないので非合法に医師業をしている青年です。
拷問やらなんやらに遭い、恋人も偉い人に拷問で殺され、それでフランスにいる人物ですが、この人がいい人なのかは分からないのです。
医者として人間として優れていますが、ジョアンに対しては嫉妬深いし案外沸点が低いので面倒くさく、「後悔先に立たず」っていうのはこういうことかというタイプの人です。
ジョアンはジョアンで、開幕に恋人に死なれ（たぶん自殺だと思いますが）、そのときに出会ったラヴィックといい感じになりますが、その実かなりかまってほしい系お姉さんで、連絡が途切れると死ぬタイプです。
ラヴィックは劇中で一度強制送還になり3ヶ月ほど会えなかったのですが、その間に別の男（アンリ）に乗り換えて、ラヴィックが戻ってきたらラヴィックにいくという、まあすげー人です。
アンリはアンリで突然現れてはジョアンを掻っ攫おうとし、ラヴィックがいなくなった寂しさに付け込んでジョアンを自分のところに連れてきた「おいしい奴」なのですが、ラヴィックよりも激情型でアチアチになりやすいので犯罪者予備軍だなあと思ってたら、最後の最後、ラヴィックを追い続けるジョアンを嫉妬のあまり殺してしまいました。なんということでしょう。
今回のメインキャラのうち安牌でオアシスなのはボリス。ストーリーテラーも兼ねており、かなり引いた視線や立場が印象的でした。
彼もまた不法入国の移民なのですが、神出鬼没でアンラッキーには絡まないし、どこまでなら逃げられるかをちゃんと計算していて身のこなしも軽くて鋭い。
配役は、ラヴィックを専科の轟悠さん、ジョアンをトップ娘役の真彩希帆さん、アンリを2番手の彩風咲奈さん、ボリスをトップスターの望海風斗さんといったところ。
個人的な感想ですが、
轟悠さんが男すぎてEb3以上が全然出ずガサガサでキー落としてあげればよかったのに！となりました。
いやでもあれは男役ではなく男だった（笑）
でも「雨の凱旋門」好きです。望海さんの統括のところめっちゃ癒やしでした。
それよりもネコちゃんよネコちゃん！！！！
「Gato Bonito!! -美しい猫のような男-」
誰だよ！雪組を猫にしようって言ったやつ！藤井先生！！最高かよ！ありがとう！！！！
もうみんなにゃーにゃーしてるわ、タケモトピアノだわ、タンゴしてるわ、おっぱいだわでもうかわいかった！かわいかった！かわいかった！！！！
FESTAの中詰めは、組子さん全員で銀橋行進というのが見ごたえあって楽しかったです。
かわいかった！かわいかった！
なんかもう雑すぎるのですが、みんなかわいかった！ありがとう雪組！
次は花組さんやらマイ・フェア・レディやら結構あるのでまた。