稲刈りが終わり1ヶ月が経ちました。生産現場も年末に向けての準備が慌ただしくなってきています。令和元年産のお米の出来は、ここ近年の夏の猛暑が変わらず影響しており、早生のコシヒカリなどの品種はシラタが多かったり収量が伸びなかったりと苦労した結果となりました。晩稲のあいちのかおりは品質はよく、収量は例年よりやや少なかったですが昨年のことを思うとまずまずの結果となりました。課題も多く見つかり早速いろいろと取り組み出しています。まずは品質向上のために田んぼの水もちをよくするための畔塗りを試験的に導入。そして土壌改良材の散布や鶏糞の散布や自社の籾殻や米ぬかの散布などいろいろと試しています。どれぐらいの効果があるのかは来年や再来年にならないとわかりませんが、時間がかかることなのでいろいろと試せることは試して技術をあげていきたいです。
野菜も出荷が徐々に増えてきました。例年より暖かく徒長してダメになってしまったものもありますが、最近は少し冷え込んできた影響で野菜の成長も落ち着いてきています。ホウレン草、小松菜、キャベツ、白菜、ブロッコリーなどなどスーパー等で見かけた際には是非お買い求めください。今年はブロッコリーがとても甘いという声を多くのお客さんからいただいておりますので見つけた際にはぜひ。
今シーズンが始まる前に掲げていたテーマのひとつとして生産性向上への取り組みがあります。3月に勉強会を行い生産性を向上させるべく作業に取り組んできました。結果としては米班ではほぼ同じ人数で昨年より10ha多く管理できたので効果は出ていると思います。何より会社全体で生産性向上の意識を統一してもち始めれていることが大きな効果だと実感しています。改善点は山ほどありますがそれに取り組もうというスタッフの意識が少しずつでも芽生えていくことが大切だと感じました 。一人のアイデアよりスタッフ30人のアイデアが集まれば大きな改善がスピーディーにされていきます。引き続きこの冬場も勉強会を継続していきます。
先日は他社との合同社員研修会を行いました。日頃畑にいると同じメンバーとしか会話をする機会がないため、刺激が薄れてきたり、情報が少なかったりします。会社の外に出ることによって、話すことや考えることを通して新たな刺激になったと思います。若干、相手先の社員さんに圧倒されていたような気はしましたが。。
また機会を増やして成長していければと思います。
ここ数年ずっと言われていることですが、高齢化が進み農業の担い手がいなくなるということが現実に耳に入ってくるようになってきました。今年だけで県外から1件、県内で1件、農業参入してもらえないかという打診が来ました。それ以外にも困っている地域の話は前より多く聞くようになったように感じます。条件のよい地域は担い手がまだたくさんいますが条件の悪い地域から順番に担い手がいなくなっているのが現状です。ビジネスベースでは採算がとれないからです。どんな条件で作ったお米でも最終的には相場で同じ値段になってしまいますから、誰もが条件がいいところでやりたいのは当然です。しかし農地が荒れていってしまう以上は何とかしなければならず、そのためには企業努力をして生産性向上をさせて販売努力をすることが必要だと思います。あいにく知多半島は畦畔がものすごく高く草刈り地獄なうえに田んぼ1枚辺りは1反ちょっとという悪い条件ですので、努力するしかありません。そのかわりそのノウハウをいかせればいろいろな地域に当てはめていけるとも考えています。農業が大きく変わろうとしているなかで早急の問題かなと肌で実感しています。
さて年末が近づいてことしも作りました弊社の日本酒!今年はれんげ米のミルキークイーンからお酒を作りました。大吟醸なのであっさり呑みやすくとても美味しく出来上がっています。100本限定の醸造です!
そして餅作りもいよいよ始まります。年末のこの時期だけ限定ですが阿久比米の餅米から作ったきねつきの餅、今年も出来る限りたくさんつくって多くの方に食べてもらえたらと思っています。そして小松菜や白菜などの冬野菜も出荷がピークを迎えます。年内は最後までバタバタになりそうですがスタッフ一同総出で精一杯がんばりますのでよろしくお願いします!