アメリカのシェールガス革命については、既に紹介しました。
そこで今回は、それによるドイツの反応について書きたいと思います。
まずドイツについて確認しておきたいこととして、「新エネルギー政策」を実施する方針で固めているという事実があります。
これは、日本の福島第一原子力発電所事故を受け、ドイツの首相であるアンゲラ・メルヘル氏が決定したことです。
(具体的には、2022年までに国内17基全ての原発を閉鎖し新エネルギーで代替するというもの)
しかし、これにより新エネルギーの導入が進んだものの、産業用電気生産コストは増大し、EUの平均よりも15%も電気料金が高くなったとの報告もあるようです。
そのため、新エネルギー政策をただ推進すれば良いというものでもないでしょう。
さて、ここでシェールガスについての話に戻りますが、実はドイツにもある程度の埋蔵量が確認されております。
しかし、では具体的に何年分なのかという質問に対しては、様々な見解があり一概には答えられません。
中には、50年分の埋蔵量が期待でき、これはアメリカのガス価格に影響を与える程だという意見もある位です。
少なくとも、ドイツにとっては自国の産業を推進させる為、このシェールガスの利用は大きなカギとなるはずですが、政府はその扱いに困っているようです。
(以下、議論の対象となっている点を箇条書きで挙げます。)
・シェールガスの導入により、既存の産業が衰退し、大量のリストラにつながる可能性がある
・シェールガスを採掘する際、岩石を分解するため様々な化学物質を投入する必要があるが、これが水道水を汚染する危険性が生じる
・また、その他、地盤の破壊、大気汚染など環境破壊、環境汚染の危険を孕む
・そもそも、新エネルギー基盤の社会作りと相反する
・目標の脱原発を達成する上では追い風となる
・ポーランド、ウクライナなどの東欧諸国もシェールガスの発掘に興味を示し、迅速に政策を推し進めなければ、ヨーロッパのエネルギーマーケットを奪われる可能性がある
などです。
シェールガスと一口に言っても、当然ながら良い面も悪い面もあるようです。
さらに、市場のライバルも存在し、時間的余裕がないのも現状です。
つい最近の発表によると、環境負荷の少ない地域で限定的に採掘を許可したようですが、今後の展開にも目が離せません。
なぜなら、ドイツは経済力、技術力という点で日本と類似しており、さらにエネルギー先進国ですから、彼らの動向は日本の良い手本となるのです。
様々な国の成功例や失敗例を調査し、良い面を吸収、悪い面に関しては打開策を練っていかなければならないでしょう。