水子の祟りと嘘 | 蜜蜂と銃 〜タロットと数の言霊〜

蜜蜂と銃 〜タロットと数の言霊〜

あの世とこの世と数とタロット占い。

タロット関連でパーソナルカードとソウルカードうんぬんを書こうと準備していたのが、急遽変更することに決めた。

一部の方には刺激的なタイトルが示す通り『事情によりこの世に生まれ出てくることの無かった子(水子)が母親を恨み呪い、様々な霊障として不幸をもたらす』ことなど無い。はっきりと断言していい。

1970年代以降、時代の移り変わりや倫理観の変化、医学の進歩などにより中絶(水子)が増えたとの説もあるが、私はそれを頭でも肌でも感じるほどまだ大人ではなかった。

しかし、私のこれまでの霊視に限り、水子霊に遭ったことも、水子が原因と思われる霊障に遭遇したこともない。コンタクトの取れた魂(生まれ変わって居ない状態)は押し並べて冷静で穏やかに過ごしている。誰一人として親を恨み呪う救われない者などいないのだ。短かった人生とは言え、天から降りて来たばかりのまっさらの魂である。その子が我が親を呪い祟り苦しめることなどあり得るだろうか。

明らかに何かがおかしい。

私は、これまでの通説やメディアに登場する一部の霊能者や霊媒師等がまことしやかに語る『水子の祟り』に違和感を持ち、少し調べることにした。結論として、霊感商法と呼ぶべき『水子供養』を推し進めた某宗教団体の影響が大きいといえる。祟りを鎮めると称し高額な供養費用(水子地蔵/水子菩薩の購入)や寄付の強要などが行われてきたことは疑いようがない。

子どもを亡くした悲しみや罪悪感は親(人)であれば誰しも持つ感情であろう。その想いに付け入るような許されない行為が霊感商法として確立してしまったことは残念で成らない。また、これらの事情を知ってか知らずか、視えもしない『水子の祟り』などと相談者を煽り、霊能者への依存を引き出す不届き者が居ることに強い憤りを感じずにいられない。

実は私も若かりし頃、堕胎を決めた経験者。父親として、今の子どもが産まれる前には流産も経験している。産まれて来ることのなかった我が子を想う親の心を十分に知っている。

決して成仏を願うために手を合わせことを否定するものではない。
むしろ子の幸せを想う気持ちがあるのなら、産まれて来るはずであった我が子の次の幸せをどうか願っていただきたい。そしてあなたはあなたの為にも前を向かねばならない。子の幸せを心から願うあなたはもう赦されているのだ。

子どもを亡くした罪悪感や贖罪の念、我が子への執着があなたを苦しめる要因であると伝えたい。
決して水子の霊障でも呪いでも祟りでもないのだ。あなたの弱さや優しさがあなたをそこに留まらせ、悪い流れや悪しき念を引き寄せていることに気がついて欲しい。あなたの子の魂はもうこの世には留まっていない、あるべき世界に戻っているのだ。

もし苦しむあなたに対し『水子の祟り』など言い立てる宗教関係者、霊能者や占い師と関わっているのなら、すぐにでも関係を絶つことをお薦めする。それは真理を知らぬ愚か者、水子の祟り盲信者かあなたを騙そうとする者だ。