ゴッホ展:家族がつないだ画家の夢、東京都美術館

 

 

すっかり木々が色づいた上野公園内にたたずむ東京都美術館にて「ゴッホ展:家族がつないだ画家の夢」を観てきた。時の経過と共に変化していく画風や色調からゴッホの内奥に潜む感情の流れが窺い知れるようで大変興味深く感じた。彼の義妹(弟テオの妻)が初対面の際の画家の印象を「肩幅広く堂々とした体格で顔色も好く、毅然とした態度」と記していたのには、ゴッホ=華奢で繊細と云う誠に勝手な先入観を抱いていたこともあり、些かの驚きを覚えた。2018年製作の映画「永遠の門」ではウィレム・デフォーがゴッホ役を演じたがあのイメージは結構実際の人物像に近いのかもしれない

 

ここしばらく美術展に足を運んでおらず今回が久々の鑑賞となったが、年を取るにつれて塵芥が積もり赤錆の浮いた自分のイマジネーションを刺激する意味でも時折こうしてアートに触れる機会は必要不可欠と云える。来夏上野の森美術館において「大ゴッホ展」が開催されるそうなので、またぜひ訪れたいものである


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