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Chandler@Berlin

ベルリン在住

6/7

「銀河ヒッチハイクガイド」 ダグラス・アダムス を日本語で読む.英語ではあれほど楽しかった会話が日本語では全然面白くない.とはいえ,翻訳できないだろうなというところがかなりある.しかし翻訳が悪いのではない.翻訳は難しいのだと思う.

「The Rules」 Ellen Fein and Sherrie Schneider. を読んだ.なるほどと思うところもあるが,私の場合,そこまでされたらあきらめて次に行っていた.もしかしたらあきらめてはいけなかったのだろうか.いや,あきらめてよかっ
たのだろう.

6/8

昔東京で作った口座を扱っている住友銀行が私の街にはなく,不便なので解約しに静岡に行く.しかし2000年当時は私の調べでは住友銀行が最も海外から利用しやすい銀行であり世話になった.ところで静岡の街を歩いていたら,夢工房という面白い店があった.そこの店員さんが素敵なアクセサリーを持っているので,どこで入手できるのか尋ねたら,Ernie Pyle Company & Garden という店(写真) を紹介してもらった.この店はすごい!


Chandler@Berlin-Ernie Pyle Company & Garden


静岡の公園.間欠的に渦巻が発生する.静岡の街は実は面白い仕掛けがいくつもある.
Chandler@Berlin-uzumaki


「デッドアイ・ディック」 Kurt Vonnegut を読んだ.これは面白いのであるが,わからないなあ.なぜかすらすら読めてしまうのであるが,何が面白いのかわからない.難しいなあ.しかしこのブラックなウィットとつきはなしたようで暖かい文章には毎回気分が良い.まったく違うとは思うのだが,なんとはなしに村上春樹にちょっと似た感触があって,私は両方とも好きである.


6/5


友人 G とその奥さんに紹介された蕎麦屋に行く(写真).旨かった.


Chandler@Berlin-sobaya


実家に帰る.

「天才柳沢教授の生活 17」 山下和美 を読む.久しぶりだったが面白かった.こういうものを読めなくなるのは日本を離れていることの不利な点だと思う.

6/6

「すごい会議」 大橋禅太郎 を読む.これは以前ある会津の会社の社長さんから紹介された本である.面白かったのでもう一度買ってみた.今の仕事に応用できそうである.すばらしい本だ.

6/3




夜には高校時代からの友人 G と再会する.彼は今は有名になってしまって,国際映画祭のコンクールに招待されたりする.私は昔から彼のやっていることを「わからないわからない」と文句を言っていたのだが,彼はそれでもそこにある彼の語りたいことを何度も説明しようとしてくれた.最近,そういうのがわかるようになってきた.

写真は Stero Shadow の実演.この感覚は面白い.

ところで,以前,チケットを買ってある演劇を見にいき,演出家に「この演劇,よくわからないのですが.」と質問したら,「わからないとは失礼な」と言われたことがある.ユニークな所はあって興味はあったのだが,あの人の話はさっぱり聞かない.あなたが真面目な質問をした時,「失礼な」という人間はまずろくでもなく,あなたの質問は核心を付いていると私は思う.質問に答えたくないから,礼儀などを持ち出して答えなくてはいけないのではないだろうか.


Chandler@Berlin-stereoshadow

私は今,研究もソフトウェア開発もコミュニケーションであると実感するのであるが,もしかしたら,芸術もコミュニケーションではないのかとふと思う.なぜなら芸術も何かを伝えたいということが根底にあると想像するからである.何かを言いたい,何かを見せたい,しかしそれはいつも「誰かに」である.

G とはまた,Blade Runner を一緒に見てしまった.


6/4


大学時代の合気道を共に学んだ友人夫婦と会う.この子供の語彙と,お話を作る能力がすごい.考えてみれば母親は文学部であったかな.言葉を正しく学び,論理的に考えることができるのはどこに行っても大丈夫であると私は確信する.特に理系で伸びたければ国語ができなければいけないと思う.国語ができなければ問題が何かを知ることも説明することもできないのであるから.

夜,今の会社の同僚の姉に会う.ドイツ人で日本語の読み書き話しがこれほど達者という方にお会いしたのは初めてである.しかも,いろいろと運が良いなどというが,後で考えると将来に対する設計と戦略が見える.たとえば,「日本のちょっと興味があって日本で働きたい.」という人に会うのはそんなに稀ではない.しかしだから日本語を話し,読み書きができるというのは運とは別である.彼女のように「ビジネスに興味があって,外資系の日本での役割についてたまたま興味があった.そういう外資系で働くのもいいかなと思った.」という人もいくらもいるだろう.しかし,外資系の日本での役割について博士論文を書き,その調査で外資系の企業の manager 達と知り合いである.というのもまた運ではない.知的で仕事ができるだけではなく,魅力的な女性でもあった.