イン・ザ・ルーム 1 | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

出会いに感謝♡
黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!








※妄想中








名前しか知らない
アイツと
もう何度、一緒に過ごしただろう

自分の店の前で
フラフラしてるやつがいて
危なっかしいな…

って見ていたら

人にぶつかり倒れそうになったところを
咄嗟に腕を掴み胸に抱きしめた

「…大丈夫か?」

華奢な身体
遠くからしか見えていなかった顔が
はっきり見えた

飴色の瞳に
儚さが見える
こんな闇にのまれそうな場所に
なんでこんなやつがいる?

掴んだ腕も
細く華奢な身体

ウリでもしてんのか?

この辺はそういった場所もある
俺の店でも斡旋はしてるが
なんでもありではない

「…酔ってんのか?」

話しかけも
喋らないし
動かない
大丈夫なのか?

「…酔ってない」

ぼそり声が聞こえた
酔ってない?
こんなフラフラで
それは酔ってるやつがいう
常套句だろ?

「…すげぇ酒臭いけど?」

「飲んでるけど酔ってない」

俺に全体重のっけてるんじゃねーか

「…こんなとこ、酔っ払ってくるようなとこじゃねーし」

「だから酔ってないったら!」

はぁ…
とんだわがままな酔っ払いか?

「…酔ってるだろ?さっきからずっと足元、ふらついてたろ?だから人にぶっつかったんだろうが」

ほっとけない
野郎だなぁ…

「…大丈夫だもん」

まだ言うか
ややこしくなる前に
店で休ませるか…

「そこ俺の店だからちょっと休んでいけ」

「ヤダだ!」

そう言って
身体を起こしたと思ったら
俺の首に巻き付いてきた

「ちょっ…おいっ!」

「お兄さん、俺のタイプ…俺のことかっ…zzzz」

おいマジかよ
今ここで寝るか?

はぁ…どーすっかなぁ…

このまま
店でもいいけど
変な奴に
目つけられたら
困るしな…

スマホを取り出し
店に電話する


『はい。Bar Circleです』

「あ?翔?」

『智くん?どうしたの?』

「ちょっと今日寄る予定だったけど…」

『来れないのね?』

「わりぃ」

『はぁ…なんか外せない用事できたんでしょ?』

「すまん。ちょっと猫みたいなの拾った」

『はいはい。わかったよ』

店は翔がなんとかするから
大丈夫かな?

あとは
こいつだな…

家はちょっと遠いしな…

松潤だな
番号を呼び出した

『はい』

「よぉ、松潤ちょっと今からひと部屋貸してくんね?」

『智さん?珍しいね?俺が智さんのお願いで断ることなんてないでしょ!〇〇ホテルの1126ね』

「ありがとう。助かるわ!」

『いつもご贔屓にしてもらってるんでね!』

名前も知らない
こいつを
背中に担いで

歩いて10分ほどにある
ホテルに向かった



フロントに入れば
すぐに
支配人がきて
部屋まで案内しようとしてくれたから
手で制して
カードキーを受け取り
直通エレベーターに乗り込んだ

「しっかし軽いな…」

背中に感じる温もり

「何を言おうとしたんだか…」

部屋に入るギラギラと輝く装飾品の数々
部屋からの景色は最高によかった

「えらい豪華だな」

ベットに寝かせ
胸のボタン何個か外す
見える素肌が
輝くような白さで
ドキンと
胸がなった

布団を被せ
備え付けの
酒を取りに行った

すぐ隣に座り
ベットが軋む

ロックグラスを
煽る

無意識に髪に触れ
頭を撫でていた

意識を取り戻したのか
こちらに身体をむけ寝返りをうった






続く