我が家のサピ通いに至る経緯は簡単にこちらに書かせていただきましたが、、

 

 

 

最後に記したように、正直「無知」なサピ生ママでありました。

その状態で、6年生まで過ごしておりました。

本格的に、「これは大変だ。親が日々進捗管理をして、できていない単元や分野の洗い出しとその基礎に戻る場合の復習テキストを引っ張ってきて該当箇所を解かせて解法を定着させて・・・ということをやってあげないと、1人でサピに行っているだけでこの膨大な問題群に立ちむかえるわけがない!」と感じたのは、新6年生となる頃のマンスリーテストの結果が想像以上に伸び悩むどころか落ち込むことも多々、という厳しい状況が続いていたからです。

 

実際に、テストの順位や点数、偏差値だけではなく、この頃ようやく、テキストの中身と問題を一緒になって見て、間違えたところを解き直しをする、それも解答をうつしておしまいではなく解法が理解できているか、類題が出てきた時に対応できるか、ということも気にするようになりました。

 

サピ親としてはおそらく、底辺かつ落第生レベルの自分です。息子には、この点大変申し訳なく感じています。

 

マンスリーや組分けの結果でクラスの昇降があるだけでなく、6年生となると通常クラスの中の席次で自分の位置というのが可視化された状態で授業を受け続けます。

 

あいつ、テストよかったのに下のクラスに落ちたみたいだぜ、

あいつ、テストで下手こいたけどさすが、授業点で上がっていったぜ(授業点は授業中の演習問題の点数で、授業の中で採点をして最後に4科目の点数を総合したものだと聞いています)、など、

 

息子の周りでもそんな話がいつものように飛び交っていたようです。

 

つまり、サピ生として受験のその日まで通い続けるには、

相当なメンタルの強さも必要です。

点数で順位をつけられてしまう状況の中でも、だから何だと結論をつけることなく、ただ自分のわからなかったところや弱点と向き合い続けることができるかどうか。これは親も同じですね。

 

中身の弱いところを見つけてやり直しをさせてあげることもせずに、結果の試験の点数や順位だけで子供を叱っていたら、全くの本末転倒でそんな親なら隣にいてくれないほうがいいレベルかもしれません。我が家は自分の仕事も忙しい時期と重なり、小学5年生まではほぼノータッチ、という状況でした。息子はその中で、よく踏ん張っていたと思います。

が、さすがに新6年生となる頃 これではダメだ・・・!と感じた自分は、仕事先に諸々の調整を翌年二月の受験終了までとお伝えし、息子のサポートになるべく入ることができるような体制をできる限り整えていきました。

 

サピに入れておけば安心、ではなく、サピに入れられただけで何も自宅でのサポートがない場合、ただただ本人もわけがわからないうちに周囲よりもできない問題が増えていってしまい、順位もクラスも下がり、自己肯定感や自信にも影響が出てきてしまう、ということも無きにしも非ずです。

 

息子の校舎では、チラホラとカンニングや点数の書き換え、答えの書き換えをする生徒さんがいるという話も聞きました。

親に見せる前に、先生に見せる前に、急いで答えを書き直す。または、カンニングをしてしまっている。

 

この状況まで追い込まれてしまっている子は本当にかわいそうだと思いました。この子のせいではなくて、このやり方の中でたった1人でやり続けなければならない状況が本来無理ゲー(決して攻略することのできない難易度の高すぎる設定のゲームをこう呼びます)だということに、この子の周囲の大人が気づいていない可能性があるからです。

 

サピだけでないと思いますが、今の中学受験生たちが解くように、覚えるようにと言われている問題の解法と知識量のレベルは尋常ではないほど膨大です。息子は新6年生になる頃、試しに解かせてみたら大学受験共通テストの社会の問題が解けるようになっていました。

中学受験全体がそれほどのレベルになっているので、例えば2月1日の試験でも算数は100点中何点を取れるか、という闘いというよりもむしろ、10000点中何点を取れるか、というような闘いをしているように感じました。

これは、10000点分の問題が出てきた時に、どの問題が出たとしても7000点は取れるか。7500点か。それか、8000点分積み上げてきているか。

どの科目でもそうですが、特に算数、理科と社会はその地道な積み上げが非常に最後の得点率に響いてくるように感じました。

 

最後の最後で、試験に出ない問題や単元が多数あります。

その、試験に出ない問題の勉強・復習に費やした時間も相当です。

この長い長いマラソンのような中学受験の勉強は、決して子どもに孤独な闘いをさせないであげてほしいです。

我が家では、大変気づくのが遅かったことがあり、終了してからそこは本人に謝りました。

一緒に歩むことで、本人が闘っていることの尊さも知ることができます。

問題の内容がわからない、それでもいいと思います。

ただ、その難しさを一緒に知る。体感して、解説に触れる。

そのうち、子どもの方が先に「あ、わかった」と言い出して、親を置き去りにして歩き始めます。それまでの辛抱です。

今、新6年になる学年の親御さんは、まだ遅くないと思います。老婆心ながら、第二志望他でいくつも不合格をいただいた我が家の、発表を見た張本人である自分からのアドバイスです。