ホントに、自己中な恋愛をしていた私ですが、

純粋な時期も!ございました。

この話無くして、続きは書けないのじゃないかと思い、

遥か昔の話をひっぱり出します。

たった1人の人しか見えなかった。

あの頃。思い出しますとも。


このお話は、中学3年生頃のお話です。

少々恋愛に疎かった私が、初めて恋をした時のお話です。


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「初恋~二度と泣かない。~」





第8話 プレゼント。



寒さが増す毎日。

川本はバスケ漬けの毎日になっていった。


電話をしても、「まだ練習」だと川本のお母さんが言う。


学校でも、居眠りが目立ち、休み時間は爆睡状態。


寂しいけど、仕方が無い。

だって、あんなに頑張っているんだから。


勝って欲しい。

試合はクリスマスイヴ。


もちろん勝てば続く。


よし!我慢我慢。


だから、私は一回振られたんだもん。


二学期の期末テストはまあまあだった。

志望校にも受かる可能性が見えてきた。


川本は惨敗だったらしいが、仕方ないだろう。


「クリスマスプレゼント買ったん?」


アユが聞いてくる。


「買ったよ。でもまだ教えへんでー。」


「違うよ。川本の!」


「あー。試合で会われへんし買ってない。」


「観に行かんの?付き合うで。」


「そっか、観に行けばいいんや。」


「そりゃそうやろ。」


アユはアホやなーと笑っていたが、本当に全く考え付かなかった。


でも、クリスマスプレゼントって言っても、お金がない。


結局、千円くらいの目覚まし時計を買った。


あかんかなー。

安物過ぎるよなー。

やっぱ渡さんとこっかなー。


悩みながらも、ラッピングだけそれらしくした。


クリスマスイヴ。

寒くなった街を歩き、私とアユははしゃいでいた。


クリスマス模様になった、ビルやデパート。

キャッキャと走りまくった。


大きな体育館は、たくさんの人で暖かかった。

観客席から下を眺めると、遠くの方に川本を見つけた。


近づいていけばいくほど、緊張してしまう。


川本の真剣な表情が見え始めた時、川本が顔を上げた。


私は思わず、手すりの下に隠れてしまった。

そっと、また覘くと、川本は満面の笑みを見せてくれていた。


初戦は、圧勝だった。


耳を澄まさなくても聞こえる川本の声。

探さなくても見える川本の表情。


全てが愛しくて。

どうしようもなかった。


試合後の川本に近づいていくと、すごい人だかりだった。

試合を観にきていた女の子たちに、女子バスケ部の子たち。


私は、それ以上近づけそうになかった。


「しゃべっておいでよ。」


アユはそう言うけど、無理だった。

私は、もう帰ろうかと悩んでいた。


「三山!」


大きな声を出し駆け寄ってくる愛しい人に、私はとても感謝をした。


「今、帰ろうとした?」


「してない。」


「てか、今日来てくれてんな。ありがとう。」


ニコニコの笑顔がまぶしい。


「明日も頑張るから。」


「うん。頑張ってね。」


「今日の夜、電話する!」


「わかった。」


コーチのもとへ走っていく姿。

今、話した内容を思い出しながら、私は幸せをかみ締めた。


「あのー。川本さんと付き合ってるんですか?」


とても、小柄で可愛い女の子。

アユが言うには、女子バスケ部の1年生らしい。


「はい。」


控えめにいった私の顔を、彼女は睨みつけていた。

私は、彼女の手元の大きくて綺麗に包装した袋を見つめていた。



プレゼントは渡せなかった。

あの子の顔が頭から離れない。



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