
気持ちは明鏡止水とは言えないまでも、濁っていた水は
3ヶ月かけて泥が沈殿し、その透明度に新たな喜びが映る。
リフレッシュされた気持ちは、コレから始まる旅路を期待させ、
今まで以上の好奇心を僕に与え、強く背中を押す感覚を得た。
旅立つ直前になっても旅が再開する実感が全くわかなかったモノの、
流石にカイロの空港でエアチケットを手にすると気持ちが変わる。
この時期、世界で最も過ごしやすいとも思える春のエジプトから、
赤道直下、熱帯雨林、雨期後期のカメルーンへと飛んだ。

エチオピア、アディスアベバ空港にて。

中央アフリカ共和国首都のバンギ上空。
深夜午前2時半のカイロ空港からからエチオピア、
中央アフリカを経由し、午後2時にドゥアラに降り立つ。
2度の経由と言う事で、ロストバッゲージの心配もある為に、
貴重品や最低限の旅道具は全てハンドキャリーにした。
運が良いのか当たり前なのか、無事荷物を手にする事が出来て、
そのまま以前自転車を預けておいたホテルへとタクシーで向かう。
流石に空港のタクシーはボッタクリが多く、ツーリストオフィスで
正規料金の3,000CFA(約400円)にてタクシーを手配してもらった。
むせ返る様な暑さはじっとしていても汗が噴き出し、
コレから始まる自転車旅の過酷さは容易に想像出来る。
「おそらく一ヶ月以内には体重が50kgを切るだろう。」
少々なまけた体を引き締めようと変な気合いが入った。
自転車を預けていたHotel Beausejour-Mirabelに行くと、
ホテルのスタッフは僕の事を覚えていてくれたようで、
「お帰りなさい。自転車と荷物は無事に保管してありますよ。」
と、笑顔で言われた時は安心感で全身の力が抜けた。
ホテルのスタッフは高級ホテルだけに英語も通じ、対応も丁寧で
優しく、高くてもこのホテルを選んだ事が正解だったと思える。
カイロのスターバックスで買ったお土産のクッキーを渡し、
チェックインを済ませ部屋で体を休める事にした。
この日は何もせず11時間近く気を失った様に眠った。

翌日に自転車のメンテナンスを済ませ、完全に旅の準備が整う。
久々のパッキングに戸惑ったが、以前よりも荷物を減らし、
荷物の重量は25kg前後と、チャリダーでは最軽量の部類だろう。
道ばたで売っていた安いカメルーンの地図も手に入れ、
あとは走り出すだけの状態でこの記事を書いている。
ホテルで3泊した事で、気力も体力も充実している。
まずは首都のヤウンデまでの約300kmを走り、
今後行く目的地のビザの取得を試みる。
ヤウンデにていくつのビザが取得出来るか分からないが、
ガボン、コンゴ、コンゴ民主(旧ザイール)の3カ国を目標に、
とりあえずやれるだけの事はやってみようと思う。
そして明日の目的地はドゥアラより南東70kmにある、
『Edea(エデア)』と言う小さな地方の町だ。
3ヶ月の充電期間を終えて、新たな気持ちの中、
ようやくアフリカ後半戦が始まるのだった。
長い間お待たせ致しました。
この三ヶ月は僕にとってとても意味のあるモノであり、
かけがえのない時間を過ごせた事に充実感を得ております。
アフリカ後半戦はビザとの戦いや、治安の問題など、
旅の情報も少なく、不明な部分も多々ありますが、
出来るだけ無事に楽しく走りたいと思います。
出来るだけ記事を更新しますので、
今後ともよろしくお願い致します。
1.Apr.2012 箭内孝行