

生贄祭が終わり『サフランボル』から忽然と人の気配が消えた。
慌しく賑わっていた一週間の疲れを癒すかのように、
ひっそりと息を沈め、時間だけがただゆっくりと流れていた。
僕もこの町でしばらく疲れを癒しているのだが、
流石に何もしていないと逆に疲れてしまうので、
宿泊している他の人達と一緒に周辺を観光することにした。
宿で出会った日本人と共にサフランボル近郊へと足を伸ばす。
通常であればタクシーをチャーターし60リラ程するところを、
宿のオーナーの車で回ってくれると言う事で20リラで済んだ。
サフランボル→ヨリュク村
サフランボルから東へ10kmにある人口2000人の村。
ガイドブックには「古い伝統家屋が保存されている~。」
と、あったのだが、保存されていると言うよりもそのままに
立ち続けている感じ。村に人影はほぼ無くさびしい。
サフランボルの民家は修復を繰り返し、良い状態で保存されて
いるのだが、ここは本当の意味で当時のままの姿が残る。
『スィパーヒオウル・エヴィ』と、言う一般公開している伝統家屋を
訪れると、やたらとテンションの高いおばちゃんが出迎えてくれた。
家の入り口ではこの地域の民芸品や、おやつに食べるような
ドライフルーツやアーモンドなどが売られている。
非常に大きな家の隅々まで見学することが出来る。

↑ヨリュク村に行く途中の渓谷。

↑『スィパーヒオウル・エヴィ』周囲の家に比べると倍程の大きさ。

↑家の中にあるストーブでは食べ残しや、その他のゴミ等を炭や薪と
一緒に燃やし、更にそのストーブの上では調理も行う。
これもある意味「エネルギーの有効活用」なのかもしれない。

↑麦を脱穀する為の古い農具。板に石を詰めて使用する。



↑村に人の姿はほぼ無く静けさだけが漂う。

↑履かなくなった靴を利用したプラントは少しかわいらしい。
ヨリュク村→インジェカヤ水道橋
『スィパーヒオウル・エヴィ』のおばちゃんが仲間に加わり共に行く。
トカトル渓谷の上に架かるローマ時代に造られた長さ200mの水道橋。
水道橋の上を歩き向こう岸まで歩けるが、幅2mにも満たない橋の上は
手すりも無く、少しでも油断したら谷底へ転落する。
下を見ないで進めば問題ないが、途中で下を見ると足がすくむ。
一緒に来たおばちゃんはテンションが高くやたらとはしゃいでいた。



↑一番狭いところは1.1m。それでも何故か渡りたくなる。
インジェカヤ水道橋→ブラク・メンジリス洞窟
トルコでも有数の鍾乳洞。古くは山賊の住処だったとか!?
断崖絶壁の山の中、険しい階段を上ったところに入り口がある。
オフシーズンと言う事もあり訪れる人がいなく鍵を開けてもらい、
入場料4リラなのだが学生料金2リラで入場できた。
ドアを開けてもらい中へ入ると真っ暗だったのだが、管理人らしき
おじさんが中に入り電気をつけてくれた。
薄暗い洞窟の中は外に比べ暖かく、常時12℃位に保たれている。
洞窟は長く6km程続いているらしいが通路があるのは400m。
それでも十分に長い鍾乳洞の中はうっすらとライトアップされ、
地球内部の幻想的な表情を目の当たりにすることが出来る。
久しぶりに鍾乳洞の中に入ったのだが、人を寄せ付けないような
立地条件や周囲の雰囲気もあいまってか神秘性を強く感じる。

↑ブラク・メンジリス洞窟へ!ここから階段を上り続ける。

↑洞窟の入り口は狭く、断崖絶壁の中腹にひっそり隠れるようにある。




一通りの観光が終わり僕らはサフランボルの新市街へと戻ってきた。
宿は旧市街にあるのだが、同行していた日本人のうち2人がこの後
『トラブソン』へ向けて旅立つこともあり一緒に車を降りる。
バス会社でチケットを買うのを見届け、また会える事を願い別れた。
彼らはこれから11時間かけて目的地へと移動する。
僕もサフランボルでは十分に体を休める事が出来たので、
これからイスタンブールを目指し一気に山を下りようと思う。
しかしどのルートでどの町を通って行くかは未定で、
結局行き当たりばったりに進むのであった。。。

↑サフランボルの町を何週も歩き、更には近郊へも足を伸ばした事もあり、
この町を十分に堪能することが出来ました。小さな町ですが見所は多く、
1泊で旅立つ人も多いですが、出来る事ならのんびり3泊はしてみると、
よりサフランボルが持つ趣深い雰囲気を感じ取れると思います。