
中国では国営放送の他に各省や自治区ごとにテレビ局があり、
チャンネルを回すと数十局からの番組を観る事が出来る。
この二週間は北京オリンピックを中心に、ありとあらゆる競技を映し出し、
中国国内で北京オリンピックが盛り上がっている事を否応なしに感じていた。
北京オリンピックが開会するのに合わせ数件のテロ事件が発生し、
新疆では二件の爆弾テロが発生し多くの死亡者を出した。
それを期にか、中国国内では軍や公安が警備を強め、
銃を持った警備隊員があちらこちらで目を光らせ警備にあたっている。
僕はこれからその中の一件で市民、警官、犯人あわせ12人が死亡した
『庫車(クチャ)県』へと足を運ぶ事となる。
昨日『コルラ』を出て『陽露鎮』と言う町を目指し140km程走ったのだが、
夕方過ぎに町へ着くなり銃を持ったイスラム系の兵士8人程に囲まれた。
色々と取調べを受け、荷物も広げられた上に公安まで連行された。
爆弾に対しての警戒が強く、自転車の空気入れが発火装置に見えるらしく
慎重に調べている姿は少し滑稽だったが、緊張感が伝わってくる。

↑『コルラ』を抜ける途中の国道314号線。
雄大な岩山を右手に、鉄道を走る列車と併走する。

↑看板にはカシュガルの文字が出現!

↑『陽露鎮』の町。

↑木陰で休んでいる兵士に取調べを受けました。
公安では何事もなくパスポートチェックを受けただけだったのだが、
「この町には外国人は滞在できないので『輪台』まで行くように」
と、言われ更に西へ40km程走り、結局一日で180kmも走った。
中国にいながら北京オリンピックをゆっくりと観戦する事はなかったが、
この時期に中国にいたからこそ「オリンピックのもうひとつの一面」を
身をもって体験することが出来たように思える。
北京オリンピックは本日華々しく閉会式を迎えようとしている。
しかしカシュガルで16人、クチャで12人が死亡した事件は、
未だ何も解決しないままに、またいつ起きるか分からない脅威を
置き去りにして今後もなお継続して行くのだろう。
目に見える部分をより綺麗に美しく見せようとした時、
水面下ではそれを支えるためにドタバタと慌しく動き回っているのだ。
『クチャ』は年平均降水量は64.5mm、無霜期間は266日と、
全国で年平均晴天日数の最多都市である。
TERU-TERU坊主いらずの晴れやかなこの街で、
再びテロが発生し悲しみの雨が降らない事を祈るのであった。

↑陽露鎮から輪台までの国道沿いの砂漠では、
真っ白な雪が降ったように塩が噴出していました。

↑そこでの夕日。急がないと夜になってしまうところでした。
↑コメントをいただいた皆さんありがとうございます。
なんとか無事に旅を続けていますので、今後の旅路にもご期待ください。