「天山は高く、冬、夏ともに雪をいただく。故に白い山となづく。
匈奴は、之を天山という。
ここを過ぐるに、皆馬を下りて頭をたれる。」(『太平御覧』)
ウルムチから北へ100km程の距離に最高峰ボゴタ山(5445m)を有する、
山に囲まれた三日月形の湖『天山天池』と、言う有名な景勝地がひっそりと存在する。
シーズン真っ盛りの今は、雪解け水が激しく川を流れ落ち、
その恩恵を受け、周囲の針葉樹林は青々と萌えている。

高山病になってもおかしくはない高地へ、くねくねと続く坂を延々と上り、
バスや車の駐車場がある入り口付近へついた頃には、
すっかり空気も薄くなり、また涼しく乾燥している事を実感する。
ロープウェーイに乗り、高山植物が所々に山道を歩くこと約20分、
目の前に現れた『天池』は、翡翠を磨き上げたような輝きを放っていた。
静かな湖面は、その向こう側に連なるボゴタ山を逆さまに映し出し、
「HEAVENLY LAKE」とも呼ばれるにふさわしく、周囲のロケーションや
位置する環境にもあいまって、その美しさを際立たせるのだった。



湖を眺める以外はさほどやることもないこの場所で、
ぼんやりとしばらく湖を眺め、その後に遊覧船に乗り湖を散策。
湖のふちに建つお寺を参拝し、よくわからない占いのようなものをしてもらったり、
周辺の土産物屋をのぞいたり、大自然の中でその偉大さを感じながら、
マイナスイオンを体中に充電するかのように、景色の中に身を置いていた。

↑湖畔のお寺。


↑お寺の説明や説教に飽きている子供。中国語がわからず写真を撮っている僕。

↑怪しげな人形を作って売っているアトリエ。


↑たまたま知り合った中国人学生。
英語がしゃれるので占いの時など、通訳をしてもらいました。
占いは僕の顔をじっと見て心を読むような感じで行われたのですが、
結構あたっているように思えます。それによると、
昨年色々なものを捨てたことで、今年は成功を納めるようです。

この『天山天池』周辺は、国家AAAA級(4A)風景区に指定されており、
ユネスコの自然保護区にも登録されている。
景色はすばらしく、手付かずの自然がまだまだ多く残るこの一帯なのだが、
あまりにも多く観光客を呼び寄せてしまい、開発が進んでいることが気になる。
ハイシーズンである事で、駐車場には100台程の観光バスが停車しており
その他にも自家用車が駐車場を埋め尽くしている。
ゴミ箱はしっかり設置されており、禁煙の看板はあるものの、
ゴミやタバコをポイ捨てし、平気な顔をしている中国人観光客も少なくない。
イスラム圏の中国人(新疆などの西部)は、周辺国や様々な文化が混ざっていることで、
国際感覚も養われておりマナーを守る人が多いのだが、
中国東部からの観光客は相変わらずデリカシーがなく、マナーを守らない人が多い。
周辺を高い山で覆われ隔絶された場所に、これだけ多くの観光客が訪れることで、
排気ガスや、観光開発による生態系への影響が懸念される。
世界で色々と行われているエコツアーなるものも、
知らず知らずに人が植物の根を踏み荒らし、動物の巣を破壊するなど、
エコとは全く逆の結果を生んでいることも事実として在る。
こういったすばらしい自然の中に身を置き景色を堪能し、
感動を得るのは素晴らしいことではあるのだが、度を越えてしまうと
全く逆の本末転倒な結果をもたらしてしまう。
一日当たりの観光客の数を制限し、ゴミやポイ捨てを規制するなどの対処は、
このまま観光地化がエスカレートる前に、早急に必要であるように思えた。
ガイドブックには
「中国人はここ天池を中国のスイスと呼び、自慢することもうなずける」
と、書いてあるのだが、これがそもそも間違いであり、
いちいち他と比べ形容することもなく、『天山天池』そのものが
唯一無二の素晴らしい所である事を自慢すべきなのではないだろうか?
「HEAVENLY LAKE」に揺られながらそんな事を思い、また祈るのであった。

↑実はすでにウルムチへ到着しています!!ポッポさん着きました!
ビザが切れる関係上、国外への一時出国(近隣周辺国、もしかしたら一時帰国?)ビザ延長、
などなど考慮しリサーチした結果、ウルムチでのビザ更新が可能らしく急ぎ足で公安へ行き、
手続きを済ませウルムチに滞在しております。(ビザは本当にギリギリでした…)
今晩か、明日の朝にでもウルムチについてもアップしますのでこう期待!