長男坊が たまに言う。
「かあさんの子供の頃の話を聞かせて」と。
今の自分くらいの頃、母はどうだったのか
そんなことを興味本位に聞きたいもんなのか何なのか
アタシは聞いた覚えないな、お母さんに
「お母さんの子供の頃は?」なんて。
終戦5年後に生まれた母だもん、今だって聞くのも遠慮してしまいそうだ。
今日も、布団に入る前に、そう聞かれたわけでもないのに
全然別の話から何故か自分の子供の頃の話になった。
…いつも泣きそうになるんだ、子供の時の話をすると。
でも、お母さんが泣いていると子供は悲しむという思いが
アタシを絶対に泣かせない。
涙は どんな無理をしてでも堪える。
お母さんが笑ってたら子供は嬉しいし安心するだろうと。
お母さんが泣いてたら子供は悲しいし心配するだろうと。
そんでもいつもバカみたいにヘラヘラ笑ってなんていらんないし、
…そーね、怒ってる時が多いかもしんない。
いっそ泣いてる方がいいんじゃないかと今思ったわ(笑)
勿論、一緒に悲しい絵本を読んだ時や
映画を見た時、テレビで悲しくも優しい話を見た時、
そんな時は一緒に泣く。
長男坊も相当涙もろいからね^^
…そういう涙ではなくて。
子供の時の話をしたら涙が出そうになるっていう
この感覚は一体なんだろう。
いつも思っていた。
別に悲しい子供時代を過ごした覚えはないのだ。
悲惨な子供時代でもないのだ。
きっと両親の愛をいっぱいに受けて育ったのだ。
なのに何故。
ある程度大きくなってからの辛い事のがよく覚えてるよ。
だけど、その頃の事を思い出しても
涙が出そうになるってことはないんだな、不思議と。
もうアタシの中で完全に終わってるんだろーか。
そうすっと、子供時代の事は終わってないってことだろーか。
いつか、わかってあげられるかな。
わかってあげたいな。