みくりが池が溶け出して来ると夏が近いと感じる。

 

この場所は、みくりが池&奧大日岳を撮影できるスポット。

 

ガイドに成り立ての頃は、ここで滑落停止講習や歩行技術講習、雪上確保講習とかやっていた。


今はすっかり、そういう講習はやらなくなった。

ガイドしながら行動中に、その人に必要な技術や知識をレクチャーするようにしている。

 

特によくある形の滑落停止訓練。

私も若い頃、散々やらされたけど、あまり意味がないと思った。


実際、私が凍った富士山頂で滑落した時、どうやって停止したか。

 

雪崩に流された時にどうしたか。


いずれも講習で習った技術とは関係ない自分の反射反応で止めた。


それをお客様に伝えて、どうしたらいいか、どういうトレーニングが必要かを考えてもらっている。


講習を否定するつもりはないし、講習ビジネスの邪魔をする意図もない。

 

ただ、ひとりの講師役の考えを伝播させることは怖いと思う。

登山技術は不変のものではないし、エビデンスもほぼないと思えるから。

この世界に長くいると、過去いろんな技術が変わっている。

 

だから、私は講習という形でなんでも押し付けることには違和感を感じている。

講習に適した内容は確かにあるので、それを除いては…だが。

 

個人的な意見ですから、気にしないでください。