22年前、東京で山岳ガイド業を始めて、リピーターのお客様もできて、アルパインクライミング、アイスクライミング、フリークライミングをベースに活動してきた。
東京に居ると様々な人と交流があり、情報があり、チャンスが転がっていた。
どの山域へ行くにも便利で、クライミングジムが豊富で、岩場は自宅から20分。
トレーニングにも恵まれた環境だった。
東京で家を購入する段取をし、契約間際に家庭の事情で急遽、富山へ帰ることになった。
多賀谷さんにお世話になり、立山ガイド協会に入れてもらい、剱岳に絞ったガイドスタイルに傾いて行った。
あれから10年、新しいお客様方にお世話になってガイド活動も継続できている。
活動エリアも、内容も在京の頃とは異なり、かなり偏りができてしまい、自分自身も偏った人間になった感がある。
ひとつのことに集中し過ぎると、良い面も悪い面もある。
これからは、勉強しながら様々な場にチャレンジしたい。
年齢的にも、身体的にも、剱岳の厳しいルートのガイドは難しくなってきた。
だんだんと居場所もなくなり、様々不都合を感じることもある。
コロナ禍でまた一度リセットされて、新しい場を作るタイミングなのかもしれない。
