上遠野浩平著『ロスト・メビウス』読了。 | It’自動的。(仮)

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約二年ぶりのブギーポップシリーズ。
ロスト・メビウスブギーポップ・バウンディング
ロスト・メビウス ブギーポップ・バウンディング
著者:上遠野浩平
出版社:角川書店

新キャラ続々登場ですね。
カラーイラストがアニメーションちっくで面白い。
絵柄そのものはシリーズ当初の方がすきだけど、前回のジンクスショップみたいな劇画調じゃなくてよかった…。
中扉の詩は、「ソウルドロップの幽体研究」 に出てきた歌手の作品、という設定。
こういう作中のリンクは、同著者の作品を読んでる人にはうれしいけど、知らずに読むと、余分な文章が多いって印象を与えちゃうんじゃないかな…。

↓以下ネタバレ。カーソルで反転してお読みください。

来生真希子、まさかの再登場。
でも、登場の必要性って、蒼井秋良とブギーポップと関わらせるためだけ…?

ブギーはきちんと活躍してたv

今回の話の舞台は、虚空牙来襲で捩れた空間。
やっぱり異常な空間を設定するには宇宙空間からの影響でできたことにすると手っ取り早いのかな、と。
極限状況と異空間は心理状況を極端に描くのに最適だと私は考えているので、今回の話は、ストーリー性より寧ろ6小節目の「守るものと守られるもの」の観念がメビウスリングのごとく、表裏一体になっているという認識を表す為の作品のように思われる。
あとは、既存作品の補足と次回作への伏線。


とりあえず、面白かった。続きが見たい。
他のも読んでおくと、+α面白いと思う。
私的評価:★★★★★

おまけ。
メビウスリングといえば、BUCK-TICKの BRAN-NEW-LOVER

歌詞に「千切れかけたメビウスリング解き放てよ」ってフレーズがあります。
なんかポジティヴ。
B-Tの作品の中では、ポップな曲で、お勧めです。