私が運営担当している【つぼみハイツ】の横には小さな公園がある。
ここでは毎年夏に
2日間盆踊りが行われる。
普段はのどかで穏やかな公園だけれど
この2日間だけは、
たくさんの人たちが集まり
盆踊りの音楽と太鼓、
浴衣で踊る人たちや
楽しそうな子供たちで
にぎわう。
この様子を
つぼみハイツの屋上からながめるのが
すごくいい。
蒸し暑い地上とは別世界で
涼しい風に吹かれながら
提灯の明かりに照らされる会場は
ちょっと幻想的なのです。
コロナでこの盆踊りもずっと中止だったけれど
今年は4年ぶりの開催。
つぼみハイツのポスト横にある
小さな掲示板に
「18時から屋上で一緒に盆踊り眺めませんか?飲み物食べ物持参で~」
という貼り紙をしていたので
数人の住人さんが、ビールとおつまみをもって屋上にあがってくる。
こんな風につぼみハイツの人たちと
集まるのは久しぶり。
手作りのベンチに座り
「久しぶりだね~」
「やっぱりいいね~屋上は」
「元気だった??」
住民みんなが仲良しこよしってわけでもない。
でも、こうしてここに住む人たちがそれぞれ
「○○ちゃんがここにいてくれてよかったよね~」とか
「マルサン堂さんは、私たちの自慢だよね。マルサン堂の上に住んでるのって自慢するもん。」
「ここは本当にいい場所だよね。
えっちゃんがこの場所を作ってくれたおかげだよ。」
そんな会話を聞いてとても嬉しくなる。
そして一人がこれからの事を語り始めた。
「もっと自治会に入っていこう。町会と一緒に、楽しめたらいいよね。
この公園で春にはマルシェやりたい。
できると思う。
ゆくゆくはつぼみマルシェではなくて、
常盤平を入れたマルシェの名前ににしたいんだよね。」
私以上に本気でこの町を楽しく元気にすることを考えてくれている。
私はつぼみハイツという場所を作ったけれど
ここに来た人たちが
この場所を拠点にこの町を作ろうとしている。
なんだか「まさに始まるすごい瞬間」を見ているんだろうと思った。
この公園はどんな景色になるんだろう。