カンボジア視察報告③
二日目。
宿泊したホテルはリーズナブルなのにとても快適。綺麗で清潔な室内。シャワーの水圧も良好。プールもあるし、屋上にはバーもある。そして、このホテルは朝ごはんが素敵。
ブッフェなのですが、コックさんが、その場でオムレツを焼いてくれたり、フォーをゆでてくれたり。。。本当にここはカンボジアなのか?と思う。
しっかりと朝ごはんを食べて、いよいよくっくま孤児院に向かう。
美和ちゃんが、くっくま孤児院の子どもロワッタナー(18)運転のトゥクトゥクで迎えに来てくれた。
くっくまの子どもたちには昨年の夏に初めて会ったというのに、「まぁ、すっかり大きくなってぇ~、トゥクトゥクの運転してくれるなんてねぇ。。。成長したねぇ」と親戚のおばちゃんのように言ってしまう。
今回は、くっくま孤児院で分数を教えることにしている。
この日は平日なのだけれど、カンボジアの学校は午前か午後のどちらか、この時は午後からが学校の日。
この日に備えて社員Hさんは、色々と考えてくれていたようだ。塾生に日本語を使わずに教える練習をしてみたり。
実際に果物などを切って、授業をして、、、できたらみんなで食べようか・・・とか。
カンボジアでは「どのようにしたら子どもたちは理解できるか」という事を考えて授業をしている先生はほとんどいないようだ。
とにかく、教科書をそのまま。そして教科書の内容が分かりやすかというと、そうではない。
カンボジアの先生の給料はとても安く、それだけでは、家族を養うことが出来ない。なのでアルバイトをしている。教師の仕事は、休んでも給料は変わらないが、アルバイトは働いた分だけもらえる。なので学校を休んでアルバイトに行く先生が出てくる。
子どもたちに質の良い教育を与えるためには、教師の育成、教科書の見直し、といったことだけではなく、教師の賃金の問題(少しずつ上がってきてはいるようだが)とか、教師にどのように志を持たせるかといった問題もあるのだろう。
さて、ロワッタナーがガソリンを入れにガソリンスタンドに寄った。
ガソリンを入れて、エンジンをかけようと思っても、かからない。工具で直そうとするロワッタナー。カンボジアの人たちは、なんでも自分たちで直してしまう。
どうしたどうした?とおじさんが見に来る。知り合いかと思いきや通りすがりのおじさんらしい。カンボジア人は困った人がいるとほっとけない。
どうやら管が切れているようで、そこから入れたばかりのガソリンが漏れている。
漏れたガソリンはペットボトルで受けるように、美和ちゃんからの指示。さすがです。
どうやら、直りそうもないので、他の車で迎えに来てもらうように電話してくれる美和ちゃん。何が起きようとも動じない。
「前だったら、なんでちゃんとチェックしなかったの?!とロワッタナーを怒っちゃうところだけど。そんなこと言ってもしょうがないから、じゃぁどうしようかなって考えるようになった。」と美和ちゃん。
問題が起こるのは日常茶飯事、日本では信じられない事もカンボジアでは起こる。起こったことをアレコレいってるより、これからどうするか。ですね、確かに。
迎えの車が来るまでに、ガソリンスタンドのコンビニで分数の授業に使えそうな、長いラスクやジュース(子どもたちが大好きだという毒々しい赤色の「サムライ」というジュース)を購入。
すぐに迎えが来てくれる。大きい子どもたちも一緒に乘ってきて、彼らはトゥクトゥクを押して帰ってくれるという。
結構な道のりですよ。(写真が押して帰ってくれた子どもたち)文句ひとつ言わず、偉いなぁ。
道端で、旬の果物を売っている。子どもたちへの差し入れにランブータンを購入。5キロで20ドルくらいだったかしら。ランブータンはライチに似てます。
あら。。。くっくまでの授業の様子を書く前に、ずいぶん長くなってしまいました。
このペースで行くと、カンボジア視察報告は数ヶ月に及ぶ長編になりそうです。。。