やっと落ち着いたので、卒試の話を。
21日に無事、大学院の卒業試験を終えました!
プログラムは、
P. Gaubert : Nocturne et Allegro Scherzando
G. P. Telemann : 12 Fantasien für Flöte Nr. 7
A. Roussel : Deux poems de Ronsard für Gesang und Flöte op. 26, „Rossignol, mon mignen“...
H. Otaka : Concerto for flute and orchester op. 30b
W. A. Mozart : Flötenquartett Nr. 4 A-dur
K. Stockhausen : In Freundschaft
C. Reinecke : Sonata Undine
ブレーメンで学んできたことを発表することを第一に考えたプログラムでした。
モーツァルトのカルテットとライネッケは、
留学前から卒業試験でやりたいと思っていた作品でした。
ライネッケは一度取り組んだ時にとても特別な思い出があり、
その頃より成長出来たと思えるまでは人前で吹かないと決めていました。
友人がこの曲の最後に涙が出たと言ってくれて、
また演奏する決心が出来たことをとても嬉しく思いました。
正直に言うと、最高得点にはあと少し届かずでした。
その日は悔しくて仕方がなかったのだけど、
今は先生方から、私はまだ成長できる、と
送り出していただいた点数だと思っています。
何より、聴きに来てくれた人たちが、
最初から最後まで楽しめるいいコンサートだった、
聴けて良かった、と言ってくれたことが
私にとって何よりの財産となりました。
点数よりもかけがえのないものを
みんなからもらった私は本当に幸せ者です!!
日本人カルテットのみんなで。
楽しかった!ありがとう(v^-゚)
コレペティの直子さんと。
長い間お世話になりました!
仲良しの3人で。
この二人もあと数ヶ月で卒業。
二人とは本当にいろんなことをよく話し、よく笑いました。
今度はお互いの国で会えたらいいなぁ(*^-^*)
妹お手製のシュトックハウゼンの衣装。
フルートの先に小さいライトをつけて、
少し暗いところで動きがおもしろく見えるようにしました。
ただライトをつけ忘れたまま始めてしまい・・・
最初はなんのこっちゃらだったと思いますが、
長い休符のところでぽちっとスイッチオンしました。
後半は一曲ごとに早着替えしたのですが、
(後からビデオを見たらけっこう時間をくってて申し訳なかったですが・・・)
この衣装替えが意外にも好評でした。
コンサートにおける視覚からの情報も
思ってたより影響があり大事なんだなと勉強になりました。
いろんな思いがありますが、
まずはブレーメンで自分が勉強してきたことは出せたかなと思います。
音楽にゴールはない以上反省や改善点はもちろんあるのだけど、
ここまでは出来た!と自分をある程度肯定することも、
成長していくために必要なのではないかと、
ドイツに来てから思うようになりました。
少し打ち上げでの出来事を。
心から尊敬している友人の言葉がとても胸に響きました。
ふだんの何気ない会話の中でのことだったのですが、
クラスとか周りがどうとか、レベルがどうとかそういうことは関係ない。
自分が今の自分をどう超えていけるかが大事なんだ、と。
それがまさに私がこの2年半で学んだことでもあって、
共感しすぎて涙が出そうになりました。
ここからは私の個人的な見解ですが、
ブレーメンの芸大で何かを学ぼうとしたとき得られるものは計り知れません。
卒業するのがけっこう大変なだけあって、
教育環境はとても充実していると思います。
ただモダンの楽器の専攻でいえば、
世界に誇れる一流大学だ!とは・・・やはり言い難い。
でも周りのレベルと自分が上手くなるかならないか、
そんなことは関係ないし、
周りのせいにしてるうちは結局どこに行ったって同じだと思うのです。
自分を見つめることって簡単なようですごく勇気のいることなのだけど、
それが出来ない限り成長はない。
私はそう思います。
さて、ようやくひと段落し、今とにかくへとへとです。
少しだけゆっくりしようと思います。
少し休んだらまたこの試験で学んだことを克服できるよう頑張っていきたいと思います。
これからも作品と作曲者に対し誠実な姿勢で、
”良い演奏家”になれるよう日々精進していきます!