新曲の初演をしてきました。
現代音楽界の大御所、ヘスポスさんが主催してらっしゃるフェスティバルにて。
今回ブレーメンの芸大からひとり出展できることになり、
選ばれた学生のフルートソロの作品を演奏してきました。
一昨年学校のプロジェクトでヘスポス作品をやった時に
来てくださって以来のヘスポスさんとの再会。
またお目にかかれるとは。
ヘスポスさんの作品をはじめ、ケージ作品など、
コンサート全部の流れが徹底的にプロデュースされていて、
現代音楽ってこんなに楽しいのか、とひきつけて離さないようなコンサートでした。
もちろん作品の素晴らしさがあってのこと。
そしてドレスデンから招かれていたプロのアンサンブルによる歌と演技も圧巻でした。
私、ほんまにここで演奏するのか・・・?と疑いました。。
そんな素晴らしいフェスティバルの中に一曲出せることになった作曲科の男の子。
実は楽譜がようやく仕上がったのが本番二日前で、
私もけっこう気が気じゃない感じだったのですが、
のんびりしていたのではなく、
まさに不眠不休で頑張っていたのも知っているし、
きっとすごいプレッシャーだったのだろうと思います。
もし自分が20歳の学部生で、なぜか急にプロの集まるフルートフェスティバルで一曲ソロ吹いてもいいよって言われたら・・・
震え上がります。絶対。
そうして彼らしさを感じられる良い作品が出来上がったものの、
死ぬほど難しい&時間がない!!
ようやく書き終えて、「これで僕今日からやっと寝れるよ!」とさわやかに言われましたが、
いやいや今度はこっちが一睡もできんわ(´□`。) と私の心のつぶやき。
なんとか必死にやれるところまではやりましたが、
やっぱり時間に限界があったことは否めません。
曲全部の流れも納得いくまで頭に入れることができないまま本番をむかえることになり、
やっぱりそこは残念でなりません。
とにかく集中してそれなりの雰囲気はあったのかもしれないけれど、
雰囲気だけでよしとする人間なら現代曲を演奏する資格はないわけで。
ただ1月にもう一度学校で演奏する機会を作ってもらえたので、
また時間をかけて取り組む機会がもててそれが今回の救いでもあります。
そして今回も、ヘスポスさんはじめたくさんの人に有難いお言葉をいただけたことは素直に嬉しく、
今回携われて本当に良かったなと思います。
元々は、新しい作品が生まれる作業に関われるフルート奏者になりたい。
そうなる為にブレーメンで現代音楽を勉強したい。というのが留学前の目標でもあり、
学生のうちにドイツでこんなチャンスに恵まれるとは思ってもいませんでした。
今回それが現実になってみて、こんなに大変だとは思いもしませんでしたが、
同時に私にとってもとても大切な作品となりました。
それにしても作曲家って大変ですね。
なにもないところから生み出すわけですから・・・。
終演後に作曲者のジンウォグと。
まだ若いですがとっても才能あふれる作曲家。
彼は絶対いい作曲家になる。
これからの活躍に期待です!
最後にみんなで。
左から3番目がヘスポスさん。
たくさんの人がかけつけてくれて、
温かい言葉をかけてくれて本当に嬉しかったです。
後日、ラジオブレーメンで演奏が放送されるそうです。
このフェスティバル、ヘスポスさんが住んでらっしゃるブレーメンの隣町のデルメンホルストというところで開催されているのですが、
今回初めて訪れたデルメンホルスト、
すごくいいところで、すぐお気に入りの街になりました。
街の写真が一枚もないのですが、
ヴァイナハツマルクトが始まったらまた行こうと思います。
もうすぐ大好きなヴァイナハツマルクトが始まる!