おはようございます。
遺伝子ライフプロモーターの江見です

最近は湿気が多く、天然パーマの僕には辛い季節です

仕事柄、毎日(髪の毛を気にしながら…)多くの方と遺伝子について話すのですが、ここ数週間話の流れが今までと変わってきました。



遺伝子の話をすると
「乳がん分かるんでしょ?やりたい!」
という声を今まででは考えられないほど増えました。


もちろんその理由のひとつは、アンジェリーナ・ジョリーさんの発表でしょう。


日本人女性の16人に一人は乳がんに罹ると言われており、年々罹患者が増えていますので多くの方が心配されているようです。


アンジェリーナ・ジョリーさんの発表は、例えば親族に乳がん罹患者がいる方など、多くの女性にインパクトを与えました。


どういう選択をするかは別にして、また、乳がんなど重篤な病気に関わらず、
「自分の遺伝的なリスクや体質、才能を知っておきたい」
という方が急激に増えてきたと実感しています。


一生に一回遺伝子を調べるだけで、病気のリスクや効果的なダイエット、ビューティケア、理想の体を手に入れるためのライフスタイルが分かります。

このことが徐々に認知されてき、遺伝子に関心を持つ方や実際に調べる方が増えてきました。


そんな流れの中で、アンジェリーナ・ジョリーさんも解析し、
今最も注目を集めている乳がん、卵巣がんに関連する「BRCA1、BRCA2」遺伝子がさらに注目を集めることとなりました。


実は、これらの遺伝子に関する特許を10年以上前にミリアド・ジェネティクス社が取得していました。


しかも、その特許の対象範囲が、「該当する遺伝子の検査におけるすべての新しい科学的方法論」なども権利保護の対象にしており、非常に広いものでした。


この結果、これらの遺伝子の解析が高額になり、(BRCA1やBRCA2の検査や分析をミリアド・ジェネティクス社以外に依頼すると、テスト1回ごとに3,000ドル以上の支払いが課される)研究や検査を求める女性の障害になっているとも言われています。


この特許の対象範囲が広すぎると、2009年にアメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union:ACLU)が無効を訴えており、
昨年末、米最高裁で人間の遺伝子を対象とした特許の有効性をめぐって、裁判の審理が開始され、様々な議論が繰り広げられることとなりました。


そして現地時間6月13日、ついに歴史が変わる瞬間が訪れます。


「人間の遺伝子特許」に無効の判決



ついにきました。

これは間違いなく遺伝子研究における非常に大きな一歩です。
2003年にヒトゲノム計画が終了してからちょうど10年、新しい扉が開かれました。


これにより、遺伝子に関する研究や遺伝子を活用したサービスの普及は更に加速します。

そして、世界的に、法律やガイドラインなどが次々に整備されていくでしょう。


その中で焦点となってくるのは数年前まで主流であった

「“遺伝子は研究のみだ”という主張」

ではなく、

「遺伝子から分かること、遺伝子でできることを正しく理解し、活用できる仕組み作り」
です。


遺伝子に関する流れを止めることはもはやできません。
できることは、「正しく広げていくこと」です。


そのためにも、単に遺伝子解析のコストを下げて、多くの人に販売して終わりにするのではなく、

ヘルスケア、ビューティケアを行っている健康・美容のプロフェッショナルの方々とタッグを組み、

「遺伝子を調べた方へのface to faceでの結果説明・カウンセリング」
「相談できる場所作り」を進めていきます。


数年前には「遺伝子研究が進んだ未来の世界」と考えられていた映画「ガタカ」の世界の実現がもうすぐそばまで迫ってきました。


僕が想い描いている、実現すべきビジョンがより鮮明に見えてきました。


さぁ、何ができるか、楽しみです