Vは、学があり教養もあり、文学に精通し、音楽や映画や絵画などの芸術も愛する文化人。でありながら、剣術にも長けていて強いのです。
そしてどこまでも紳士。
ちゃめっけもありチャーミング。
ほんっと完璧。
そんなVは若干の狂気を秘めている。
まあ冒頭の登場シーンからも相当に怪しい。
鏡台に着くや否やマスクを装着。
マスクの眉毛を指でなぞり、
カツラの髪の毛に櫛を通す。
今となっては「なんて可愛いの!V!」と思わされる萌えシーンと化しましたが、初見では怪し過ぎます。この変装(仮装?)、どこまで本気でどこからが冗談なのか…。
イヴィーを華麗なナイフさばきで助けちゃったときは「かっこいい!」と見直したけど、そのあとのお芝居のような長い自己紹介をして完全に自己陶酔している姿は狂気じみている。
そして屋上でオールド・ベイリー爆破。
Remember, Remember の語りや、いつの間にかちゃっかりタクトを持っているあたりは良いのですが、空に向かってタクトを降り、まだ何も聴こえないのに イエース とか言っちゃてるサマはイッちゃってる。
そしてついにクレッシェンド!
砕け散るオールド・ベイリーに大喜びして高笑いするVの姿は狂気そのもの。
エプロン姿はね、一瞬「え?」と驚きますけど、お料理をするときの正装がVにとってはアレなんであって、別に良いじゃないですか!可愛いんだし!ほんっとに可愛いです。
岩窟王を観ながらフェンシングに夢中になってるところでは、狂気というよりも少年ぽさを感じました。好きなものに夢中になり過ぎて周りが見えなくなっている。可愛いです。でも初見のときはやっぱ頭おかしいのか?と思ったかなあ?どうだったろう。
プロセロを殺し、それを何の事はないと言う風にイヴィーに語るとき。
そして、これからもさらに殺すと、さらりと言うとき。
このときはね、Vのヒトトナリをまだ量りかねている段階ですから、「やっぱり感覚オカシイな」と思わされますかね。もちろん、平気で人殺しをするのですから、まともなワケはないのですけども。
それまでのVのイヴィーに対する紳士で丁寧な態度を見ていたら、「悪い人じゃないんだな」と思い始めますから、そこにこの「平気で殺人、これからも殺人」を聞かされると、少々不安になる心の内。
プロセロもリリマンもそしてデリアも、Vが現れたとき、このマスクの男が誰なのか、なぜ自分のところに来たのか、言わずとも理解するのですよね。この男、あの時の男、復讐に来たのだと。つまり、復讐をされるようなことを過去にしでかした自覚があるのです。
Vを見て怯える。Vが誰なのかを知って絶望する。自分の死を知る。
イヴィーは目撃していないので分からないけど、私たちはそれを知っているから、「ああ、この人ら死んで当然なんだな」って思えるのですよね。殺されるべき理由があるのだから、Vの尋常ならざる行いがまともに思えてしまう。Vが自分で言ったように「正義の鉄拳」なんだと。
でもイヴィーには理解してもらえない。だから余計に私はVに共感してしまうのかな。
あとは、イヴィーに対する拷問ですよね。
他に方法が無かった、自分で自分のことを呪った、などとVは言いますが、それでもあそこまでやる必要あるのか?フェイクなのに…、とやはり思わされます。小説ではもっとひどい拷問を受けています。煙草の火を押しつけられたり、棒で殴打されたり。
凝り性のVだから、フェイクとは言え力が入っちゃってあんな風になっちゃったのか?
やはり彼の内なる狂気があの振舞いを…
きっと、フェイクではない本当の独房に入れられ、おぞましい人体実験を施され、人間として扱われず本物の地獄を見たVだからこそのあの行動だったんですよね。フェイクの拷問を課すという行為を考えつき、その加減もVだから知っている。命の危機を感じるほどの極限を体験させる。でも決してイヴィーを殺してしまうことがないように。
シャドウ・ギャラリーに独房があるのは、きっと、ラークヒル関係者を殺すときに使ってたからじゃないでしょうか。原作コミックでは、プロセロを捕えてシャドウ・ギャラリーの中のフェイク・ラークヒルに連れて行きます。そこでプロセロがVらにしてきたのと同じことを、Vがプロセロお気に入りの人形たちにやって見せることで、プロセロは正気を失ってしまうのです。また、原作コミックでは、他に40人もの関係者を殺していると書かれています。
Vがラークヒルで体験したのは、イヴィーにも私にもまったく想像し得ない本物の地獄だったんだ。業火に包まれ全身の皮膚が焼け落ちることよりも、ずっと苦しい思いをしていたんだ。そんな人をどうして責めることができるだろうか。
エンディングで流れる Ethan Stoller という人の BKAB という曲を気に入って iTunes で購入したことは前にも書いたけど、iTunes で買えるのはスピーチが入っていないヤツなんですよね。権利の問題でしょうか?
映画では、マルコムXとグロリア・スタイネムという女性のスピーチが途中に入っているんですよねー。それがまたいい感じなんです。購入はできないみたいだけど、Youtubeにアップされてるので聴くことはできます。
http://www.youtube.com/watch?v=FsY_g-ZoHog
映画では、1曲目に The Rolling Stones の Street Fighting Man、2曲目に先ほどの Ethan Stoller の BKAB、そしてその次に入る音楽もすごく良いんですよね!なんというか、男のロマンみたいな雰囲気たっぷりで、渋い曲調なんですが…上手く表現できない。でも大人の男の生き様とか葛藤とかを感じます!わたし。
この3曲目は、Spiritualized の OUT OF SIGHT という曲だそうです。
手に入るのはまだ調べていないけど、Youtubeではここで聴ける。
http://www.youtube.com/watch?v=0fGriYMiUPc
映画ではボーカルがない部分だけ使われていますね。すごく雰囲気よく繋がれていると思います。どうにかmp3を手に入れて、サントラが届いたら一緒にプレイリストに入れて聴きたいな。
楽しみです。
この映画は本当にスゴイです。
こんなに何度も観たくなる、何度観ても飽きない、どんどん愛着が増していく。
いやいや、
うっかり観るもんじゃないですw
引きずりまくっています。
やはり映画ですから、人それぞれ評価が違ってて当然で、中にはイマイチ合わなかった人もいるようです。
ただ私は、まずこの映画を観る機会があって、そして好きになれたことが幸せ。この映画のファンを自称できることが嬉しいのです。
これほどまでに心を射抜かれたのは初めてのことで、できたら声を大にして叫びたいのです。
自分一人の胸の内に閉まっておくのがしんどいのです。だからこうしてダラダラと、思ったことをせめて文章にして吐き出しているわけです。
たかが映画。
星の数ほどもある映画作品のうちのたった一つ。
観ても観なくても死ぬわけじゃないし、
しかもこれはフィクションなのです。
でもなんなんでしょう、この心揺さぶられる感じは。
もう恋だと思うのです。
Vに、この映画に恋したのです!
完全に片想いだから、こんなに魅了されるのではないかと思います。
痛い女とお思いでしょう…
けど、劇場公開時にはこういう状態に陥った女性がたくさん居たんじゃないかと思うんですが…いないのか?もちろん、女性だけじゃなくて男性だって虜になったはずです。
本当に、なんという映画を作ってくれたんでしょうか。
ファンレターを書くとしたら、誰に書いたらいいんだろう。
原作者?
脚本家?
俳優?
この映画に携わった全ての人に御礼と賛辞を伝えたいです。
Vというキャラクターをこの世み生み出した原作者にも、映画化に当たって罪なほどにVをかっこよくしてくれた脚本家にも、あのマスクに命を吹き込んでくれた俳優にも。でもそれだけじゃやっぱり足りない。
公式サイトでは、衣装担当者やスタント等に携わったスタッフらのインタビューを読むことが出来ますが、この映画を作り上げるためにプロ根性を発揮してくれたスタッフら全員に感謝せずにはいられない。この映画のことを、Vのことを理解しようと努力して、考えて試行錯誤して、細かいところまで作り込んで、世に送り出してくれてありがとうと言いたいのです。
公開から5年も経った今でも、遠く離れた異国の地で、こんな熱烈ラブコールを発しているとは誰も気付かないでしょうね。いいんです。独り言ですから。
続編を観たいか?と言えば、
V亡き世界なら、要らないです。
やはりVにいて欲しい。
Vの姿をもっと観ていたいし、
あの声をもっと聞きたい。
だから、続編じゃなくて、番外編的な、語られざるVの一面にフォーカスするようなのだったら大歓迎だな!
公式サイトの中の VRセット というコーナーの中で、シャドウ・ギャラリーが見られるのですね!!
MENUで表示する場所を切り替えられることに気付いてなかった、なんというおバカ!
シャドウ・ギャラリーって、映画で見るだけでも「どんな構造になってるんだ?」ってすごく不思議で、見取り図を見てみたいなーと思ってたんですよね!!
なるほどー、こんな風になっているのか~、ってちょっと、いやかなり嬉しい♪ 部屋がいくつもあるけど、扉で区切られておらずに中央のスペースで繋がっていて、とても独特ですよね。
シャドウ・ギャラリーはVに謎めかせている要因の一つだと思う。この謎めいた男が住む屋敷はそれまた謎めいている…。
しかしシャドウ・ギャラリー、大好きです。柔らかな照明、高くてアーチ状の天井、優しくて厳粛な石壁、広々として開放的で、なのに謎だらけ!
意味分からない。
そこが良い。
あの本をいっぱい積んである部屋は、イヴィーの部屋となっていますね。イヴィーがくる前は、Vの書庫だったのかな、読書室?書斎?壁一面に本が積み重なってて、几帳面そうなVにしては雑だな?と思うけど、でも無造作に重なる本は美しく見えるし、Vがやることなんだから何かそこに意味があるのかなと思わされてしまいますね。
寝室はどこなんだろう。イヴィーがくる前は本の部屋で寝ていたんじゃないのかな?それとも、Vのことだからもっと趣向を凝らした寝室があるんでしょうか。どこか奥深くに。お風呂もね。きっと素敵なんだろうなあ。あと、擬似ラークヒルもどこかにあるんですよね。これはイヴィーが出てきたときの部屋の様子から想像がつくか。屋上に続くエレベーターも、ヴァレリーの聖廟もね。
私が特に好きなのは、キッチンとメイク室かな。どちらもVの秘部に迫れる気がして愛おしく思います。
シャドウ・ギャラリーは憧れの場所!