被害を受けてから現在に至るプロセスを考えたときに、「回復ってなんだろう?」と考えることがあります。
今でもふと、当時の言葉や態度を思い出してしまうことがある。
傷ついた気持ちが、完全になくなるわけではない。
あの経験の影響で、心も体も、以前のようには無理ができなくなった。
そんな感覚も正直ありますよね。
一方で、DV加害者の多くは、自分の加害と真摯に向き合うことなく、その後も生活を続けていく。
けれど、被害を受けた側は、その影響と長い時間向き合い続けることになります。
生活も、人間関係も、仕事も…
一度手放し、また築き直していく。
なぜ、その負担を負うのは、被害を受けた側なのでしょうか。
本来は、加害の責任は加害者が担うべきものです。
それでも日本社会には、いまだに加害に対する寛容さが残っています。
だからこそ、あらためて問い直したくなります。
「回復」とは、何をもって言うのだろうか。
自分として生きられているか?
私が最近たどり着いたひとつの答えは、
「自分として生きられているかどうか」です。
・自分の状態を理解し、自分を大切にできているか
・自分の人生(キャリア)のハンドルを、自分で握れている感覚があるか
・役割や期待に縛られず、「自分はどうしたいか」で選べているか
そうしたことが “考えるだけでなく、できるようになっていくこと”。
それが「回復」。
つまり「自分を取り戻す」ということなのかもしれません。
回復は「元に戻ること」ではない
そしてもうひとつ、大切にしたいことがあります。
それは、回復は「元に戻ること」ではないということ。
あの経験がなかった頃の自分に、完全に戻ることではなく、その経験を通った「今の自分」として、どう生きていくか。
そして、回復のかたちはひとつではなく、そのペースも、人それぞれでいい。
早く元気にならなきゃ
前みたいに戻らなきゃ
そんなふうに思わなくていい。
もちろん、
・あの頃の傷が、少しずつ古傷になっていくこと
・被害後に変化を強いられ、その中で新たな自分に出会うこと
そんなプロセスも、回復の一部だと思います。
あなたは、「その後」をどう生きていますか?