こんばんは。



昨日安倍元首相が選挙演説中に銃撃され、お亡くなりになられたというニュースが流れました。



ほかの政治家の方が「この民主主義の国で言論の自由を奪うようなことは許されない」「暴力は許されない」と口々にされていたのが印象的でした。



デートDV防止講座では、暴力は相手をコントロールするための手段として使われると話をします。



今回の銃撃も当然暴力です。



当然被害にあった方もそうですが、日本の政治家の皆さんも、そしてその光景を現場やテレビで見た私たちも被害者です。



暴力の被害を受けると怒りや恐怖を感じます。



自分が主張することで殺されるんじゃないか…そうやって相手の顔色を見ながら、行動をしていく、



相手に嫌われないように、暴力の被害にあわないように、相手を怒らせないように、こんなことを言ったら自分も暴力をふるわれるんじゃないか…



政治家を辞めたいと思う方もいるかもしれませんし、志す方の夢を諦めさせるかもしれません。



結局そうやって加害者の暴力により、政治家の皆さんたちに恐怖を与え、そのように自由に言論したり、自由に行動することを制限することにつながってしまう。



加害者は無意識かもしれませんが、暴力を使うことは、相手の言動をコントロールすることにつながっていくのです。



DVやデートDVはその一番身近なもの。



被害にあう人たちは相手の加害者の顔色をうかうかがい、自分の言動を制限され、加害者である相手にコントロールされてしまいます。



日本は結婚している女性の3~4人に1人は暴力の被害にあっています。



日本はアニメや漫画、ゲームでも、



暴力を使って相手を倒す、銃で戦って相手に勝つ、気に入らないからやっつける、正義は勝つなど



そんな描写が本当に多く、それをアニメや漫画、ゲームとして楽しむ人たちがたくさんいます。



子どもの頃からそういった世界にふれています。



大人たちは、問題は話し合って解決するんです。



場合によっては、何度も何度も議論して、解決するのに時間がかかることもあります。



それは夫婦関係でも同じこと。



そういった対等で相手を尊重する関係性や、問題が起きたときに話し合いで解決するということを学んでいないうちに、



銃ごっこで遊んでそれをかっこいいと思うこと、正義は勝つという勝ち負けという考え方や、



気に入らないから暴力をふるってもいいと思う暴力容認の意識が少なからず刷り込まれてしまうことは危険です。



さらに家庭でも対等な関係性での話し合いではなく、



父親が母親をけなしたり、罵倒したり、馬鹿にしたり、尊重しない態度など、



そういった力の差を利用して暴力をふるう姿(DV)を見せつけられていると、



それが当然で、自分もパートナーに対してそういう態度をとってもいいと思っていたり、



母親に対して子どもたちもそういう態度をとってもいいと思っていたり、



家庭や交際関係の間でも、相手が悪い、自分が正しいんだと、自分が相手より上に立つことで、自分を肯定することしかできない。



そうやって暴力により相手をコントロールしていくことをしてもいいという価値観が身に付いてしまいます。




暴力は一瞬にして相手の健康や、これまでの努力や積み上げてきたもの、人生をも奪います。



暴力は相手や周囲を簡単にコントロールできる手っ取り早い手段です。



気に入らないから殴る、自分の方が正しいから相手をやっつける、言い負かす、暴力をやられたらやり返す…



デートDV防止講座では、



暴力はやってはいけないことだと伝えています。



犯罪にもなる人権侵害で、



相手を思い通りにコントロールする(支配する)ことにつながるからとお伝えしています。



特に男の子はそういう遊びをすることで、暴力容認の意識がかなり刷り込まれているなぁと感じます。



いくら気に入らないことがあっても、暴力は選ばない。



そうやって暴力という手段を使わない選択や努力をしている人たちもたくさんいます。



世の中には理不尽なことがたくさんあります。



時には、相手をやっつけたい、殺したい、痛い目にあわせてやりたい、そんな怒りや憎悪を感じることもあるかもしれません。



そういう気持ちは否定しないでほしい。



そういうふうに感じる自分がいるなと認めてあげることも大切です。



なぜなら感情は自然に沸き起こるもので、感情は生きるために必要なものです。否定したり蓋をしたりしないでほしいのです。



ただ、暴力を使って相手や周囲の人をコントロールすることはやってはいけない、



暴力は犯罪でもあります。



どうか日本が暴力のない社会に変わっていきますように。



今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。