毎月11日、全国各地でフラワーデモを開催しています。

 

 

性暴力はあらゆる暴力の中でも深い深い心の傷を与える「魂の殺人」とも言われています。

 

 

身体の傷は時間が経てば治るけど、心の傷はトラウマとなって、

ずっと残っていく。

 

 

トラウマに限っては、時間の経過が傷を癒すということは残念ながらありません。

 

 

治ったと思っていても、あることをきっかけに思い出し、苦しみに再度襲われたりすることもあります。

 

 

中には日常的にずっと体調を崩しがちになり、普通の生活ができなくなる、仕事もできず、精神的にも経済的にも不安定な環境におかれている方もいます。

 

 

性暴力は女性にとっては身体的にもかなりのリスクです。

 

 

望まない妊娠で人生が劇的に変わってしまう。

 

 

さらに赤ちゃんを産まない選択肢を選び自分を責めてしまう。

 

 

もしくはなかったことにしたい、でも身体が心がなかったことにできなくて、辛すぎて辛すぎて残念ながら自ら命を絶ってしまうこともあります。

 

 

一方で加害者は、何も変わることなく、社会的制裁を受けることも、自らの職を失うこともなく、むしろ結婚し家族を作り幸せな家庭を築き、過去のことはなかったことにしている、加害したという認識もないケースも。

 

 

被害者は自分の被害を性暴力と理解し、認めるには何年も何十年も時間がかかります。

 

 

札幌市の石田郁子さんは学生時代、教員から性暴力に遭いました。

15歳から受け続けた教師の性暴力は男女の恋愛なのか 訴え棄却、石田郁子さんの「なぜ」(AERA dot.) - goo ニュース

 

そのわいせつ行為の事実証拠を持っていて、教員に会った時に教員がわいせつ行為を認めて謝った。

 

 

その会話の記録を札幌市教育委員会に出したにもかかわらず、教育委員会は『本人が否認しているから処分できない』と言って、教員はまだそのまま札幌市の学校にいる。

 

 

司法も被害から20年年以上経過しており、そもそも排斥期間を消滅しているから、訴えを一審で棄却。

 

 

15歳の女の子が、まさか自分の信頼する先生が性暴力を行っていると、性教育もされておらず、支配的な教員との関わりの中で疑うこともできないのは当然なこと。

 

 

立場が先生と生徒の関係で「好きだから」と言われ、適切に判断もできず断ることができないのは容易に想像できる。

 

 

従わないといけない信頼関係を利用して性的な関係に持っていかれた。

 

 

なのに司法は、「被告教諭との性交渉を伴う男女関係が続いていた当時からこのことに罪悪感を抱いており、(略)このような原告石田自身の認識、行状等も併せ考慮すれば、原告石田は、被告教諭による当該行為(性交)の性的意味をその当時から十分理解していたことがうかがえる」と説明。

 

 

「性被害を受けて育ち、そもそも健全な性的な知識とか感覚を持てていないのに、『大学生になったらわかるでしょ』は、かなりおかしい。しかも性被害と認識していたかどうかは除斥期間と関係ないのに」と石田さんは憤る。

 

 

判決はさらにPTSDについても「機能の障害を引き起こしていたともいい難いから診断の正確性には疑問を差し挟む余地がある」と、医師の診断を疑っている。

 

 

3年分のカルテを提出し、被告も彼女がPTSDであることを否定しておらず、この点では争っていないにもかかわらずに。

 

 

石田さんは判決を「除斥期間と関係ないことまで勝手に判断しており、差別的だ」とし、9月6日に控訴。

 

 

私も全くその通りだと思います。裁判官の判決文は証拠に基づかない勝手な主観だと感じ、さらに結果とは関係ない部分にまで触れて石田さんに加害しています。

 

 

地裁は結果ありきで判決文を出す、さらにその根拠は裁判官の勝手な主観といったケースが、ジェンダーに基づく暴力の判決に実に多い気がします。

 

 

一方高裁では、事実認定は行われたようで、石田さんはその結果をもって再度教育委員会で加害者である教員の懲戒処分を求めています。

 

 

石田さんは過去がどうということではなく、一番はこういった性暴力をするような教員が今もなお子どもたちの前で壇上に立ち続けることはおかしいという気持ちです。

 

 

私もその通りだと思います。

 

 

残念ながら生徒に性暴力をしてきた教員が、教員免許をはく奪されずに、一旦その学校を去っても何年後かに違う学校で働いているケースはごまんとあります。

 

 

中でも性暴力は家族や友人にも話しにくい、被害がなかったことにされがち、矮小化されがちな犯罪です。

 

 

さらに今の刑法では性暴力に関してはかなりハードルが高く、暴行脅迫要件、どのように抵抗したのかどんな暴力にあったか等を証明しなければ、犯罪として認められない。

 

 

さらにそれを証明したところでも、司法は勝手な決めつけを行う。

 

 

これまでの性暴力の無罪判決は、

 

男性が同意があったと勘違いしていた

男性が抵抗に気づくことができないくらいのもだった

娘は父親に逆らうことができたはずだ

娘の証言は信用できない

 

などを理由とし、地裁は無罪にしてきました。

 

 

勇気を出して声を上げても認められない。

 

 

誰がこんな嘘を訴訟をおこしてまでつくのでしょうか。

 

 

相手が勘違いしてたから、抵抗していることに気づかなかったから無罪っておかしくないでしょうか。

 

 

なぜ加害者は守られ、被害者はとことん痛めつけられなければいけないのでしょうか。

 

 

フラワーデモのきっかけともなった4件のうち3件は高裁で逆転有罪になりました。

 

 

なぜ高裁までいかなければ無罪にならないの。しかもこの判決はフラワーデモが各地で行われたことが大きく影響していると思われます。

 

 

なぜ被害者がそこまで苦しまなければいけないの?

 

 

司法や行政、世論は加害者や自分たちの保身にまわるのではなく、被害にあった方たちの人権を守ってください。

 

 

基本的人権を侵されているのは、被害にあう人たちです。

 

 

現在刑法改正の検討会が進められています。

 

 

みんなで声をあげなければ、司法も世論も変わりません。

 

だれひとり取り残さない刑法改正を-どうなっている?刑法改正検討会-主催:刑法改正市民プロジェクト | Peatix

 

ここではまた署名を集める予定だそうです。

 

 

ぜひ参加をされてください。

 

 

今日もお読みいただきありがとうございます。