おはようございます。

 

 

今日はアウェアのデートDV防止プログラムについてお話しします。

 

 

「デートDV」という言葉は、アウェア代表の山口のり子がつくり、2003年に「デートDVー相手を尊重する関係をつくるために」(梨の木舎)いうタイトルの本を出版することで、日本にその言葉と概念を広めました。

 

 

このプログラムは子どもたちがDVをする人にもされる人にもならないために学ぶものです。

 

 

プログラムは次のようなことをねらいとします。

 

1)子どもたちが「デートDV」とは何か、なぜおきるのか、その要因について理解する

 

2)デートDVも、それをおこす要因も、他人ごとではなく自分ごとであることに気づく

 

3)相手を尊重することの大切さと、尊重するにはどうすればいいかを具体的に学ぶ

 

4)対等・平等で、尊重と共感のある関係を作りたいし、望めば作れるという気持ちを育てる

 

*プログラムの内容とポイント:*

 

プログラムは次のようなポイントを子どもたちが理解するような構成になっています。

 

※ロールプレイとグループワークを入れて行います。

 

1)デートDVとは何かを理解する

① 意識チェックとその目的

   a.DVは自分の問題だと気づく

b.自分の思い込みに気づく

②   DVは「力と支配」

③   DVは性別に関係なく親密な関係でおきること(SOGI)

④   しかしDVの加害者は男性が多い → 理由を理解する

⑤ 暴力の種類 

      a.身体的なものだけではない 

          b.さまざまな暴力が影響し合う →なぜ? 

⑥ DVの事例を紹介 

      a.事例を読む

     b.体験を話す

          c.ビデオを見せる

    *その目的  

         1.被害者の気持ちに共感するため

         2.被害者の責任ではないことを明らかにするため

         3.なぜDVだと気づかないか理解するため

         4.なぜ離れないのか理解するため

         5.なぜDVの関係に留まるのか理解するため

⑦ DVは「力と支配」であり、「人権侵害」、「犯罪」に当たる行為だと定義する  

 

2)DVをおこす要因に気づいてやめる(unlearn学び落とす)

    ①力と支配 力を利用して人をコントロールすること

    a.社会的なもの

         b.個人的なもの(身近なもの)

    ②暴力容認 暴力を軽く考えること

        a.社会にあふれる暴力的表現

         b.身近な暴力体験

         c.男性が暴力的なことが見逃され、奨励される

         d.条件つきで暴力を許す意識

    ③ジェンダー・バイアス  

         a.誰もがもっている

         b.自分がもっていることに気づかない

         c.親密な関係に力の差を生み出す 社会的力の差/個人的力の差

         d.性別役割意識 →支配/被支配の関係を作りがち

 *自分にもこのような意識(価値観)のあることに気づくことが重要

     ④ゆがんだ恋愛観

          a.暴力=激しい恋愛

          b.強い束縛=愛情

          c.独占する・される=付き合う など

 

3)新しく学ぶ(learn)

      ①尊重すること 

         a.親密な関係の相手を自分と対等・平等な人として見る

         b.自己決定権と性的自己決定

         c.考え方(価値観)の違いを勝ち負けではなく「違い」としてとらえる

   ②ジェンダーにとらわれない

          a.自分らしさを大切にする

     b.相手の自分らしさを尊重する  

   ③共感 相手の気持ちを思いやる

 

4)自分とまわりに気づく

       ① 行動のチェックリスト

    具体的に気づくためのもの。ひとりでも、友だちといっしょにやってもいい

       ②   友だちヘのサポート(デートDVをしている人へ/されている人へ)

 

到達目標 将来の希望へ

①   考え方、意識、行動を変えることでデートDVする人にもされる人にもならない

②   被害を受けている人をサポートできようになる

③   加害行為に味方しない行動がとれるようになる

④   傍観することで加害者に加担し、被害者を責める人にならない

⑤   家や学校でおきていることにも気づく

⑥   尊重し合う、対等・平等で健康な関係を自分もつくりたいという希望をもつ

 

※時間や年齢に応じてプログラムの内容は多少異なる場合がございます。

 

※構成の中には性暴力予防(プライベートゾーン=水着で隠れるところ+口)の説明やSNSでの犯罪の事例も組み込むことができます。

 

 

デートDVは当事者たちの個人的な問題ではなく、学校の問題、教育の問題、社会全体の問題です。

 

 

子どもたちをデートDVの加害者にも被害者にもしないために、社会全体で防止教育に取り組むことは、私たちおとなの責任です。

 

 

多くの子どもたちに「気づき=アウェア」を与える授業を目指しています。

 

 

全国でファシリテーターたちが多くの「気づき」を提供しています。

 

 

ご相談、ご依頼は下記までお願いいたします。

 

 

 

 

今日もお読みいただきありがとうございました。