私たちは、二つの価値を生きているのではないでしょうか?
だけど、片方の価値がワーワーキャンキャン喧しいために、もう一つの価値に気づきづらくなっている。
それが現代の日本なのだと私は感じます。
私は自然の中に身を置くことが好きです。
山の中や人気のない海に身を置くことが好きです。
晴れた夜にゴロリと横になって星空を眺めているとなんとも満ち足りた気持ちになります。
そういう場所で時間を過ごしていると、世間のモノサシがスーっと自分から遠ざかっていくのを感じます。
そういう場所で時間を過ごしていると、社会の中で役割を付与された「人間」ではなく、
霊長目ヒト科ヒト属に所属するヒトという生き物なのだという感覚が静かに沸き上がってくるのです。
普段自分が縛り付けられている世間のモノサシが遠ざかり、命のモノサシの中で生きているヒトという生き物という実感が沸き上がってきて、不思議な安心感を覚えます。
先ほど私たちは二つの価値を生きていると書きましたが、二つのうちのもう一つ、それは今自分がここに生きていること、それ自体が持つ価値です。
先日読んだまど・みちおさんの詩に感じたことを綴ってみました。
世間のモノサシ、命のモノサシ ~まど・みちおさんの詩に思う~