あまんきみこさんの絵本、「きつねのおきゃくさま」をご存知ですか?
ちょっとあらすじを。
腹を空かせたきつねはある日、痩せ細ったヒヨコとばったり出会います。
丸々太らせてから食べてやろうと家に連れ帰りご飯を食べさせてあげました。
ヒヨコはきつねに言いました。
「ありがとう、きつねお兄ちゃん」
「きつねお兄ちゃん、優しいね」
「優しい」などと今まで言われたことのなかったきつね。
気恥かしさと嬉しさに身を震わせてポーッとなります。
その後ヒヨコは痩せ細ったアヒル、ウサギを連れてきます。
きつねはやはり丸々太らせてから食べてやろうと、三匹にご飯を食べさせてあげるのでした。
三匹は口々に言いました。
「優しいきつね」
「親切なきつね」
「神さまみたいなきつね」
きつねはそれが嬉しくて照れ臭くて、ポーッと気絶しそうになりました。
ある日山から一匹の腹を空かせた狼が下りてきます。
丸々太ったひよこにアヒル、そしてウサギを見つけた狼。
きつねは大切な仲間を守るため、狼と必死に闘います。
狼は、獲物を諦め山へ逃げて行きました。
その晩、きつねは恥ずかしそうに笑って息を引き取りました。
というのがあらすじです。
「優しい」「親切」「神さまみたい」
そう信じてくれる誰かがいたから、きつねはそうなっていきました。
今回はそんなお話です。
次回に続きます。