篤です。

 

企業理念のブログにようこそお越しくださいました。

ありがとうございます。

 

企業理念から応援したい会社を見つけたり、

世の中を支える会社をご紹介したりしています。

 

今日は田烏水産をご紹介します。

「たがらす」と読みます。

 

田烏水産は福井県小浜市にある、

海面増養殖を主としている水産会社です。

 

2019年に烏区の4名の漁業者の志によって

設立されました。

 

昨年の2023ユーキャン新語・流行語大賞」で

「地球沸騰化」がトップ10入りし、

田烏水産社長の横山拓也氏が受賞された

という毎日新聞の記事を読んで興味を持ちました。

 

「地球沸騰化」という言葉自体は、

7月の世界平均気温が

史上最高になったことを受けて、

国連のグテレス事務総長が発言したものです。

 

「苦労した一次生産者や

 熱中症対策に頑張った方々などを

 代表していただいたんだと思うと、

 責任の重さを感じる」と感想がありました。

 

海面増養殖というのは、

具体的にはサバ養殖で、

「小浜よっぱらいサバ」

としてブランド化しています。

 

そして、昨年の酷暑により、

3600匹のうち9割近い3190匹が

大量死してしまったそうです・・・。

 

そりにより完全養殖実現への使命感もより強まり、

「人間の都合のいいように

 技術で解決しようとするのではなく、

 海から逃げずに向き合いたい」

という決意も掲載されていました。

 

<コーポレートメッセージ>

田烏水産は、

若狭の美しい海の恵みを守り育て、

あなたにお届けします。

 

<企業理念(推定)>

若狭湾から、一番新鮮で美味しい魚たちを、

誰もがお求めやすい価格で安定的にお届けする

 

私たちは、かつてから現在まで存在する

市場システムの素晴らしいところを学び、

それらを継承しつつ、

この時代に応じた新しく必要なものを、

勇気と情熱を持って創り出し、

発展させていきます。

 

漁業を変えるのではなく、

漁業者である私たち自身が変わっていく。

 

「変えてやろう」という想いは

たくさん見かけますが、

自分たちが「変わっていく」

という在り方は珍しいと思いました。

 

具体的な事業内容がありました。

 

1.海面増養殖実務及び販売

 ①田烏釣姫漁港でのサバ養殖生産販売。

 ②サバ以外の魚類養殖生産販売。

 ③無給餌養殖生産販売。

 

2.漁船によって漁獲された魚の販路拡大 

 若狭湾内外海地区において

 様々な漁法で漁獲された魚介類の、

 京阪神、首都圏など消費地への販路拡大。

 

3.その他

 ①IoT等新技術による養殖効率化研究への参加。

 ②海洋環境保全活動。

 ③小浜市・内外海地区の観光振興事業

 ④漁業インターンシップ事業 

 

全て企業理念から発しています。

 

「小浜よっぱらいサバ」は、

若狭小浜の清澄な海水に育まれ、

鯖街道を遡ってきた

「酒粕」を食べて大きくなった、

珠玉にして日本随一のサバです。

 

最後まで読んでくださいまして、

ありがとうございました。

若狭の鯖は、北大路魯山人が

「さばは若狭が第一」

と言わしめているほどだそうです。

けれども珍重されたことにより乱獲され、

天然の鯖の漁獲量はわずかなもの

になってしまったそうです・・。

「未来にサバ食文化を継承していくためには、

 育てる漁業、すなわち養殖しかない」

という悲壮な想いも語られていました。

「小浜よっぱらいサバ」は酒粕の効果で、

「生臭さがない」

「ほのかに爽やかな香りがする」

と好評のようです。