鬱病は原因も症状も経過も人によって異なる病気です。一患者の主観による体験談です。




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実際のガソリンなら予備タンクに給油するためには携行缶を使えば良いのですが、ヒトのエネルギーはそういう訳にはいきません。



予備タンクのガソリンは外部から補給できるものではなく、本人の内部で1滴ずつ溜めるしか方法がありません。



まずは、スタンドに行くためのガソリンをある程度溜めないことにはどうにもならないのです。




消化・代謝・排泄・体温維持・呼吸といった、生命維持に必要な最低限の活動以外を行なうためのエネルギーはほとんど残っていません。



そのため、体はあらゆる意欲や気力をストップさせます。それらが残っていると、動こうとしてしまうから。



野生動物が、餌が少なく寒い冬を乗り切るために冬眠するのと同じです。瀕死の動物がじっとうずくまっているのと同じです。生き延びる可能性を少しでも上げるための手段なのです。







衝撃的だったのは、普通に外を歩いているのに、勝手にまぶたが閉じてきたことです。別に眠くも眩しくもないのに。「あ、まぶたを持ち上げたり、瞬きをするエネルギーも惜しいんだ…」と。


食事の後もしんどかったですね。食べ終えたら、その場でぐったりと横になっていました。おそらく、消化が始まるからでしょう。




とにかく、動かない。考えない。エネルギーを使わない。



残り少ないエネルギーをできるだけ温存し、1滴ずつ確実に溜めていくことが大切です。時間が掛かることは覚悟する必要があります。



薬に頼ってでも睡眠を確保し、温度や湿度が適切な安全・安心な場所で、目を閉じて横になっているのが一番の回復の早道だと思います。



とは言っても、それを困難にさせるのが鬱病の症状だったりするので厄介なのですが。



その辺りはまた別途。