第8回 親に会えないときこそ「記録」を残してほしい理由

 

高齢親の囲い込みについて相談を受けたとき、私はまず経緯を聞きます。すると、

 

「たしか2年前くらいだったと思います」

「電話したんですけど、いつだったか覚えていません」
「妹からひどいことを言われました。でもLINEは削除してしまいました」

 

ということがよくあります。無理もありません。家族の問題が起きたときに、「将来のために証拠を整理しておこう」と考える人は多くありません。

 

でも、親に会えない状態が続いているなら、今日からでも記録を始めてほしいと思います。難しいものではありません。一冊のノートでも構いません。

 

 

「9月1日 母へ電話。妹が出て『寝ている』とのこと。母とは話せず」
「9月8日 再度電話。『本人が話したくないと言っている』との説明」
「9月15日 実家へ行くことをメールで申し出たが返信なし」

 

 

これだけでも十分です。大切なのは、事実と自分の推測を分けることです。

 

「兄が母を洗脳している」

 

これは推測です。

 

 

一方、「兄から『母がお前とは会いたくないと言っている』というLINEを受けた」

 

これは事実です。

 

 

この二つを混ぜない。これが非常に重要です。

 

 

メールやLINEも、できるだけ保存してください。

施設や行政へ相談した日。

担当者名。

言われた内容。

弁護士へ相談した日。

 

こうしたものも後になって役立ちます。

 

 

 

記録には、もう一つ意味があります。自分自身の心を守ることです。

 

囲い込みが長く続くと、

 

「私の記憶がおかしいのかな」

「私にも悪いところがあったのかな」

 

と分からなくなってくることがあります。そんなとき記録を読み返すと、「この日にこういうことがあった」と事実に戻ることができます。

 

 

囲い込み問題では、気持ちももちろん大事です。でも、第三者に状況を伝える段階になると、「いつ、誰が、何をしたのか」がとても大切になります。

 

 

今日まで記録していなくても大丈夫です。思い出せる範囲で過去の出来事を書き出し、今日から続きをつけてください。

 

一行でも構いません。その一行が、未来のあなたを助けることがあります。

 

 

高齢親の囲い込み 解放アドバイザー
公認会計士・税理士 白岩俊正

 


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※個別の法律判断や代理交渉などが必要な場合には、状況に応じて弁護士等の専門家へのご相談をおすすめします。


 

高齢親の囲い込み 解放アドバイザー
公認会計士・税理士 白岩俊正

 

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