こんにちは、公認会計士・税理士の白岩俊正です。
このブログでは、実際に寄せられた「高齢親の囲い込み」事例をもとに、家族が直面する苦しみや、そこから見える問題点、そして専門家としてのアドバイスをお届けします。
今回は、「面会制限による孤立」をテーマに、親に会えなくなったある姉妹の切実な声を取り上げます。
動画も撮りました。動画でもご覧ください。
■ 始まりは、突然の「面会拒否」
ある日、長女Aさんに届いたのは、次男からのメッセージ。
「母は最近疲れているから、もう会いに来ないでくれ」
それ以降、電話は通じず、郵便も受取拒否。
それまで姉妹で交代して介護をしていた母に、まったく会えなくなったのです。
■ “何が起きているのか” すら分からない不安
・母は本当に元気なのか?
・もしかして虐待されていないか?
・財産が勝手に処分されていないか?
このような疑念が、Aさんの心を日々締めつけていきました。
人は、「会えない」「連絡が取れない」だけで、ここまで追い詰められるのかと驚かされます。
■ なぜ、次男は囲い込みを始めたのか?
ケースの詳細は省きますが、背景には
・遺産相続に対する執着
・姉妹への対抗意識
・親を“自分のもの”としたい支配欲
などが複雑に絡んでいたと考えられます。
■ 専門家としてのアドバイス
Aさんには、次の3つのことをお伝えしました。
- 記録を取ること:時系列で記録する、LINEのスクショも保管する
- 第三者の介入を検討すること:地域包括支援センター、弁護士、家庭裁判所など
- 「感情」ではなく「親の幸せ」を軸に話すこと
家族間の争いは、当事者同士では解決しにくいもの。
第三者が入ることで、ようやく冷静な対話が始まることもあります。
■ 今も続く、見えない戦い
残念ながらこのケースでは、家庭裁判所の調停も不成立。
母親に会うことは、今もできていません。
それでもAさんは、こう語ってくれました。
「見守るしかできないけど、母が“自分の人生”を生きてくれているなら、それでいい」
「私はいつでも、会いたいと思っていることを伝え続けたい」
【おわりに】
囲い込みは、相続トラブルというよりも、“家族の孤立化”の問題です。
そして一番苦しむのは、親かもしれません。
「会いたいけど、会えない」
そんな想いを抱えるすべての方に、少しでも心が軽くなるヒントになればと願っています。
ご相談は、白岩会計事務所まで。
一緒に、親御さんを「家族みんなの元」へと解放していきましょう。
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