📝はじめに
こんにちは
高齢親の囲い込み解放コンサルタントの白岩俊正です。
高齢になったり認知症で判断能力、理解力が低下し、自分の意思で行動しにくくなった親がきょうだいのひとりに自宅や施設で囲い込まれて、会えなくなったという方向けの相談に乗ったり情報発信しています。
今日は、YouTubeで公開している動画「ある家族の囲い込み事例①:財産を巡る争い」の内容を、ブログでも読めるようにまとめてみました。
「囲い込みって何?」
「うちの家族には関係ないでしょ…?」
そう思っていた方にも、きっと「他人事じゃない」と感じていただける内容です。
家族の信頼関係が、財産をめぐってどう崩れていくのか。
ぜひ最後まで読んでみてください。
登場する家族
今回ご紹介するのは、こんなご家族です。
- 父(80代)…軽度の認知症あり
- 長男(50代)…父と同居、介護担当
- 長女(50代)…遠方に住む主婦
- 次男(40代)…音信不通ぎみ
お父さんは体も心も弱ってきて、介護が必要な状況に。
ここから「囲い込み」の物語が始まります…。
囲い込みの始まり
介護を担っていた長男がこう言い出します。
「通帳も印鑑も、介護してる俺が管理する」
それ以降、
・父に会いに行っても会えない
・話をかけても「寝てる」「調子悪い」
・長男は「口を出すなら金も出せ」と言い放つ
――父は、他の家族から“隔離”されていきました。
見えない財産の動き
やがて、長女が気づきます。
・父の口座から大きなお金が引き出されている
・不動産が勝手に売られていた
・売却金が父の口座に戻っていない…?
不信感を抱いた長女は、弁護士に相談。
家庭裁判所に「成年後見人」の申立てを行います
後見制度が動く
裁判所が選任したのは、第三者の専門職後見人。
その結果、一部のお金が「父の利益になっていない」ことが明らかに。
父の財産が、家族の誰かの手で勝手に動かされていたのです。
家族の間には、深くて大きな溝が生まれました…。
この事例から学べること
・「介護している人=信頼していい」とは限らない
・ 通帳・印鑑を握られると、周囲は何もできない
・ だからこそ、“元気なうち”に制度で備えることが大事!
トラブルを防ぐためにできること
・家族でオープンに話し合う
・任意後見契約や家族信託を検討する
・第三者(専門家)を間に入れる仕組みを早めに整える
囲い込みが起きてからでは、取り返しがつかないことも…。
だからこそ、“今”動くことが大切なんです。
関連動画も公開中
この事例をわかりやすくまとめた動画もあります
声で聞きたい方、通勤・家事中に聴きたい方はぜひこちらから
【YouTube動画はこちら】
おわりに
「うちは大丈夫」と思っていても、親が高齢になると、思わぬトラブルが起きるものです。
信頼だけに頼るのではなく、法的な制度や仕組みを使って、みんなが安心できる環境を作っていきましょう
また別の事例も、今後ご紹介していきます!
読んでくださり、ありがとうございました