高齢親の囲い込み問題:【1. 基礎知識・入門編】
囲い込みと介護の違い──“保護”と“支配”の境界線
こんにちは。今日は、「高齢親の囲い込み問題」について、多くの人に知ってもらいたいという思いから、このブログ記事を書きました。
ぼく自身、この問題を身近に感じる立場として、
「知ってるようで知らないこと」
「言葉では説明しにくいこと」
を、できるだけわかりやすく、丁寧に伝えていきたいと思っています。
囲い込みってそもそも何?
最近、「高齢親の囲い込み」っていう言葉を耳にすることが増えました。でも、「囲い込みって介護のこと?」と聞かれると、そう単純じゃない。
囲い込みとは、介護や保護を理由に、親の自由や人間関係を不必要に制限する行為のことを言います。
具体的には――
- 親の交友関係を断つ
- ほかの家族との連絡を遮断する
- 生活や判断を過剰にコントロールする
こういったことが重なると、親の意思が見えなくなってきて、「本当にこれは親のため?」と疑問が湧いてくる。
介護との違いってどこにあるの?
介護は、あくまで親の「尊厳」や「希望」を大切にしながら、日常生活を支えることが目的です。
一方で囲い込みは、本人の意思よりも、囲い込む側の安心感や支配欲が優先されてしまう。
たとえば──
- 介護:親が「週に1回は友人に会いたい」と言えば、それを叶える方法を一緒に考える
- 囲い込み:親が「誰とも会いたくない」と言っていると主張して、実際は他の家族を寄せつけない
この“保護”と“支配”の境界線はとてもあいまいです。でも、ここを丁寧に見極めていくことが、親を本当に「大切にする」ということなんだと思います。
なんのために? 誰のために?
介護や保護のつもりで始めたことが、いつの間にか「親の人生をコントロールする」ことになっていないか。
この問いは、どんなに仲の良い親子でも、いつでも立ち止まって考えるべきものだと思っています。
親の老いと向き合う中で、ぼくらができることは、「奪う」のではなく、「支える」こと。
そのために、このブログでは「囲い込み」とは何かを、いろんな視点から掘り下げていきます。